各メンバーの音楽的ルーツとは?
──ところで、確か海外の記事で、あっこりんりんさんは「ヒカシューが好き」っていうのを見たのですが…。
よよよしえ:だいぶディグってますね(笑)。
──そういうバンドは、どうやって聴くようになったんでしょう?
あっこりんりん:高校の時は、ART-SCHOOLとか聴いてたんですけど、ある時カラオケ行ったら、友達がP-MODELを唄わはって。めっちゃ面白いと思って、そっからテクノポップのその辺を聴き始めて、戸川純さんも見つけたり……だいぶ遅いんですけど(笑)。
──それはしょうがないです、リアルタイムで聴くには40年近く前なので(笑)。じゃあ、ひろさん、影響を受けたベーシストとかは誰になりますか?
ひろちゃん:私、好きなベーシストとかいうのが本当にいなくて。もともと成り行きで始めたんですよ。たまたまベースが足りなかったという理由でベーシストになってたんで、別にベースが好きでとかいう始まりじゃないから。
──なるほど。自分が弾くことになって、どんなスタイルが好みとかは?
ひろちゃん:あるんですけど、自分の好きなバンドを耳コピして、それをどういうふうに弾いてるんやろって考えて、というのをいろんなバンドで繰り返して、自分の中に取り入れる感じですかね。
──ふだん普通に好きで聴いてるのは、どんな音楽なんですか?
あっこりんりん:私らにとっては、めっちゃムズい質問(笑)。
ひろちゃん:ほんまに知らないようなのでもいいですか? 私は家出少年ていうバンドが、いちばん好きなんです。あとは、ブロンドニューハーフっていうバンドとか。日本のニューウェイヴ・バンドなんです。別に「ニューウェイヴ好きなのか」って言われたら、わかんないんですけど、その2バンドはすごく好きですね。
──関西ローカルのバンドですか?
ひろちゃん:そうですね。神戸のバンドです。
あっこりんりん:めっちゃ対バンしてます(笑)。めちゃくちゃかっこいいですよ。
ひろちゃん:身近なバンドをやっぱりよく聴きますね。あ、あと、あぶらだことかはよく聴きました。
──なるほど。では、よしえさんはどのような音楽的背景があるのでしょう。
よよよしえ:私はバンド始めようとは思ってなくて、もともと大学なんて入る予定もなかったんですけど、行かざるを得ない空気で、どこにしようかな、じゃあ、くるりが行ってた立命館大学だ、っていうくらいで決めて。
──くるりは好きだったんですね。
よよよしえ:はい。ただ申し訳ないのですがいっちゃん好きやったのは、ゆらゆら帝国ですね。そこからオシリペンペンズとかあふりらんぽとか聴くようになりました。
かほキッス(ドラム&コーラス):私はずっと吹奏楽とか、かっちりしたクラシックな感じのを聴いていて。でも普通にCD聴くってなってからは、中高大ではエレクトロニカが好きで、実験音楽とか環境音楽とか、歌詞なくて、ピ〜ッて鳴ってるみたいな、そういうのが好きで。ツジコノリコさんていう、日本のビョークみたいな感じで形容されてる方はめちゃくちゃ好きで、高校の時あんまり学校に行ってなかったんですけど、BBSにコメントめっちゃ書き込んでました。
──ドラムを叩くようになったのは何がきっかけになったのでしょう?
かほキッス:姉が打楽器をやっていて。私も身体動かしたりするのが好きで、じっとしてられないタイプの人間なので。特に「このドラマーがカッコいいから」っていうのではなくて、お姉ちゃんがやってるから、ずっとそばにあったみたいな感じです。
──かほさんは大学の後輩だったそうですが、それにしても、いいドラマーを捕まえられましたね。
あっこりんりん:メンバー・チェンジしなあかんなって時に、思い浮かぶのが、かほちゃんしかいなくて、ダメ元で聞いたら入ってくれたんで、良かったぁ! って。
──バンドが波に乗っている時は、何もかもうまくいくものなんですね。
あっこりんりん:あれ断られてたら、今ここにいないと思うと恐ろしいですね。