OLEDICKFOGGYとbachoが『2 MAN TOUR 2022』と題した文字通りのツーマン・ツアーを9月に開催する。もともとは2020年に開催する話を進めていたとのことだがコロナで中止に。まだまだコロナ禍真っ最中ではあるものの、少しずつ状況が緩和され、新しい価値観を持ってライブハウスや音楽が前に進みだした2022年。9月10日には新宿LOFT、9月23日には名古屋 CLUB UPSET、9月24日には心斎橋 ANIMAと東名阪を回る珍道中を前に、伊藤雄和(OLEDICKFOGGY)と北畑欽也(bacho)の対談を決行。互いに惹かれ合う両者の対談をお届けする。(Interview:柴山順次 / Photo:Chabo)
一番格好悪いところを出せるのが格好いい
──OLECKFOGGYとbachoのツーマン・ツアーが行なわれるということですが。
伊藤:彼と喋ることは特にないですけどね(笑)。
欽也:あははは。僕もないです(笑)。
──最初の出会いはいつ頃ですか?
伊藤:あんまり覚えてないですね。
欽也:一番最初は2011年ぐらいじゃないですか。バンドがいっぱい出てるイベントで。
伊藤:じゃあ、そのときは、たぶんそんなに喋ってはないよね。
──ツーマンもけっこうやっていますよね?
伊藤:やってますね。共通の知り合いが組んでくれたツーマンが最初ですかね。
欽也:2016年とかですね。
伊藤:各地でbachoが格好いいって言ってるんだよ。
欽也:え? 伊藤さんが言ってるの?
伊藤:そう。俺が言ってる。bachoと東狂アルゴリズムが二大巨頭かな。THE FOREVER YOUNGは入ってない。クニタケ(THE FOREVER YOUNG)が身体を絞り過ぎてるから(笑)。絞ると脱ぎ出すし。
欽也:前から脱いでましたけどね(笑)。
──伊藤さんと欽也さんは年齢は近いのですか?
欽也:俺はもうすぐ40歳です。
伊藤:俺はもうすぐ43歳。でも年齢は関係ないかな。
欽也:いや、関係ありますよ。伊藤さんとはめっちゃ友達っぽく喋ってるけど、先輩だし尊敬しているので。最近はだいぶ謙虚な感じはなくなったかもしれないですけど(笑)。でもやっぱり年齢は関係ありますね。
伊藤:俺は全然気にしてないけどね。そういうところで育ってきたし。
──最初の印象って覚えてますか?
欽也:姫路の先輩がOLEDICKFOGGYを好きな人が多くて、「かっこいいから聴け」ってよく言われていて。もちろん、俺も好きだったから最初に対バンしたときは嬉しかったですね。
伊藤:俺も名前はよく聞いてたし、ライブを観てすごいなって思ったよ。
欽也:最初から思ってました?
伊藤:思ってたよ。
欽也:俺、最初は伊藤さんにはbachoはハマってないのかな? って思っていました。口数少ないし、話しづらいし。でもいろいろ話せるようになってから、本当に評価してくれてるんやなって。
伊藤:bachoは詞が良いよね。素晴らしいと思う。こないだもライブ観ててグッときた。なんだっけ、あの「お前の大事な時間を使ってしまってごめん」みたいな歌詞の曲あるでしょ。あれ、良いよね。
欽也:ちょっとちゃうけど、でも嬉しい。
伊藤:すごい鳥肌が立った。
欽也:なんだろう、伊藤さんが言うとちょっとバカにされてる感じがするんやけど(笑)。
伊藤:マジでいいよ。基本的に女々しい歌詞が多いでしょ。俺も女々しいけど俺とはまた違うから。
──女々しさのベクトルが違いますよね。
伊藤:違う。欽也は自分の情けない部分をしっかり全部出してるから。
欽也:そういう歌詞が一番書きやすいですからね。
伊藤:自分の一番格好悪いところとか妬みとか出してるでしょ。それが格好いいと思ってるんだよね。
欽也:それ以外のやり方があまりわからないだけかも。