大人になって新しい仲間を増やせるのはバンドマンだけ
──今回ツーマン・ツアーが開催されますが、ツーマンでツアーを周るのってやっぱり特別ですよね。
伊藤:岡山で対バンしたときに打ち上げで俺が言ったこと覚えてる?
欽也:全然覚えてないです。
伊藤:大人になっていくにつれて、新しい仲間が増えることなんてなくなっていくのに、バンドって素晴らしいよねって話を俺がしたんだよ。だって各地に仲間が増えてくなんて、普通に生活してたらないじゃん。それができるのはバンドマンだけだよ、って話をして乾杯したんだよ。覚えてない?
欽也:すみません、覚えてないです(笑)。
伊藤:ドラクエみたいじゃない? いろんな町に行っていろんな仲間ができて。
欽也:でもホンマにOLEDICKFOGGYはメンバーみんな、いつも楽しそうですよね。あの空気、なかなか出せへんと思う。ツアーを周ってると、ステージだけじゃなくて移動も楽屋も、いつも一緒やないですか。全部がOLEDICKFOGGYは楽しそう。
伊藤:そうかなあ。
欽也:同級生チームはいつも楽しそうやないですか。
伊藤:でも、辞めたTAKEとかとは、全然喋ってなかったけどね。でも別に仲が悪いとかじゃなくて、保育園から一緒だったから、もう特に喋ることがないってだけで。
欽也:ああ、確かにバンド・メンバーでしかあり得ない人間関係はありますよね。普通の友達とも違うし、かといって仕事仲間でもないし。変な感じですよね。
伊藤:ロックは音楽やるっていう総合芸術じゃない? メンバーはもちろんだけど、今回だったら俺たちとbachoだし、次はまた違うバンドと違う芸術を作るだろうし。客同士も、いつもと違う客も来るから、そこで生まれるものもあるし。
欽也:だから面白いんですよね。
伊藤:そこを含めてやっぱりツーマンがいいよ。スリーマンだと1バンド1時間やったら、お客さんもきついし。それにツーマンのほうが特別感がある。
──ツーマン・ライブだったりスプリット作品はやっぱり特別ですよね。bachoだったらLOSTAGEとスプリットを作っていましたし、最近はOLEDICKFOGGYもLEARNERSとスプリットを出したばかりですが。やる側も見る側もやっぱり思い入れは強くなるというか。それに対して東狂アルゴリズムの佐佐木さんは嫉妬してると思いますけど(笑)。
伊藤:あいつとは、いつかデュエットするから大丈夫です。バブルガム・ブラザーズの「WON'T BE LONG」みたいな曲を(一同笑)。
──ツアーも楽しみですね。
伊藤:本当は2年前に決まっていたけどコロナで延期になっていて。そろそろいいんじゃないかと思い、やっと実現できるツアーだから本当に楽しみですね。3カ所しか行かないけど、名古屋は俺の誕生日だから。その日は泊まりにしてるし。
欽也:え、マジですか?! 盛大にお祝いしましょうよ!
伊藤:俺、ケーキとか食わないからやめてね。もったいないから。ケーキよりビーフジャーキーがいい。あと泡風呂とか入りたい。泡パーティーしよう。
欽也:泡パーティーってなんですか(笑)。
伊藤:あとたくさんプレゼント貰いたいから、誕生日だってことはちゃんと告知しておかなきゃね(笑)。煙草とかお酒とかいつも助かってるんで(笑)。コロナでライブがない時期は全然いい酒が飲めなかったし。
欽也:もらった酒でいい酒飲んでるんですか(笑)。
伊藤:いや、本当に助かってます。みんな、頼むよ(笑)。
──ツアーが始まる頃にはコロナで、何も起きていないと良いですけど。
伊藤:新しい変異株が出てるかもしれないですからね。
欽也:もう大丈夫でしょ。出たとしても「ライブをやめよう」って空気にはもうならない気がしますけどね。腹くくるって言ったらおかしいけど、ある程度やっていこうってなる気がする。