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トップレポート『ストリート・キングダム 自分の音を鳴らせ。』の大阪先行上映で田口トモロヲ監督が舞台挨拶。「自分は自分でいい。個人個人が違ってていいんだという考え方が伝わると嬉しい」

『ストリート・キングダム 自分の音を鳴らせ。』の大阪先行上映で田口トモロヲ監督が舞台挨拶。「自分は自分でいい。個人個人が違ってていいんだという考え方が伝わると嬉しい」

2026.02.27

ひとつの時代、ひとつの革命を実話を元にしてエネルギッシュに描いた、脚本・宮藤官九郎、監督・田口トモロヲで送る青春音楽映画『ストリート・キングダム 自分の音を鳴らせ。』が3月27日(金)に全国公開となる。

音楽に賭けた若者たちの青春は、革命となった

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1978年。わずか1年の間に、その後のロック・シーンに大きな影響を与えた若者たちのムーヴメントがあった。スマートフォンもSNSも存在しない時代、自分たちの音楽を、自分たちの手で届けようと、楽曲も録音スタジオもレコードもすべて自分たちで創り、新しい道を切り開いていく【D.I.Y.】のスピリットで音楽業界に風穴を開ける。メジャーしかなかった世界にインディーズというスタイルを生み出し、自主レーベルを立ち上げ、着席が常識だったライブにオールスタンディングを導入し、数多のバンドが集うロック・フェスを開催。いまや当たり前となったカルチャーの原点を築いたのは、カリスマでもスターでもない──ただ、自らの表現を信じて突き進んだ、若者たちだった。そして彼らが残した火種は消えることなく、日本の音楽シーンに計り知れない影響を与えていく──。
 

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さる2月26日(木)、大阪・TOHOシネマズ なんばで舞台挨拶付き先行上映が開催され、監督を務めた田口トモロヲが登壇した。

『ストリート・キングダム 自分の音を鳴らせ。』舞台挨拶付き先行上映【大阪】

【日時】2月26日(木)18:30~19:00(上映前舞台挨拶)
【会場】TOHOシネマズなんば本館 スクリーン6(大阪府大阪市中央区難波3-8-9)
【登壇者(敬称略)】田口トモロヲ監督
 

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▲大阪舞台挨拶に登壇した田口トモロヲ監督
 
大きな拍手に迎えられ、「監督を務めました田口トモロヲです」と挨拶すると、「あれ? 今日峯田くんは? 若葉くんは? どこかに隠れてるでしょ。吉岡さーん。宮藤くーん」と呼びかけ、返事がないと知ると「本当に僕一人ですね。僕一人しか来なくて申し訳ありません(笑)」と観客に謝罪して会場を沸かせた。
 

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▲キャストの名前を呼ぶ田口トモロヲ監督
 
今朝出演した、関西のご長寿番組『よ~いドン!』について「円さんの洗礼を受けさせていただいた」と苦笑いし、「座る位置が真ん中だとは知らなくて緊張した」そうで、「大阪の重鎮に囲まれちゃって最後までトイレを我慢するしかないと思った」と、思いもよらない裏事情を明かした。
続けて、「円さんが本作を観て『すごく面白かった。若い時を思い出して身体が熱くなって興奮した』と放送外で言ってくれた」と明かし、「てっきり番組でその熱を語ってくれると思ったら、番組が始まったら一切言ってくれなかった」と笑わせながらも、「すごく面白かったと言ってもらえて嬉しかった」と語った。
 
田口監督は「10年前ぐらいに原作を読んで、僕にとってはストライクな物語だったので、すぐに地引さんに電話した」そうで、「脚本は宮藤くんしか書けないと思ってお願いした」と明かし、「当初は原作リスペクトのドキュメンタリータッチの脚本だった」そうで、「そこから何年も試行錯誤と改訂と迷走を繰り返しました」と苦笑い。
 

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ミュージシャンである峯田がミュージシャンではない役を演じていることにMCが触れると、田口監督は「犯人なんですよ」とボケ、「峯田くんは僕の映画には全部出てもらっているけど、受けのお芝居をやったことがない。表現する役はたくさんやってるけど、相手の芝居や熱を受けるのを見たことがないので、まず僕が見たいと思った」と明かした。
 
一方、「いつか田口組に」と思っていたという若葉は、「別の現場で俳優として会った時に、『そういう作品に出たいと思って俳優をやってきました』と僕自身が感激するぐらい『アイデン&ティティ』への思いを語ってくれた」そうで、「いつか僕が監督する作品に出てもらおうと思って、今回実現しました」と、若葉さんの熱い思いを受け止めて本作に至ったそう。さらに、東京でのジャパンプレミアでの舞台挨拶で若葉さんが感極まる姿を見て、監督も感激したそうで、「出てもらって良かったという思いでいっぱいになった」と明かした。
 

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また、キャストたちには「過去のレジェンドの話なんですが、現代の人がやる意義を考えると、そっくりさんにしてほしくなかった」と言い、「過去にいた実際の人たちのスピリットを演じてほしい」と伝えていたそうで、「たくさん資料をお渡しして学習してもらった」そう。資料を身体に入れ込んだキャストたちの姿を初めて現場で見た時は「どんな解釈で演じてくれるのか楽しみだったし、初めて見られるのは役得だな」と感じたそう。
 

