ひとつの時代、ひとつの革命を実話を元にしてエネルギッシュに描いた、脚本・宮藤官九郎、監督・田口トモロヲで送る青春音楽映画『ストリート・キングダム 自分の音を鳴らせ。』が3月27日(金)に全国公開となる。
音楽に賭けた若者たちの青春は、革命となった

1978年。わずか1年の間に、その後のロック・シーンに大きな影響を与えた若者たちのムーヴメントがあった。スマートフォンもSNSも存在しない時代、自分たちの音楽を、自分たちの手で届けようと、楽曲も録音スタジオもレコードもすべて自分たちで創り、新しい道を切り開いていく【D.I.Y.】のスピリットで音楽業界に風穴を開ける。メジャーしかなかった世界にインディーズというスタイルを生み出し、自主レーベルを立ち上げ、着席が常識だったライブにオールスタンディングを導入し、数多のバンドが集うロック・フェスを開催。いまや当たり前となったカルチャーの原点を築いたのは、カリスマでもスターでもない──ただ、自らの表現を信じて突き進んだ、若者たちだった。そして彼らが残した火種は消えることなく、日本の音楽シーンに計り知れない影響を与えていく──。
さる2月25日(火)、映画『ストリート・キングダム 自分の音を鳴らせ。』のジャパンプレミアが開催された。
本作への出演を熱望した超豪華俳優陣をはじめ、脚本を担当した宮藤官九郎や田口トモロヲ監督らが集結。出演に至るまでのエピソードや撮影中のキャスト・スタッフによる裏話など、作品にかけた熱い思いを語った。
映画『ストリート・キングダム 自分の音を鳴らせ。』ジャパンプレミア

【日時】2026年2月25日(水)18:30〜19:15
【場所】TOHOシネマズ 六本木ヒルズ
【登壇者(敬称略)】峯田和伸、若葉竜也、吉岡里帆、間宮祥太朗、中島セナ、大森南朋、中村獅童、宮藤官九郎(脚本)、田口トモロヲ監督
写真家・地引雄一による同名の自伝的エッセイを実写映画化した『ストリート・キングダム 自分の音を鳴らせ。』がついに完成! 2月25日にはTOHOシネマズ六本木ヒルズにてジャパンプレミアが実施され、主演の峯田和伸と若葉竜也、共演の吉岡里帆、間宮祥太朗、中島セナ、大森南朋、中村獅童、脚本家の宮藤官九郎、そして田口トモロヲ監督が登壇した。
満員御礼で迎えたこの日、企画から10年の時を経て完成にこぎつけた田口監督は「10年もかけるつもりはなかったけれど、年を取ると10年ってあっと言う間。でもとにかく嬉しいし、観てくださる方々がどう感じていただけるのかドキドキしています」と初お披露目の心境を述べた。

▲田口トモロヲ監督
カメラマンとしてバンドに関わるユーイチを演じた峯田。俳優デビュー作かつ初主演というロック映画の金字塔『アイデン&ティティ』以来、田口組23年ぶりの主演となるが「田口監督は『アイデン&ティティ』で僕を芝居の世界に引き込んで人生を狂わせた人ですが、『アイデン&ティティ』は僕にとって本当に大きな出来事だったので、そこから23年経って再び参加できて、自分がやっていく音楽に影響を及ぼすような映画になっていると思います」と思い入れを口にした。

▲峯田和伸
バンドTOKAGEのボーカル・モモを演じた若葉は、『アイデン&ティティ』に凄まじい影響を受けた一人。「そのチームの一味に加われると知って、その場で『やります!』と言ったことを覚えています。自分の怒りやフラストレーションが蓄積された時に台本を頂きました。モモがそれを言語化してくれていて、普段は1週間くらいかかるところを2時間で脚本を全部覚えました。それくらい違和感がなくて興奮しました」と作品世界に震えていた。

▲若葉竜也
ユーイチとモモ、そしてバンドを支えるサチ役の吉岡は「ベースには初めて挑戦しましたが、やれないと決めつけてはいけないというか、やれるのだからやってみればいいみたいな。自分もそれを大切にしながら参加しました」と報告。初号を観た際には宮藤が「獅童さんが画面に出てくるたびにキャッキャキャッキャと大喜びされていて(笑)。獅童さんのことが大好きなんだなと感じました」と笑わせた。

▲吉岡里帆
バンド・軋轢のボーカルDEEP役の間宮は「この作品が動いているという噂を聞いて、なんとか参加できないものかと。参加できることの喜びが率直な感想で、撮影中はフワフワしていました。映画と音楽に対する愛が充満している現場で、その空気を吸っているだけで満足でした」としみじみ。軋轢の様子について若葉は「めちゃくちゃカッコ良くて、俺たちヤバいかもと思いました。あまりにもカッコ良くて動画を撮っちゃった」とすっかりお気に入りだった。

