ウチらの存在を知らなくともウチらの曲だけは生き残ることができる。それが音楽(小春)
アサガオ:われわれも最初はカバー曲だけで、オリジナル曲がなかったんです。でも、「カバーをやっている」ってけっこう、サークル仲間とか界隈の人たちに言われることが多くて。でもあのカッコいいチャランポさんもカバーやってるし! って。名曲は何回でも演って良いんですよ、っていう私の気持ちの裏付けと言うか、根拠になったので。チャランポさんの存在がすごく大きいです。
小春:ここ、太字で書いてもらいたいところですね(一同笑)。カッコいい曲があるから自分たちもやりたい、っていうね。
もも:私らも始めてからずーっとカバーしかやってなかったし、それに対して何も思ったこともなかった。でも「オリジナル曲をやるのがカッコいい」みたいな、カバーばっかりのカバーバンドっていうのは……ね。
アサガオ:私もカバーバンドのつもりは全然なかったし、ただカッコいい曲だからやってるだけなんですけど、「カバーをやること自体がダサい」とか「自分の力じゃなくて人の力だ」みたいな。
小春:そうそう、人のふんどしで…みたいなイメージがね。すっかり昔の、もはや誰が作ったのかも分からなくても、音楽って生き残るものじゃないですか。何だったら海も渡ったり、何だったらウチらの存在を知らなくともウチらの曲だけは生き残ることができる、それが音楽だから。そうなりたいなと思うところがありつつ、そういう感じで、知らない人たちの曲でも唄い継ぎたいなというのがあって、活動が続いてきたところもあるので。
もも:歌はね、誰かが唄えば生き続けるからね。でも(デラデラも)、そういうマインドでやってきたのを知って、嬉しい。
アサガオ:良い歌っていうのは誰が唄っても良い歌ですし、目の前の人を楽しませるのに分かりやすく知っている曲のほうが良い。そういう要素でやっていたんですけど、やればやるほど「宴会芸だ」とか、すごい言われてました。でもその人たちは誰もいなくなり(=バンドを辞め)、われわれは上京して、今も夢を見てるので。間違ってなかったなと思ってますし、しかもそのときに憧れていた人と今、対談ができてますし。
小春:間違ってないですよ。イエーイ!
もも:私らはね、大道芸をやっているときに(アサガオが)仰ってた通りで皆が知っている曲をやると引っかかりがあるからやってもいるし、やっぱりシンプルにね、名曲ってカッコいいし、やりたいからやっている。それの何が良くないの? っていう感じ。
アサガオ:私もこのバンドで「プレイバックPart2」(山口百恵/1978)をやりたくて、皆を説得して結成できたので。やっぱり名曲って良いですよね、昭和歌謡を聴いて平成に育ったわれわれが令和に唄う。三世代またいで良いなって思うし、勝手にテーマになってて。それで可能だったら、小春さんに……。
小春:やります、やります。ハモリも得意なので、アコーディオン弾きながら。
アサガオ:熱ちぃー! それでレコーディングしたいです!
小春:アコーディオンが必要なときは呼んでくださいね。
アサガオ:いいんですか?! メチャクチャ入れたいです!! 「恋のバカンス」もリリースしたいなとずっと思ってるんですけど、ツインボーカル感がないとザ・ピーナッツへのリスペクトが欠けると思っていて。
小春:じゃあ、ゲストボーカルとして、ももを入れたら良いじゃないですか。ミュージックビデオにもウチらを入れてもらって、ね!
アサガオ:メッチャやりたいです。じゃあちゃんと、大人を動かしてなる早で進めます!(一同笑) ツーマンの日もこの曲、できたら良いですよね。
もも:全然、できますよ。どのキーでも大丈夫なので。
アサガオ:夢の一つなのでメチャメチャ嬉しいです。今年の5月で9年目になるんですけど、バンドを続けてきて良かった~! 二十歳の頃の私が一番喜んでます、嬉しいなぁ。
シダ:振り付け頑張ろうっと!