-
加藤千恵「そして旅にいる」- 心の節目にそっと寄り添ってくれる8つの旅の物語
心の節目にそっと寄り添ってくれる8つの旅の物語個人的に、私が加藤千恵の小説を読むのが好きなのは、主人公に感情移入しやすいからなんだと思う。主に女性の主人公が多いが、男性の私で...more
2019.06.13
-
加藤千恵 「消えていく日に」
加藤千恵の短編集の特徴は、それぞれ独立した物語の中に1つの共通するテーマを持たせることで、全体としてより大きな物語、群像が浮かび上がる所だ。今作のテーマは「記念日」。誕生日、クリスマス、卒業式な...more
2018.09.12
-
蜜の残り / 加藤千恵
どこにでもいる平凡な人達、しかし彼ら彼女らにはそれぞれの特殊な状況があり、複雑な問題があり、いくつかの選択肢がある。一見普通の人物による物語をユニークに描くことに定評がある加藤千恵による最新短編...more
2015.03.02
-
こぼれ落ちて季節は / 加藤千恵
『ハニービターハニー』など、恋愛や友達同士の繊細な心理描写が高く評価される加藤千恵の最新小説が刊行された。全部で六編の短編が収められているが、一編毎に二人の主人公が登場し、それぞれが一人称の...more
2014.12.04
-
あとは泣くだけ / 加藤千恵
一見どこにでもいそうな普通の男女(または友達、親子など)の間に横たわる当人同士にしか分からない葛藤や心の揺らぎを繊細な文体で生々しく表現する加藤千恵。著者の作品はどれもハズレがないのだが、201...more
2014.10.01
-
春へつづく/加藤千恵
本作は中学生や学校司書など8人を主人公とした短編集であるが、北海道のある中学校を舞台に描かれた1つの群像劇にも読める青春小説だ。ただし、青春という言葉からイメージされるはつらつさや躍動感とはほど...more
2013.07.05
-
卒業するわたしたち/加藤千恵
3月と言えば卒業シーズンだが、卒業式は遙か遠い昔の思い出でしかない私は、この加藤千恵の新刊「卒業するわたしたち」を、少々ノスタルジックな思いを抱きながら読み始めた。1話目は高校の卒業式を迎えた...more
2013.03.04
-
映画じゃない日々/加藤千恵
歌人であり小説家でもある加藤千恵の最新小説集。彼女は簡潔な文章で複雑な心理や情景を描写することを得意とするが、それは短歌というたったの31文字で物語を紡いできた彼女ならではのものだ。本作は短編で...more
2013.01.08
-
あかねさす 新古今恋物語 / 加藤千恵
歌人であり、最近は小説家としても活躍する加藤千恵の新刊は、新古今和歌集を題材にして、そこに現代小説と自身の短歌を付けるという、非常に大胆なアイデアの「短歌+短編集」だ。例えば、在原業平の「出でて...more
2011.12.05
-
真夜中の果物 / 加藤千恵
加藤千恵の短歌は情景を切り取るのがとても巧い。例えば「必要のない音楽を聴いていた泣くことだけは避けたかったし」(『放課後』収録)という作品を読むと、失恋したばかりの女の子が夜一人部屋で音楽を聴いて.....more
2011.03.10