▲間宮祥太朗
バンド・ロボトメイアのボーカル加世子役の中島は「現場では皆さんの熱量がヒシヒシと感じられて、ライブシーンもカッコ良かったです」などと撮影を回想。

▲中島セナ
ムーブメントの拠点を作ったS-TORA役の大森は「東京ロッカーズのファンだったので、興奮しながら撮影現場に行ったのを覚えています。『アイデン&ティティ』の時は30代前半で今は54歳。大人になるってあっと言う間! でも23年越しで再び集まってやれるのは幸せなことで、あの時の4人が芸能界に今もいるということが凄い! 嬉しいね」と喜んだ。

▲大森南朋
中村は江戸アケミをモデルにした、バンド・ごくつぶしのヒロミ役について「プレッシャーでした」と言うも、衣装やパフォーマンスなどを独自にトレースしており「完成した作品を子どもと一緒に観たら、僕が出た瞬間に爆笑していました」と告白。また『アイデン&ティティ』メンバー再集結に「僕のことを呼んでくれて良かった。僕だけが呼ばれなかったらショック。役者としてダメだったのかと思って相当落ち込んだと思うから」と笑って「試写を観た時に2回くらい泣きました。50過ぎているおじさんにも突き刺さるものがあって、思った以上に泣きました」と感涙を明かしていた。
一方、吉岡はヒロミの言葉に感銘を受けたそうで「脚本を読みながらボロボロ泣いてしまって、自分が出演する脚本で心が救われるような経験はなかったので不思議でした」と心を動かされていた。

▲中村獅童
10年前に田口監督から原作本を託された宮藤は「音楽映画をやれるということで嬉しかったけれど、まさか10年もかかるとは思わず……。でもこんなにいいキャストが揃ったならば、内容も含めて10年待っていて良かったと思います」と手応え十分。田口監督から「この脚本は宮藤君にしか書けないと最初から思っていたので、宮藤君でしか考えていなかった」などと言われると、宮藤は集まった報道陣に向けて「今のを記事に書いてください!」とお願いし、会場を沸かしていた。

▲宮藤官九郎
また撮影の裏話を聞かれた峯田は「若葉君とふらふら散歩していたら野良猫が来て、俺のところは通り抜けて若葉君になついた。他の人の時もそうだった。若葉君は妖精みたいな人。あれなんで?」と不思議そう。これに若葉は「鳩とかもついてくる時があって、何が起きているのか自分にもわからない。気持ち悪いくらい野良のものがついてくる」と野良を呼び寄せる出所に首をかしげていた。

▲若葉竜也と峯田和伸
最後に主演の若葉は「ただ懐かしがる映画ではなくて、今を生きる人たちが観ても当時も今も一緒だと思えます。20数年前に『アイデン&ティティ』に出会った映画小僧が、このチームの前に立っているという夢が叶った瞬間で……トモロヲ監督、映画を作り続けてくれてありがとうございます」と涙を流しながら感謝。
峯田も「僕が上手くいかない生活の中で救いを求めたのは映画であり音楽でした。それを今胸を張って好きだと言えるのが嬉しい。映画を観てくれる皆さんにも感謝します。撮影は1年前ですが、今でもあの時のことは強烈に覚えていて、とても良い現場でした。いつか自分のやっている音楽に還元して恩返しできたらと思います」と噛みしめた。
田口監督は「死ぬまでにどうしても撮りたい映画だったので、無事に完成して、そして今の話を聞いてグッと来ていますが、僕が出会ったベストな表現者に出演していただけました。昔の人の話ではありますが今に繋がるものがあって、一歩踏み出せるような映画が作れたのかなと思います。その想いが観客の皆さんに届けばいいなという思いでいっぱいです」と期待を込めていた。
商品情報
映画『ストリート・キングダム 自分の音を鳴らせ。』
峯田和伸 若葉竜也
吉岡里帆 仲野太賀 間宮祥太朗 中島セナ
神野三鈴 浜野謙太 森岡龍 山岸門人
マギー 米村亮太朗 松浦祐也 渡辺大知
大森南朋 中村獅童
監督:田口トモロヲ
原作:地引雄一「ストリート・キングダム」
脚本:宮藤官九郎
音楽:大友良英
企画製作・配給宣伝:ハピネットファントム・スタジオ
©2026映画『ストリート・キングダム 自分の音を鳴らせ。』製作委員会
2026年3月27日(金)TOHOシネマズ 日比谷ほか全国公開!
【物語】
これは事実を基にした物語。1978年、偶然ラジオから流れたセックス・ピストルズに衝き動かされた青年カメラマンのユーイチは、小さなロックミニコミ雑誌「ロッキンドール」に出会い、とあるライブハウスへと足を運ぶ。そこで出会ったボーカルのモモ率いるバンド「TOKAGE」のライブに衝撃を受け、無我夢中でシャッターを押した。そこは音楽もバンドも観客たちも何にも縛られない生のエネルギーに溢れた異空間だった。正式にカメラマンとしてライブの撮影を依頼されたユーイチはモモたちと交流を重ねる。やがて彼らの音楽は瞬く間に若者たちを熱狂させ、そのムーヴメントは“東京ロッカーズ”と呼ばれ、日本のロックを塗り替えていく。世界を変えたのは、才能だけじゃない。音に賭けた、名もなき若者たちの衝動だった。
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