ハード・ロック/ヘヴィ・メタルの第一人者である伊藤政則が各界著名な豪華ゲストを招くトークイベント『政則十番勝負2026』、その<Part2>が10月8日(木)から12日(月・祝)までの5日間、オープン10周年を迎えたLOFT9 Shibuyaで行なわれている(<Part1>は9月17日(⽊)から9月21日(⽉・祝)にかけて開催)。
唯一無二のハーモニックメタル/メロディックスピードメタルを身上とし、今年は精力的なライブ活動の合間を縫い、配信シングル『Black Diamond』『We are The Knight』、ライブ作品『HAGANE Full Album Release Tour「TOP OF THE TOWER」at Zepp Shinjuku 2025.12.25』、3rdシングル『Amour Chain』と3rd EP『METAL QUEST』を矢継ぎ早にリリース。先月はオーストリアの名門メタルレーベル「Napalm Records」と契約したことを発表し(日本を除くワールドワイド契約)、12月2日には3rdフルアルバム『Through the Night』の全世界発売を控えているなど、まさにいま破竹の快進撃を続けている。
その勢いを反映してか、本公演の会場観覧チケットは早々に完売、場内は満席。開演時間の1分前に政則先生とHAGANEのメンバー4人が登壇。ステージ上手〈かみて〉からSayaka(ba)、凪希(vo)、JUNNA(ds)、Sakura(gt)の順に着席する(政則先生は定席の下手〈しもて〉)。
観客の大歓声と盛大な拍手に迎えられたSakuraは「ライブ会場かと思いました!」と驚愕。Sakuraとは以前から面識のあった政則先生だが、凪希、Sayaka、JUNNAとは初対面。各自、自己紹介から始まり、開演前の楽屋でのミーティングの話に。政則先生の印象は「HAGANEのミーティングは真面目で、メンバー4人ともアイディアがどんどん出てくるのがいい」。中でも面白い変化球的アイディアを出してくるのはSakuraだと凪希は言う。
3rdフルアルバム『Through the Night』のことに軽く触れつつ(リリース前なので触り程度)、今年はリリースを連発できて贅沢な時間を過ごせたというのがメンバーの総意。それを受けた政則先生のアドバイスは「レコーディングできる機会があるならやれるときにどんどんやったほうがいい」。
HAGANEの曲を息切れすることなく唄えるため、最高のパフォーマンスを発揮するために凪希が努力してトレーニングしたこと(Sakuraいわく「ウチの子はいいですよ!」)、メンバー各自の好きな食べ物、政則先生いわく「焼肉を食べるのも睡眠を取るのもパワーが要ることがいずれわかる」、凪希のアスリート並みの栄養補給秘話など、序盤から興味深いエピソードが連発。
4人それぞれがバンドに対する使命感を持ち続けているのがトークの随所から窺えるが、メンバーがストイックだからこそ『Through the Night』を完成できたとSakuraは言う。バンドに追い風が吹く今の状況をメンバー自身がどう捉えているか、政則先生から見たHAGANEの今の在り方(Sakuraがリーダーではありつつも4人が均等に責任感を持ってバンドを続けていること)、凪希から見たSakura、Sayakaから見たJUNNAの話、メンバーの役割分担などを聞くと4人の仲の良さが窺えるし、4人の個性のぶつかり合いから良い化学反応が生まれるというSayakaの話にも納得する。そして今のHAGANEがいかに良い状態にあるかを客席にいた誰しもが感じただろう。
その後、国内のみならず海外でも人気を集めるHAGANEの現状へと話題が移る。
スピリチュアル(?)な言動が人気でMCの面白さも定評があるSayakaが海外でのライブでMCをしない理由、SayakaのMCが長いときのJUNNAのリアクションと凪希の冷静なフロア観察話、SayakaがMCの際に見ているものの話で場内は爆笑の渦。
「HAGANEの魅力はもちろん音楽だけど、トークも含めた4人のキャラクターの良さもあるんじゃないか」と洞察する政則先生は、海外進出するようになったここ数年のバンドの変化をどう思うか? をメンバーに訊く。それに対する凪希の理路整然とした答えと、Sakuraの笑いを誘う返答の落差がおかしい。
政則先生は「デンマークの『EPIC FEST』を始め海外のリスナーに支持されるのは大変なことだし、『Through the Night』は本当に素晴らしいアルバム」と絶賛。『Through the Night』のレコ発ツアーファイナルであるZepp DiverCity (TOKYO) はキャパ的に完売必至だと先生は“断言”し、マネジメントはその先を見据えたプランニングをするべきだと熱弁。「HAGANEはもっと先を見なきゃダメだ!」と愛情溢れる助言を送った。
最後の30分は、コロナ禍に翻弄された時期のHAGANEを追ったドキュメンタリー番組『解放区』の話、「4人のケミストリー」を「4人のヒストリー」と誤訳したSayakaのバンド観(バンドにとって必要なもの)、政則先生に「M-1に出たら?」と言わしめたSayakaとJUNNAのシアトリカルなやり取りなど、疾走感溢れるパワフルかつテクニカルな音楽性からは想像もつかない4人の抱腹絶倒トークが続く。
そこを先生が軌道修正し、これからHAGANEのライブを初めて鑑賞する方へ向けたプレゼンコーナーへ。4人各自がHAGANEのライブの特徴や魅力、押しどころをそれぞれ語ったが、四者四様の個性が際立つトークはこの日のハイライトと言えるものだった。
そして、バンドにとってさらに大事な時期になるであろう、来年、再来年のHAGANEとどう向き合うか、各自の目標をメンバー4人それぞれが最後に語り、充実したエピソードが終始連発した極上のトークライブは大団円を迎えた。
「これまで自分に合わないコミュニティが多い人生を送ってきたなかで、今は凄く環境がいい。アーティストは自由なんだとこの3人が教えてくれた」と凪希が語っていた通り、4人の仲睦まじさが存分に伝わり、伸び代しかないバンドの未来がますます楽しみになる至福の90分。この絶品トークを会場で体験した方々もぜひ配信アーカイブでおさらいしていただきたい。
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チケットは10月17日(土)21:00まで購入可能、アーカイブは同日23:59まで視聴可能となっている。
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