Rooftop ルーフトップ

INTERVIEW

トップインタビューワッツーシゾンビ

『NxAxRxA』発売記念&ツアー情報公開!
web Rooftop独占インタビュー!!

2011.09.16

大仏(ビッグブッダ)ロックシーンの道祖神ことワッツーシゾンビ。
谷村じゅげむ(g, vo)、安里アンリ(g, vo)、山本-レボリューション-テルトシ(ds)のトリオブッダが放つパワーを形にした、血と汗と肉とポップの塊が8月に発売になったニュー・アルバム『NxAxRxA』だ。
彼らの活動で、読者の皆様の目の届きやすいところでは「ワッツーシ、今年のフジロックで観た!」というあたりでしょうか。
日夜レボリューションにレボリューションを重ねる彼らの近況を訊いてまいりましたよ。(interview:石川 愛[web Rooftop]/photo:saito mayumin&石川 愛)

初めて“音楽をやるのが楽しい”って純粋に思えた

──新生ワッツーシゾンビになってからは初インタビューということですので、もう浸透しているとは思いますが、改めて自己紹介していただいてもよろしいでしょうか?

山本-レボリューション-テルトシ(以下テ):奈良県生まれ奈良県育ちの……

谷村じゅげむ(以下じゅ):奈良県生まれやってんや…。

安里アンリ(以下ア):谷村、愛知県生まれやもんな。

じゅ:そうや。

(一同じわじわ笑う)

:俺も奈良生まれや。

──さっそく話の腰が折れましたが。

:んふふふ。奈良県生まれ奈良県育ちの23歳、ぴちぴちドラマーす。

:完璧や。

じゅ:ぴちぴちしてるな。

──ワッツーシゾンビの話をする時に欠かせない「レボリューション」ですが、その後如何でしょう。

:どうやろ。(じゅげむに向かって)どうや、レボリューション担当。

じゅ:レボリューションな、そんな…あれや…日々のな、ちょっとずつの…曲を作る時よりも、こう…冒険していくっていうね…いろいろ出来たんじゃないかなと思っているんやけども…。

:なぁ…ククク…なんでそんなすごい声小さいん? なんでそんな自信なさげにボソボソと…ククク…(いきなり変なツボにハマった模様)。

:(笑いを堪えながら無言でコクコクと頷く)

じゅ:(突如ハキハキと)曲作る時やったりな、展開だったりとかさ、今までよりもやりたいことがやれてるって感じはあるよ。

──では、前回本誌Rooftopにてインタビューさせていただいた時との違いはメンバーだけ、ということでしょうか。

じゅ:基本的な考え方は全然変わってへんよ。

:意識が変わったよね。

──ライブを拝見していても、足枷が外れたような「自由にやってるレボリューション!」という印象がありますが。

じゅ:素直に、なれた。

:…気遣って喋らんでいいで(笑)。

じゅ:あのねー…素直に、やりたいことが思いっきりできるようになったって言うか…ズバッ! っと言いたいねんけども…思いっきり鳴らせてるやんな?

:そうやね。

──そして、レコーディングお疲れ様でした。今回はMASS OF THE FERMENTING DREGSの宮本さんがコーラスで参加、おとぎ話の牛尾さんがギターで参加と、豪華ですね。その後、下北沢SHELTERのワッツーシの自主企画で宮本さんが「ナツコゾンビ」と名乗りベース&コーラスを披露、一緒のステージでの演奏が実現したのも昨日のことのようです。ライブで新曲を披露されて、感触はどうですか?

:その、感触っていうのが、メンバーが変わってからっていう意味では、披露する前から「よっしゃ!」って思ってた。最初スタジオ入った時から「コレや。ええもん出来た。本来こうあるべきやったんや!」という気持ちやったから。

じゅ:新曲は全部良かった。僕らも自信あったし、より固まったって言うか、演奏していて違和感はまったくなかった。

:ライブも含めやけど、アルバムって、俺らの葛藤の歴史やったんよ。

──アンリさんはご自身のブログで「リリースするたびに解散してもおかしくなかった」と書かれていますね。

:そやねん。ずっと葛藤と苦悩の歴史でしかなかってんけど、それが初めて“音楽をやるのが楽しい”って、純粋に思えたんですよ。

──過去リリースに比べて「気が楽」という感じでしょうか?

