最近、居酒屋「あさこ」が熱い。
居酒屋「あさこ」とは、いとうあさこが自宅を居酒屋とみなして開放し、自ら女将を務め、美味しいお酒におつまみを無料で提供するという夢の空間。
ただ営業時間は、女将の孤独感次第。
女将が孤独感で耐え難い夜になると、Twitterにて居酒屋「あさこ」オープンの旨が伝えられ、そこに行きたい旨を申し出ると、女将のその日の気分にあう人間であれば、入店OKとなるのである。
いまのとこ、私は毎回、非常にウエルカムで、週2のペースで通っている常連。
まず、玄関のチャイムを鳴らすと、女将自らが
「いらっしゃい、遅くまでお疲れ様」とまんまるのほっこり笑顔で迎えてくれる。(目の下のくまは気になるが)
座り心地のよいソファーに座るやいなや
「何呑みます? ビール、シャンパン、焼酎、日本酒、ワインありますけど」と、これまたハイジの白いパンのような幸せ顔で聞いてくる。(目の下のくまが丁度、釜から出した際にパンに付いたすすに見えなくもない)
「じゃぁ、ビール」
「ビールだと、キリン、アサヒ、EBISU、ありますけど」
「アサヒで」
女将の顔が朝日のようにキラキラしているので思わずアサヒを。(目の下のくまが黒点っぽいし)
そこから、女将はおつまみの準備に入るので、台所で包丁の音と声しか聞こえてこないが「今日の仕事、何だったんですか?」
「へー、大変、それはムカつきますよね?」
「ははは! マジですか?」
と非常に聞き上手に徹してくれて。
そうこうするうちに、テーブルには、チーズと海苔のセット(海苔にチーズを挟んで食べると美味)、大根とホタテのサラダ、ホワイトアスパラのマヨネーズ添えなどが並び。
「お腹のすき具合は、どうですか? スパムと卵を焼いたのかパスタもできますけど」とボリュームおつまみの対応も万全。
「お腹はまだ大丈夫」な旨を伝えると、やっと女将が隣に座ってくれ、一緒に呑んでくれる。
ひと通りの愚痴がメインの会話が終わると、
「どうしましょ? サザンかドリカムのライブDVD、もしくは、バラエティを録画してますから、何か観ます?」とのエンターテインメント気遣いが。
そんなこんなで電車のない時間となってしまうことが通常。それでも居酒屋「あさこ」は大丈夫。
「これ、大久保さんセットです。シャワー浴びます?」
とバスタオル、Tシャツ、短パンのセットが渡されて。
スッキリしての朝までグッスリ。
ねっ、すごいでしょ?
無料でこの接待が受けれんだよ。
もう、甘えまくりまクリスティですよ。
なんで友達とは言え、これだけ他人に奉仕できるんだろう? 前世が奴隷か、もしくは、逆にたくさんの奴隷を従えていた暴君なのかも。
私は、絶対ムリ。
だって、この前もアラフォー友達と一緒に行った居酒屋での枝豆事件も許せなかったし。
だって、焼き枝豆と言う珍しくて超美味しい一品を注文したところ、私がトイレに行ってる隙に、意味ない気遣いのひとふさを残し、ほぼ完食されてて。
それ見た瞬間、イラッと。
「もう無いの? 早食いの練習でもしてんの?」と嫌味たっぷりに言ったけど通じたのかどうか。
いやいや小銭ため込んでいるんだから、もうひとつ注文すればいいんだけど…。
そういうことじゃないんだよ。
他人への気配りが無くなり、自分の欲を全面に出し始めたらおばさんまっしぐらだし。親しい仲にも礼儀あり。友達とは言え甘え過ぎだし下品。
私も、改めてあさこさんに甘え過ぎであることを再確認。
次回は、大好きな日本酒の一升瓶を手土産に来店しましょ。もうしばらく居心地最高な居酒屋「あさこ」に通いたいからね。
大久保佳代子
1971年5月12日生まれ
愛知県出身
人力舎オフィシャルサイトhttp://www.p-jinriki.com/
人力舎内オアシズオフィシャルサイトhttp://www.p-jinriki.com/pc/talent/oasiz/