苗場食堂で伝説残したんじゃないでしょうか
──今回「DOしてる?」のPVが出来たわけですが。こういうかたちは初めての試みでは? 観られた方へ、どうとらえて欲しい、などありますか?
ア:正確に言うたら初ではないねんけど、自分らが出演してきっちり作るっていう意味では、初PVと言うてもええかもね。
じゅ:すごい気に入ってます。曲が曲やったから、観た瞬間に「ギャ!」ってなってて欲しくて、実際そうなってた。且つ、かわいい女の子もおったらポップな側面もあって、ええなと。
──N’夙川BOYSのリンダdadaが出演されていますね。
じゅ:そです。
ア:ふふふ、ゾンビ。
──最後のNGシーンはまさにジャッキーですね。
ア:せやろ、香港映画感出とったよな(笑)。あれ良かったよ。
テ:あれ大変やったんですよ。NGのところが一回しか映ってないから伝わらないかもしれないけど。
ア:PVで流れているのは、奇跡的に笑わなかったシーンだけ。あと全編笑ってて。
──しかも最後ゾンビに負けてましたね。
じゅ:そうです。ゾンビにやられちゃうんです。
──『DAWN OF THE DEAD』の頃のロメロみたいな、本格的な“初期ゾンビ”ですね。色とか、質感と言うか。
ア:わかる!? そう、まさにそうやねん!
じゅ:ゾンビ詳しい人から見ても、そう映っているなら良かったです。狙い通りです(笑)。
──いわゆる大型フェスへの参加もありましたね。今年はフジロックの苗場食堂ですか。なにやらすごいライブだったと噂が絶えませんが。
ア:苗場食堂で伝説残したんじゃないでしょうか。
じゅ:僕の立ち位置からは照明が逆光であまり観客は見えなかったんですけど…。
ア:僕の立ち位置からはオーディエンスがよく見えて、「こんなに人集まれるんや」っていうくらい180度見渡す限り人がいっぱいおった。わー! って気持ち良かったし、なんかね、いきなり裸のヤツが乱入してきて(笑)、雨降って足元ぐしゃぐしゃで、ウッドストックみたいな泥海の状態やってんけど、ギュウギュウで最初からモッシュ。
──泥祭りじゃー、みたいに。
ア:ほんま、そやで。
──フェスのお客さんっていうのは、初めて見る方も大勢いらっしゃると思いますが、その日のセットリストに狙いはありましたか?
じゅ:いや、結構がっつりやったけど、古い曲と新しい曲半々くらい。普段のライブと同じ感じ。
──大阪東京を中心に自主企画ライブも頻繁にやっていらっしゃいますね。
じゅ:古参で来てくれているお客さんもありがたいし、そこに感謝しながらも、新しいお客さんも来てくれてて嬉しいです。今まで聴いてくれてた人はずっと聴き続けてくれてるやろうし、新しくなったワッツーシゾンビを楽しんでもらえている気がする。それに、東京と大阪っていうよりは、難波ベアーズ/東高円寺U.F.O. CLUBと、梅田Shangri-La/下北沢SHELTERという考えのほうが、意気込みがちょっと変わってくる。ベアーズ/U.F.O.はもとからカオス(笑)。ライブ始まる前からカオス。
──いきなりパート・チェンジとか。しかも「老婆ブギ」って。
ア:「老婆ブギ」は予想外過ぎたな。
じゅ:俺、「老婆ブギスイッチ」入れへんと演奏でけへん…。もう何年も演奏してなくて、テル君が入ってからも一回も音合わせもしてなかってんけど。
テ:ああ、あれはね、フェイントです。
じゅ&ア:フェイントなん!?(笑)
──ではあの日は、突発的な事故レベルの演奏、しかもたまたま成功例だったと。
じゅ:まあ、そういう意味でも、ベアーズやU.F.O.では自由度の高いライブができるということです。そういう面白さを求めています。