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トップインタビューthe JUMPS - "ロックンローヤー" 島キクジロウ率いるビートロックの先駆者がヘヴィな時代に敢行する"叛逆の宴"

“ロックンローヤー” 島キクジロウ率いるビートロックの先駆者がヘヴィな時代に敢行する“叛逆の宴”

2022.11.08

真剣に戦うには宴やパーティーの気分も必要

──うん。あと島さんのもう一つのバンド、島キクジロウ&NO NUKES RIGHTSでもやっている「Fuckin' Wonderful World」、「インティファーダ」、「Sunday」はもともとthe JUMPSの曲ですよね?

島:そう。the JUMPSでやってて、NO NUKES RIGHTSに貸し出してたから返してもらったって感じかな。

──「Fuckin' Wonderful World」はNO NUKES RIGHTSでのアコースティックもいいですけど、the JUMPSのバンドサウンド、イントロのギター、いいですよね~。

島:あれはね、ギターのモッキーがずっと大好きだったの。やっぱりその曲を好きな奴がやるのは伝わるよね。しかも、パンクしか弾けないギタリストがってところがいい(笑)。

エンリケ:だからパンクにしようなんて思ったわけじゃないもんね。でもパンクになっちゃう。ならざるを得ない(笑)。

──ならざるを得ないっていいですね。

エンリケ:そう。そこがいいんですよ。俺は、まぁ、いろいろ弾けるんですけど、the JUMPSだと、曲が持つもの、島さんが書く歌詞、モッキーのギター、マサの勢い、そういうものに呼びこまれたっていうのが俺のベースで。そこそこいろいろと弾けたりするけど、レコーディングは要らないものは省いてギューッと絞り込んでいったっていう。

──バラエティがあってもパンクにならざるを得ないアルバムですね(笑)。

エンリケ:ホントそうです。レゲエや4ビート的なジャズっぽい曲もあるけど、どれを聴いてもパンクだし、パンクのアルバムとしか言いようがないと思う。

島:The Clashがそうであるようにね。今作、最初はミニアルバムみたいなイメージだったんだけど、入れたい曲が増えて7曲ぐらいになって。それなら10曲にしてフルアルバムにしようって。「赤いギター」は前に録音したやつに個人的に悔いが残ってたこともあって、構成を変えて録り直した。2曲目のリトル・リチャードのカバー「LUCILLE」は、メンバーにコレをやりたいからよろしくって音源を送って。

エンリケ:こっちは参考曲かと思ったんだよ。こういうタイプの曲をやるんだなって。The Clash 的な曲に「LUCILLE」的なニュアンスを入れたいのかな、とかいろいろ想像して。そしたら直球でカバーをやりたいって言うから驚いた。

島:そもそもカバーやるっていうのが珍しいしね。

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Photo by Nami

──しかも2曲目ってのも珍しくない?

島:そこは、『LONDON CALLING』の「Brand New Cadillac」の立ち位置だから(笑)。

エンリケ:Deep Purpleの1972年の日本公演『Live in Japan』にもアンコールで「LUCILLE」やってるんですよ。

島:そうなんだよね。リトル・リチャード本人のもいろんなバージョンがあってさ。俺は高校生の頃、リトル・リチャードを知ってぶっ飛んで、中でも「LUCILLE」が凄い好きで。好き過ぎて一回も歌ったことなかったの。一回もだぜ!

──今作で初! 凄い力入ってますよね(笑)。この曲だけホーン隊が入ってる。

島:そう。唯一この曲だけゲスト入れた。NO NUKES RIGHTSのほうはゲストだらけじゃん。いろんな楽器が集まってやってる。the JUMPSは4人のロックバンドだから4人でやるってのは決めてた。でも「LUCILLE」だけはホーン入れた(笑)。長年の思いがここに凝縮されてるんだよ(笑)。そして今作のジャケットは『LONDON CALLING』と素性不明のアーティストBanksy(笑)。

──オマージュっていうか、好きなものは好きって隠さず素直に言えて取り入れて楽しめるのも、やっぱり経験を重ねた自信なんでしょうね。自分たちらしくできる自信と、楽しんでいいっていう自信。

エンリケ:うん。若い頃ってやたらに真面目だった。クスッて程度でいいことを、真剣に盛り上げようとしたり、または俺たちらしくないからやらないって決めつけたり。

島:そうそう。ただ若いうちはそういう頑なさも必要。だけど、やっぱり楽しくなきゃね。楽しむことは絶対に必要。

──だから『REBEL BANQUET』だもんね。

島:そう。戦うには宴やパーティーの気分も必要。生きていくためにはどっちも必要。俺は弁護士だから社会的な運動してる人たちに会うことも多いけど、ちゃんと楽しんでるよ。真剣に戦いながら楽しんでる。

──だからこそ続くんでしょうしね。今作、瞬間だけじゃなく、続いていくパンクロックだって感じました。

エンリケ:さっきも出たけど、ロード、ストリートのアルバムだと思うんです。どこまでも続く、まだ先がある。行き止まりになってもちょっと戻れば分かれ道になって、必ず道はある。確かめながら、羽目外しながら、散らかしたものは掃除しながら(笑)続いていく。そういう感じ(笑)。

島:楽しく騒ぎながら、世の中ひっくり返してやりたいってアルバムだよね。みんな宴に参加してくれよ!
 

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REBEL BANQUET

2022年11月2日(水)発売
FORMAT:CD
Swingin' DOG SDR3006
価格¥2,750(税込)

amazonで購入

【収録曲】
01. Down On The Road
02. Lucille
03. Rights and Freedom, HumanityII
04. Let's Go
05. インティファーダ
06. Fuckin' Wonderful World
07. Rebel Banquet
08. Sunday
09. 赤いギター
10. Working Class Loser

LIVE INFOライブ情報

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JUST 60 BEAT SHOW
2022年11月11日(金)新宿LOFT
出演:the JUMPS / 島キクジロウ&NO NUKES RIGHTS / MAGUMI & THE BREATHLESS / 新月灯花
bar stage:ザ タイムトラベラーズ / サソリワンボス(大阪)/ KING OF PIRATES
DJ:HIDETO(THE WILD ROVER)/ OKADA(Original John)
OPEN 18:30 / START 19:00
前売¥3,500 / 当日¥4,000(ドリンク代別¥600)
チケットは、ぴあ(Pコード:224-866)、ローソン(Lコード:70550)、e+にて発売中
※入場順:① 各プレイガイド並列入場→② 各バンド予約→③ 当日券
問い合わせ:LOFT 03-5272-0382

島キクジロウ&NO NUKES RIGHTS『僕らの新しい哲学』
共演:新月灯花 / 佐藤タイジ
2022年12月2日(金)池袋 Live Garage Adm

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