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「田口監督が音楽映画を撮ると聞いて、なんとかして出たい」と言っていたという間宮については「現場に入ってから間宮さんも『アイデン&ティティ』が好きだと聞いたんです。間宮さんとは共演したことがなかったので、もっと早く言ってよ。だったら、もっと早くこの映画が実現したかもしれないのに」と言いながらも、「見事でした」と称賛。
 
冒頭から存在感を示す仲野太賀については「太賀は犯人です」と笑わせ、「太賀は、初っ端に犯人としてやらかしてくれますから。ここは見どころだと思います」と嬉しそうに話し、「早く観てほしい。上映しようよ」と、早く観客に観てほしいとじれったそうな素振りを見せていた。
 

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さらに、吉岡も「同じ現場になった時に『アイデン&ティティ』愛を語ってくれた」そうで、「ただの『アイデン&ティティ』自慢になってしまうんですが、共演した時にアイデン熱を語ってくれて。吉岡さんも僕が次に監督する時に出てもらおう、と。俳優ストックですよね」と笑顔でコメント。
 

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また、苦労したことについては「準備に時間がかかっていたので、比較的冷静な気持ちでインしたつもりだったのに、峯田くんと若葉くんがインタビューで『監督がめちゃくちゃピリピリしてた』と言っていて、バレてたな、と(笑)。スタッフさんもこの時代を知らないんです。お客さんのノリも今の時代と違う。そこは口酸っぱく言って、そういう意味ではピリピリしてしまって、苦労と言えば苦労」だと言いながらも、「自分の好きな世界観を実現できる高揚感のほうが強かった」と振り返り、「この時代を知ってるから嘘はつきたくないし、妥協したくない」と、当時を知っている監督ならではのこだわりを語った。
 

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「日本ではロック・フェスがたくさん行なわれていて、何万人もの人たちを集めていますが、最初のシステムの礎を作ったのはこの人たちなんです。この人たちのことがあまりにも語られてないので、まず知ってほしい。いかに攻めていて前衛的でポップだったかを知らない方たちに伝えたいという思いだった」と、本作に込めた思いを熱弁。
 

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タイトルにも入っている「自分の音を鳴らせ。」という本作のメッセージについて田口監督は、大切なのは自分が本当にやりたいことをやっているのかどうか。DIYの精神で自己表現していた東京ロッカーズの時代と、一人一人がSNSを持っていて、自由に発信できる今の時代について、近しいと語る。「僕が今の若者だったらYouTuberになってる。物理的にすごく恵まれてるけど、気持ちはこの頃の人たちと一緒で、物質的なことだけが違うんだと思ってます。だからこそ、この映画は今の人たちにも伝わるんじゃないかと思ってます」と思いを明かし、「こんなに自由な時代があったんだ。自分は自分でいい。個人個人が違ってていいんだという考え方がこの時代にあったことが伝わると嬉しいです」と本作に込めた思いを語った。
 

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最後に、田口監督が「犯人は全員です。全員が共犯者の映画になってます。一人一人が自由でいいという犯罪を犯した人たちの物語です。僕は好きな映画を発見した時に、明日を生きる糧やヒントにできることが嬉しいと感じています。この映画が皆さんにとってそんなヒントになると嬉しいです」と観客にメッセージを送ると大きな拍手が起こり、舞台挨拶は終了した。
 

商品情報

映画『ストリート・キングダム 自分の音を鳴らせ。』

峯田和伸  若葉竜也
吉岡里帆  仲野太賀  間宮祥太朗  中島セナ
神野三鈴  浜野謙太  森岡龍  山岸門人
マギー  米村亮太朗  松浦祐也  渡辺大知
大森南朋  中村獅童

監督:田口トモロヲ
原作:地引雄一「ストリート・キングダム」
脚本:宮藤官九郎
音楽:大友良英

企画製作・配給宣伝:ハピネットファントム・スタジオ 
©2026映画『ストリート・キングダム 自分の音を鳴らせ。』製作委員会

2026年3月27日(金)TOHOシネマズ 日比谷ほか全国公開!

【物語】
これは事実を基にした物語。1978年、偶然ラジオから流れたセックス・ピストルズに衝き動かされた青年カメラマンのユーイチは、小さなロックミニコミ雑誌「ロッキンドール」に出会い、とあるライブハウスへと足を運ぶ。そこで出会ったボーカルのモモ率いるバンド「TOKAGE」のライブに衝撃を受け、無我夢中でシャッターを押した。そこは音楽もバンドも観客たちも何にも縛られない生のエネルギーに溢れた異空間だった。正式にカメラマンとしてライブの撮影を依頼されたユーイチはモモたちと交流を重ねる。やがて彼らの音楽は瞬く間に若者たちを熱狂させ、そのムーヴメントは“東京ロッカーズ”と呼ばれ、日本のロックを塗り替えていく。世界を変えたのは、才能だけじゃない。音に賭けた、名もなき若者たちの衝動だった。

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