レコード&昭和プロレス愛好家のゴベと申します。
第62回で、1997年2月21日にロフトで行なわれたWRENCHのCD発売記念ライブを取り上げました。今回はその続きです。
ミニアルバム『ヒポテーゼ』のレコ発には、ゲストとしてBACK DROP BOMBとSTATE CRAFTの出演が発表されていました。
ロフトに到着すると、半年ほど前に格闘技の練習会で知り合ったBRAHMANのTOSHI-LOWに遭遇。「急遽、オレたちも出演させてもらえることになった」と告げられたとき「あぁ、これで義理は果たせるな」と思いました。何度もライブに誘ってもらっていたのに一度も観に行かなかったのは、どこかで聴いたことのあるようなサウンドを鳴らしていた当時の若手バンドたちと同世代のBRAHMANに期待していなかったから。
しかし、粗削りながらも彼らの音楽は独創的で。既存のカテゴリーに当てはまらない新しさを感じ、BRAHMANのライブを観に行くようになりました。
数カ月後に発売された1stミニアルバム『grope our way』の10インチを掲載。1996年11月にリリースされたCDとはアートワークが異なります。
TOSHI-LOW(vo)、MAKOTO(b)、RONZI(ds)のサイン入り。ジャケット裏面にはTOSHILOW、RONJIとクレジットされていますね。
その後、柔術の練習仲間として頻繫に会うようになるTOSHI-LOWと親しくなったのは、初めて観たこのライブがきっかけです!
……と思い込んでいたけど、それ以前に一度だけBRAHMANを観ていた事実が発覚(ほんの数分ですけど)。詳しくは第51回をご覧ください。
* * * * *
このライブの約1カ月前、のちにBRAHMANと深い関係を築く総合格闘家が快挙を成し遂げています。
1997年1月18日に行なわれたプロ修斗の後楽園ホール大会で、ヒカルド・ボテーリョと対戦した佐藤ルミナが、ヒールホールドで一本勝ち。日本人として初めてブラジルの黒帯柔術家に勝利したルミナ選手は「修斗のカリスマ」と呼ばれ、総合格闘技ブームを牽引する存在となります。
2000年にリリースされた5曲入りの7インチEP『ROUND, aROUND, gROUND』を掲載。
佐藤ルミナ選手が入場テーマ曲として使用していたCOCOBAT「Tsukiookami」(オリジナルバージョン&リミックス)、BACK DROP BOMB「Back Drop Bomb」、BRAHMAN「See Off」、そして3バンドのメンバーとルミナ選手が共演したタイトル曲を収録しています。ルミナ選手のサイン入り!
【五辺宏明(ごべひろあき)プロフィール】
レコード&昭和プロレス愛好家。ロフトグループの加藤梅造社長との出会いは、ライブハウスのモッシュピット。