遂に発売間近な我々スターベムズの2ndアルバム『VANISHING CITY』! 1stよりアグレッシブかつPOPにもなった自信作! 数々のインタビューでも触れていますが、1stは前BANDであるビート・クルセイダースとの差別化を図るため、明るめな曲や過度にPOPな曲は収録しませんでしたが、kamomekamome向くんのMC@シングルのレコ発「前のBANDの活動に感謝しながら今のBANDを演っている」的MCのおかげで俺もすべてが腑に落ち、全方位なPUNKミュージックを構築。もちろんビークル時代からのファンにも感謝しつつ、先入観を捨てて多くの人に聴いて欲しい一枚となりました。なので今回は文字通り「先入観なしで聴いてくれ」なアルバムを作ったジョージ・マイケルを取り上げてみたいと思います。
誰しもが耳にした名曲「ラスト・クリスマス」でお馴染みのスーパー・グループ、ワム!を81〜86年まで務め上げた彼は、87年に『Faith』でソロ・デビュー。後にリンプ・ビズキットにカバーされたタイトル・トラックを含むアルバムは世界中で大ヒットを記録。ワム!時代のPOPさはそのままに、さらにファンキーさや、大人なR&B感も身に付けた問答無用の傑作。イギリス国内のみならず全世界で大ヒットを記録し、一時はマイケルと言えばジャクソンよりジョージ! な人気を得て時代の寵児へと躍り出ます。
しかし次作でよりアーバン・ソウル感を強めた実験的アルバムを2枚組でリリースしようと計画した彼は、レーベルであるSONYから「非商業的過ぎる」と烙印を押され、結果裁判沙汰になるほど揉めに揉めて、チャートは伸びないわ作品は酷評されるわ、ライブまで酷評されるわで、長い沈黙に入ってしまいます……その時に2枚組の1枚目としてリリースされたのが、冒頭で触れた「先入観なしで聴いてくれ」のタイトルを持つ『リッスン・ウィズアウト・プレジャディース・Vol.1』(結果2枚目となるVol.2はお蔵入り)。沈黙期には公衆トイレでの男性に対する猥褻行為や、公共バスでの薬物使用で逮捕されるなど本当にろくでなしで、ゲイをカミングアウトするも今さら感も満載……近年はカバーを中心として不定期ながらライブ活動は行なっているものの、もう10年も新譜を出していません。
とは言えソングライターとしてもシンガーとしても、ブラック・ミュージックをPOPに咀嚼できる彼の才能への評価は依然として高く、その後のイン・シンクからワン・ダイレクションに至るまでボーイズ・グループのほとんどがジョージ・マイケルをお手本にしているのは明らか。ここはひとつティーン・アイドルのプロデューサーとして、英国のジャニーさん的な活動でリハビリして本格復帰を目指すのはどうでしょうかね!?
ヒダカトオル
1968年6月5日、千葉県生まれのB型。働きながらインディー・デビューした元リーマン・ロッカー。
1997年BEAT CRUSADERS結成、2010年散開。BEAT CRUSADERSで活動中から数々の楽曲提供やプロデュースも行ない、木村カエラ、高橋瞳、メロン記念日ら女性陣のバックアップから、GOING UNDER GROUND、磯部正文等、男性アーティストのプロデュースを手掛ける。
2010年10月にはMONOBRIGHTと結婚(電撃加入)、2012年離婚(脱退)。2011年には“A.O.R”をテーマにヒダカトオルとフェッドミュージックを結成、2012年岩手のイベントで有終の美を飾る。
そして、2013年、新バンドTHE STARBEMSが始動!
http://www.thestarbems.com/
http://www.hidakatoru.com/