やっとガクブルな寒さを脱出して、ちらほら花粉症も気になる季節、ミュージック・ラヴァーズな皆様いかがお過ごしでしょか? 今月はついにTHE STARBEMSが音源デビュー! 3/6『ユニコーン・カバーズ』と、LIVEデビューである“PUNK SPRING 2013”ではシングルを先行販売予定! どちらも「今自分が思うPUNK」を全力で鳴らしているので、ホワイト・デイを返す相手も、返してくれる相手もいねぇよっ! とヤケになる気持ちを晴らしながら聴いとくれ♪
ってなわけで「温故知新しながら昔のアーティストを現代に蘇らせる」がテーマな当コラムのお題も、PUNKで行ってみましょう……PUNK界の徒花と言うか、PUNK界の異端児? ド派手なファッションと早過ぎたサイバーPUNK感で話題をかっさらったSigue Sigue Sputnik(ジグ・ジグ・スパトニック。以下ジグジグ)!
首謀者のトニー・ジェイムスは元々、1970年代にクラッシュのミック・ジョーンズやダムドのブライアン・ジェイムスらと共にロンドンSSを結成してたり、ビリー・アイドルを輩出したジェネレーションXを率いてたりと、オリジナルPUNK界の超エリート……そんな彼が80年代に入って結成したのが、ニュー・ウェーブ過ぎてまともな評価を得られなかったジグジグ。リズム・マシーンとシンセ・ベースにワイルドなGt.やエコーだらけのVo.を乗せたロックンロールは、今でこそ当たり前だし、その先見性はもっと評価されるべきなんだけど……当時あまりにも機材がチープ過ぎて音がスッカスカだったのと、パンストを頭から被るVo.は完全に変態仮面の先駆けにしか見えなかったのが敗因!? 今でもキワモノ扱いされるのがやっとで、まともな評価を与えていたのは布袋さんぐらいかも?
機材やPCの普及に伴い、BAND編成でも打ち込みを併用するのが当たり前の21世紀でこそ、彼らが復活する意義は絶大! まずは当時誰もが感じていたシンベやリズム・マシーンのロウ(低音)の弱さを補完すべく、同期に合わせて叩けるドラマーを補充! そしてスッカスカに聴こえる最大の要員だったと思えるGt.サウンドを現代的なラウドさで再構築……当時はGt.シンセを使用しつつもそのポテンシャルを活かしきれてなかったので、ヒックスヴィル木暮さんばりにGt.シンセを弾き倒すべし! あとジグジグ最大の失敗点であるメロディとVo.の弱さを補うべく、ケロケロ声でお馴染みのオート・チューンを使用すれば完璧。スッカスカだったジグジグの近未来サウンドも、アッと言う間に現代風に……あれ? でもちょっと待って……これだと何か普通だぞ……そんなBANDは今や、掃いて捨てる程いるしねぇ……もしかしてジグジグって、あのまんまで良いのかも!?
ヒダカトオル
1968年6月5日、千葉県生まれのB型。働きながらインディー・デビューした元リーマン・ロッカー。
1997年BEAT CRUSADERS結成、2010年散開。BEAT CRUSADERSで活動中から数々の楽曲提供やプロデュースも行ない、木村カエラ、高橋瞳、メロン記念日ら女性陣のバックアップから、GOING UNDER GROUND、磯部正文等、男性アーティストのプロデュースを手掛ける。
2010年10月にはMONOBRIGHTと結婚(電撃加入)、2012年離婚(脱退)。2011年には“A.O.R”をテーマにヒダカトオルとフェッドミュージックを結成、2012年岩手のイベントで有終の美を飾る。
そして、2013年、新バンドTHE STARBEMSが始動!
http://www.thestarbems.com/
http://www.hidakatoru.com/