野田総理の閣僚や幹部が次々と沖縄にやって来る。斎藤勁官房副長官を先陣に川端沖縄担当大臣、北沢前防衛大臣、一川防衛大臣、玄葉外務大臣、今後も前原政調会長、野田総理まで訪問の予定がある。理由は明確だ。米国に恫喝されて、普天間基地の移設先として辺野古新基地建設を早急に進めようという魂胆だ。魂胆は自由だが、新基地建設に対しては仲井眞知事をはじめ、県民の8割は反対なのだ。それでも、政府は辺野古の環境アセスを進めて年内にも県知事に報告すると通告してきた。このアセスが順調に進めば、次は公有水面の埋め立て許可を県知事に求める手はずとなる。新基地を作るにはジュゴンの住む辺野古の海を埋め立てなければならない。その最終権限を持つのは沖縄県知事なのだ。今のところ、県知事が埋め立ての許可を出す可能性は限りなくゼロだが、日米両政府はあの手この手で懐柔を試みてくるはずだ。パネッタ国防長官の日本訪問もそのひとつだろう。在日米軍の75%を押し付けられている沖縄県民にすれば、ふ・ざ・け・る・な、だ。沖縄県民にすれば民意も民主主義もあったものではない。それも自民党ならいざ知らず、「国民の生活が第一」の公約を掲げて政権交代を勝ち取った民主党政権がやるとすれば、世も末だ。
これまで墨で塗り潰した東京電力の緊急事態に対するマニュアル手順書がようやく公開された。深刻な事態に対する対策においてはほとんど想定されていなかった事実が見事に判明した。東電や経済産業省の情報隠しは、まさに国家ぐるみの犯罪なのだ。いまだに放射能が漏れ続け、ホットスポットもあちこちに点在し、瓦礫の処理や除染処理も大幅に遅れている。玄海原発再稼働で揺れた九州電力の眞部社長は、郷原信郎弁護士が委員長を務める第三者委員会が出した最終報告書から、古川康佐賀県知事のヤラセ問題を削除して経産省に報告し、顰蹙を買った。松尾九電会長までも眞部社長を擁護する始末。独占事業に胡坐をかいてきた電力会社は完全に腐敗している。紙幅がないが、TPPもかなりやばいゾ! これでいいのか、ニッポン。