去年のクリスマスの話。
というか、このコラムを書いているのがまさしく去年のクリスマスイブ当日。
本日の夜の予定は無い。いや、無いことは無い。
かなり前から、いとうあさこさんが、「大久保さん、クリスマスの夜、予定がなかったら一緒に過ごしましょうよ」と誘ってくれているが、ギリギリまで粘りたいのでまだ返事をしていない。
あさこさん、商店街の福引きの景品、ポケットティッシュ扱いしてごめんなさい。
多分、ティッシュ貰いに行きますんで。
クリスマス、何とかデートにこぎつけたかったな。
12月、私なりに行動を起こしたつもり。
合コンをしてちょっと気になる人がいたので、頑張って連絡先も交換したし。
しかしながら、ここからが悪かった。
合コンから数日後、たまたまブス子4人でお好み焼き屋にて飲んでいる時、自慢8割、酒の肴になればいいなという気持ち2割で、事もあろうにブス子達にその話をしてしまったのだ。
他人の恋愛話を自分に置き換えるのが大得意なブス子達は、興奮しつつ、勝手に真剣に考え出してくれた。
まず、その彼が私に脈アリかどうかについて。ブス子全員一致で脈アリだと。
その理由としては、
1、合コンでずっと席が隣だった
2、メールアドレスを交換したから
3、翌日のメールで「またぜひ飲みましょう」とあったから
以上。
ブス子全員が「絶対、大久保さんのこと好きですって」と口を揃えて。
この程度の本当に小さい小さい蕾を信じていかないと、生きていけない気持ちは非常に分かる。
よし、私の恋愛はブス子達みんなの恋愛だ。
「私の事、好きなのかな? でも、違ったら嫌だよ。どうしたらいい?」
ブス子A(顔が歪み系):『このメールの「またぜひ」の「ぜひ」が本気って事ですよ』
ブス子B(ちあきなおみホクロ系):『私の感覚ですけど、これはイケますって』
ブス子C(歯茎丸出し系):『傷つかない恋愛なんて本当の恋愛じゃないですよ』
全員彼氏なし。お好み焼きみたいな顔でお好み焼きをひっくり返しながらこの会話。
どっかでカメラに撮られてたらどうしようと、一瞬我にかえるが、すぐさまブス子パワーに押されて。
「今、メールして、デートに誘いましょうよ」となり。
ブス子達の夢は私の夢。メールをその場で返信することに。
ブス子首脳会議の結果、以下のメールを。
「今度、ぜひ飲みましょう。愚痴を聞いてもらえると嬉しいです」
ポイントは、「愚痴を聞いて」と甘えテイストを加味したところ。
「男は、甘えてくる女を可愛いとは思っても嫌がることはない」とのブス子見解のもと。
しかしながら、私は、猫が大好きだけど、毛がバサバサで目やにだらけの近所のノラ猫が、膝に乗ろうして来た時、嫌だと思って避けてしまったよなぁ。
歯に青海苔をつけながら熱弁するブス子を見ながら、そう思ってしまった次第です。
返事は、まだありません。ギリギリまで待ちます。
大久保佳代子
1971年5月12日生まれ
愛知県出身
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