ピアノの音を聴いていると気持ちが落ち着いていきます。それが曲であっても、曲でなくても、「ピンピンピン」といったあの音。あんまり激しいと困ってしまいますが、ただただピアノの音が鳴っているというのは、心が落ち着いていくものです。
人生のうち、何度かピアノを弾ける人間になりたいと思ったことがあります。でも、ピアノ教室とかに習いに行ったわけでもありません。ピアノのできる友達に、何度か、教わったことがありますが、ピアノを前にしてみると、常に「ああ、おれには、これは無理だな」と思ってしまいます。指が、自分とは別の生き物のように思えてきてしまうのです。
とにかく、ピアノの音は良い。今回は、なんでかわからないけれど、よく聴くピアノのアルバムを三枚挙げていきたいと思います。
まずはKeith Jarrettの『The Koln Concert』です。これは、中学のこと、キース・リチャーズのソロ・アルバムと間違えて購入したのでした。最初はショックでしたが、何度も聴くうちに、キース・ジャレットが、唸り声を上げる箇所まで覚えてしまったくらい、聴き込みました。
もう一枚は、上原ひろみさんの『Spiral』というアルバムです。このアルバムの中に入っている、「Love and Laughter」という曲は、とんでもない名曲です。とても元気になります。自分の中の元気ソングでございます。また、あるとき、適当な歌詞をつけて歌っていたら、勝手に感極まってしまったことがあります。でも、その適当な歌詞は、とてもここで書くようなことはできない、間抜けなものなので、書くのは控えさせていただきます。しかし、ピアノだけの曲は、勝手な歌詞をつけて歌えるといった、楽しみがあるのです。
そんでもって、今回のオススメのピアノ・アルバムは、Emahoy Tsegue-Maryam Guebrouの『Ethiopiques 21: Ethiopia Song』です。このアルバム、とても心地よく、寝るときはいつも聴いていました。
『Ethiopiques』は、エチオピアの音楽を集めたシリーズものです。エチオピアの音楽は、なんだか変な演歌みたいな、不思議な音楽なので、大好きでよく聴いていたのだけれど、この、Emahoy Tsegue-Maryam Guebrouという方のものは、それとは違って、どこか優雅で、けれどもなんだか滑稽な感じの、ピアノが、延々と続きます。
それにしても、オススメしているわけで、このアルバムは聴きまくっているのですけれど、Emahoy Tsegue-Maryam Guebrouという人が、女性であるというのはわかるのですが、どのような人なのかまったくわかりません。そもそも、Emahoy Tsegue-Maryam Guebrouの、どこが名前なのかすら、わからないのです。どなたか、この人のこと、詳しく知っている方がいましたら、教えてくださいませ。よろしくお願いします。