再結成を果たしたメロン記念日に稲葉貴子が感じたこと
──今回、メロン記念日が再結成を果たした背景として、太陽とシスコムーンの存在は大きいですよね。シスコムーンの再結成がとても理想的な形で、メロンもそれに倣いたかったというか。
村田:もちろん凄い影響を受けています。太陽とシスコムーンさんの25周年記念ライブを見ていなかったら、いま現在私たちが再結成していたかどうかわかりません。あのライブを見て強く背中を押されたんです。
稲葉:私たちもむーちゃんたちに「またメロンをやったらいいのに!」と言い続けていたんですよ。でもメロンはみな引っ込み思案というか、我の強いグループじゃないから「私たちなんて……」みたいな感じだったんですよね。
──そんな太陽とシスコムーンとメロン記念日が並び立つブッキングは、ここにいるロフトプラスワン店長・鈴木恵の采配なんですけれども。
鈴木:偉大なアイドルグループ2組がうちの店に出てくださるだけでありがたいことなんですが、オープン30周年にかこつけてZepp Shinjukuの記念イベントにダメ元でお声がけさせていただいたんです。2組とも快諾してくださって、本当に嬉しいです。
村田:こちらこそお声がけいただいて嬉しいですし、ありがとうございます。
稲葉:本当にありがたいですよ。私たちは振り返ると2回しかプラスワンに出ていないのに(笑)。
鈴木:回数は関係ないですし、太陽とシスコムーンは2009年に2024年とグループの大切な節目に出演してくださいましたし、メロン記念日は再始動の幕開けにプラスワンを選んでくださって心から感謝しております。
稲葉:私たちが「こんなことはできますか?」と提案してもそれを何とか叶えようといつも頑張ってくれて、それがとても嬉しいんです。プラスワンはフードも美味しいし。
村田:そう、凄く美味しい。鈴木店長のお顔を見るといつもホッとしますね。
──太陽とシスコムーンとメロン記念日はハロー!プロジェクトのコンサートでたびたび共演しているんですか。
村田:2013年の大晦日に中野サンプラザでやったカウントダウンライブ(『Hello! Project COUNTDOWN PARTY 2013 〜GOOD BYE & HELLO!〜』)で共演しましたね。
稲葉:2018年に彩の国くまがやドームでやったライブ(『Hello! Project 20th Anniversary!! Hello! Project ハロ!フェス 2018』)にシスコムーンは出てないから、それ以来か。
村田:あとは『アッチュフェス』(稲葉のバースデーライブ)?
稲葉:あれはメロン記念日というよりも個々人へオファーして出てもらった感じだね。むーちゃんとは誕生日が同じ3月なので、今年は合同バースデイインスタライブ(『稲村マーチの誕生会〜SA・KU・RA〜』)をやったりしました。
村田:そういう面白いことを一緒にできる数少ない先輩なんです。
──それこそ稲葉さんと村田さんのお二人でトークライブができそうですね。
稲葉:どうなんでしょう? できなくはないでしょうけど、来てくれる人いる?(笑)
村田:じゃあ、もっとインスタライブをやってお客さんを増やしましょう(笑)。
──稲葉さんは再結成したメロン記念日を見て、どんなことを感じましたか。
稲葉:メンバーがステージで輝いてる姿を見れるのはやっぱり凄く嬉しいですね。メロンのメンバーはハロー!の後輩の中でも一番近い存在で、プライベートでもずっと仲良くしていたので、そんな彼女たちが今またステージに立って唄う姿を見るのはとても感慨深かったし、このあいだの新宿ReNYでのライブもメンバーが出てきただけでじわりと感動する瞬間がありました。お客さんとの一体感も変わらず熱くて凄い盛り上がりで、そうだ、メロンのライブってこうだったなと胸に響くものがありました。
村田:解散から15年経ってのライブなので、20代だった頃と比べて衰えたと思われたくない気持ちが私の中にあって、いろんな部分でパワーアップしたメロン記念日を見せたいんです。お客さんの中には今回のライブのために身体を鍛えてきた方もいるし、お客さん一人ひとりの声がもの凄く出ていて。だから昔の自分たちも超えたいし、お客さんも過去の自分を超えたいという良い相乗効果が生まれていますね。先日の仙台公演では私の家族が見に来て、ステージから兄の姿を発見したんですけど、兄とは一度も目が合わなかったんです。一体どこを見ているんだろう? と思っていたんですけど、後で聞いたら「ずっとお客さんを見ていた」と。
稲葉:分かる。メロンのお客さんのコールを聞くだけでグッとくるものがあるから。
──お兄さんの姿を確認できるくらい本番では冷静なんですね。
村田:お客さんの顔はけっこう見えるし、客観的に反応を見れていますね。
──あっちゃんも本番中は冷静なんですか。
アツシ:僕はあまり客席を見ないタイプ。恥ずかしいから。
──ステージ歴40年以上なのに(笑)。
アツシ:ライブを始めた頃はずっと寄り目にしてたよ。見かけた女性のお客さんに惚れちゃって職場放棄したらヤバいから(笑)。
──稲葉さんは寄り目にしたくなるほど恥ずかしく感じたりは?(笑)
稲葉:最初は恥ずかしかったですよ、寄り目こそしませんでしたけど(笑)。大阪パフォーマンスドール(OPD)のときは本当に恥ずかしくて、お客さんの顔は全く見れませんでした。でも太陽とシスコムーンのメンバーになって、クールで大人っぽいグループだったので「変わらなきゃ」と思ったんです。大阪パフォーマンスドールのときは自分を変えられなかったけど、それじゃダメだとスイッチを切り替えた覚えがあります。