:楽しい。

じゅ:楽しいし、面白い。観てる人にもズバッと伝わってるなっていうのを、やってる側として感じる。

ジャケットはもう裏切ったろって思って 

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──実際に出来上がったCDを手に取ってみて、いかがですか? 特にジャケット・デザインを手掛けたアンリさん。

 

:ジャケットに関してはね、もう裏切ったろって思って。まぁ、おわかりの通り、『PET SOUNDS』(BEACH BOYSの名盤)のパクリです。ほんまはもっとポップにしようと思ってんけど、字とかも血みたいにしてね。例えば俺らのこと知らん人が、パッと手に取って「なんや、ポップやなぁ」言うて。ほんで、中開けたら「ギャー! 汚い! なんやこれ!」みたいな裏切りを仕掛けてやりました。

──いやー、いい笑顔ですね。

:ね、これもええ写真やったから、一枚で使おうって思って。でも「奈良をナメるな」と。

──出ましたね、ステッカーにもなった新しいキーワード、「奈良をナメるな」。

:もっと細かく言うたら、60年代のロックとか大好きなんやけれども、そういう意味でも『PET SOUNDS』のパクリやねんけど、同じくらいハードコアとかデスメタルも好きで、音も含め、ジャケットのデザインでも調和させたいなっていうのはあったんです。盤面に至っては俺の中では“フロリダのデスメタル感”出しつつ、文字の感じはハードコア出しつつ。歌詞の部分はうるさくしやんとこって思った。

──つまり、今までのジャケットとあまり変わっていないということでしょうか?

:え!? そう? あ、でも確かに、言われてみればコラージュばっかりやな。今までのコラージュはどっちかって言うとサイケ寄りだった気もするけど。単純にアートとして考えててんけど。なんやろね、もっとメンバーの姿を出してみた。

:この写真とかも、太秦で遊んでるビーチ・ボーイズのパクリですね。

:あ、違うで、これ、(BEACH BOYSの『PET SOUNDS』は)CDやったら裏ジャケこれじゃないねん。そうや、LPの裏ジャケや。

:え、そうなんですか?

:そやねん。ジャケットの内側もね、ネガもないような古い写真も切って使ったりしてるし、単純にしみじみ嬉しいです。「狙い通り! よし!」って。俺自身が昔SxOxBのCDとか一枚一枚じっくり見てさ、すごい楽しかったから、みんなこういうの見ていろいろ想像膨らませたりするんやろうなぁって思います。手元に置いとくよりかは写真も喜ぶやろうし、思い出よりかは、みんなで共有できたら嬉しいですよ。

──とりあえず、SxOxBに注釈つけておきますか?(笑)

:ああ、そっか! え、みんなほんまに知らんかな? でもワッツーシゾンビ聴いてる人は、SxOxBくらいは押さえておかないと駄目でしょ。聴いていて欲しいわ。BEACH BOYSとかもそうやけど。

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9. 拝啓、ピースくん
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LIVE INFOライブ情報

ワッツーシゾンビ ライブスケジュール(ツアー後半)

9/17(土)
ワッツーシゾンビレコ発!
『NxAxRxAツアー in FxUxKxUxOxKxA』
at 福岡UTERO

9/18(日)
『NxAxRxAツアー in OxKxAxYxAxMxA』
at 岡山クレイジーママ1

9/19(月:祝日)
『NxAxRxAツアー in KxOxUxCxHxI』
at 高知カオティックノイズ

9/22(木)
龍宮ナイトpresents
ワッツーシゾンビレコ発!
『NxAxRxA in NxAxGxOxYxA』
at 名古屋今池ハックフィン
(w/オシリペンペンズ)

9/23(金:祝日)
太陽のおなら presents
〜会いたくなったらレボリューション〜
ワッツーシゾンビレコ発!
『NxAxRxA in KxAxNxAxZxAxWxA』

9/25(日)
夏の魔物 presents
ワッツーシゾンビレコ発!!
『NxAxRxA in AxOxMxOxRxI』
at 青森サンシャイン

9/26(月)
『NxAxRxA in SxExNxDxAxI』
at 仙台フライングスタジオ

そして待望のワンマンセミファナル!

9/28(水)
ワッツーシゾンビレコ発!! セミファイナル!!
『NxAxRxA in TxOxKxYxO ワンマン!!』
at 下北沢SHELTER

締めくくりは大阪!

9/29(木)
ワッツーシゾンビレコ発!! ファイナル!!
『NxAxRxA in OxSxAxKxA ワンマン!!』

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