Rooftop ルーフトップ

INTERVIEW

トップインタビューmaster+mind presents 中島卓偉 × mitsu【完全版・後半】

芯を持つ2人のステージでのぶつかり合いで、どんな化学反応が起こるのか…。
是非お見逃しなく!!

2018.02.14

ライブのアクシデントは大歓迎!

mitsu:卓偉さんがライブをなさる時って、自分が想定したイメージとは予想外なことが、結構起きるタイプですか? 自分の中でセルフ・プロデュースしたライブがしっかり終わって、「よし!」っていうタイプなのか、想定外のことがポンポンって起こってるなって感覚を多く感じるタイプですか?

卓偉:リハーサルをツアー出る前とかライブ前にやるじゃないですか? その時に大枠のセットリストももちろん自分で決めて、こういう演出で、こういうタイミングでやりますっていうのをスタッフとメンバー全員に伝えるじゃないですか。紙一枚に書いて、セットリストを見て、「よし」とは1回思うよね。だけどいざ、客電が落ちました、じゃあ出ます、じゃあ今から歌いますって時に、ポッとスイッチが変わるというか、そこからは結構アドリブなんですよね。ファンには本当に申し訳ないんですけど、一緒に歌おうぜって言いながら、フェイクでメロディが変わっちゃうんですよね(笑)。

mitsu:やっぱりそうなんですね! 映像で見た時と音源の振れ幅が広い方だと思ったんですよ。特に今まで見たアーティストの中で一番すごいんじゃないかなって思ってるんです。

卓偉:本当!? それがね、申し訳ないくらいレコードでどう歌ったかを覚えてないんですよ。ツアーに出る時に歌詞を覚えるために、例えば20曲くらいを1枚のCDに焼いてもらって、それを車とか家とかでひたすら聴いて反復する時に、「こんなメロディーだったか」って思うくらい、すごい忘れててですね。だから行き当たりばったりっていうか、頭を空っぽにしてるのか考えてるのか自分ではあまり意識はしてないんですけど、基本アドリブで何か起きることとか、むしろアクシデントが起きることは大歓迎ですね。アンプの音が出ないとか、ワクワクするよね!

mitsu:すごく分かります! 自分も想定外が起こることがすごく好きなので、音楽は本当に好きなんですけど、どっちかっていうとライブがものすごく好きなんですよ。ピンチみたいなことがチャンスに変わる瞬間とかがすごく好きで。MCとかは絶対に決めないんですよ。前に一度デビューしたバンドの時にいろんな方が、「いやmistu、MCは全部書け」とか、いろいろ言われて。もちろんそれをやったこともあるんですけど、今は曲もその場で変えちゃう時もあるし、メンバーにその場でアドリブで回してって尺を伸ばしたりとか。

卓偉:それ、照明さんとPAさんは大変だね(笑)。

mitsu:そうなんです! なので最近はリハの時に、「一応リハーサルをするんですけど、ほぼセッションみたいな部分があります。なので、自分は逆にこういう照明っていうのをそんなに付けてないので、一緒に楽しんでもらえたら。バキバキってところ以外は、むしろ一緒に合わせてもらえたら」って。

卓偉:あぁ、それ言い方は大事だね。

mitsu:なので一緒にセッションしてる感覚で、それがもし「ガコン!」ってきた時に、自分の予想で「こういう演出だっていうのじゃない」って時があるじゃないですか。それがむしろプラスに転んだ時とか、お客さんのリアクションも含めて初めてみんなでやってるみたいな時に、自分が中心にいることがものすごく快感なんだなって、ここ最近思ってるんです。

卓偉:いいと思います! 本当はライブって言い方は、何が起こるか分かんないことがライブなんで、そういう風な感覚を持つんならそうやった方がいいと思うんですけど。ただ世の中には、演出で完璧にやりたいって人も多いじゃないですか。

mitsu:そうですね!

卓偉:今はYouTubeで色々見れたりするじゃない。僕もThe Beatlesが好きだから、Paul McCartneyの東京ドームのライブを観に行って、流れの演出とかを全部観て、それでアジアツアーで韓国に行ってる映像をYouTubeで見たら一緒なのよ。全く一緒なの、MCも。だけど追加公演のカリフォルニアかどっかのステージを見たら、すげーラフなのよ。曲も入れ替わってたりとかしてて。自分の国に帰った時とかは、もっとラフになるのかもしれないけど。だからどっちにも良さはあるなとは思うんですけどね。

mitsu:そうですね。あと規模感とかも、嫌な言い方ですけどやっぱりライブハウスは、密接な部分だからこそのラフさとか。大きくなってそれをやろうって言ったら、周りがみんな困っちゃう部分とかがあるかもしれないんで。いろんな良さがあると思うんですけど。

卓偉:だから、今、ライブを感じたいとか、ライブである方がいい、決め込みがない方がいいと思ってるんだったら、絶対そっちの方がいいです。

mitsu:自分はむしろ、そこまで完璧に出来ないんだと思います。今が正しくないって思ってるわけじゃないんですけど、今ここが100%の正解だよねってところまで、自分がそもそも行ってないから、どれが正解かを探しながらやってる気はします。

卓偉:いや、100に行かなくていいと思うんですけどね。今言った通り、正解ってないから。納得出来ないライブはやっちゃいけないし、不完全燃焼で楽屋に帰るってのは最悪じゃないですか。そうじゃなければ別にね。お客さんだって毎回雰囲気は違いますしね。想定内って思ってるのは実はお客さんだけで、自分は想定外でハッピーになれるものとか、自分の中にサプライズ感があるものとかっていうものを、常に探してる感覚はありますね。

mitsu:ステージで、例えば、次はここでこういう展開なんだけど、ちょっと1回MCを挟んだりとか…。本当は続けていく流れだったりとか、逆に続けていかない流れとかを、その場で、「いや、今これは絶対こっちだ」って変更するタイプですか? そういう気持ちに従うタイプですか?

卓偉:うん、やるやる。

mitsu:やっぱりそうなんですね! 自分もそうなんです。これこそボーカルの、ソロの特権なのかなって。さっき得だって言った理由の1つに入るんですけど。自分が楽器人だったらその気持ちを押し通さなかったんだろうなって気持ちは、ちょっとあったりしてます。

卓偉:バンドだとまたボーカル以外にリーダー、バンマスっていうんですかね、ライブの運びを軸で支えてる人とかいるわけじゃないですか。そういう人がライブを運ばせてるって考えると、ボーカルはあんまり我儘に運びすぎると上手く回らないことも当然あるからね。ソロだったらね。自分が中心に考えてるんだから、次にこの曲は歌いたくないからこっち行きたいって言って全然いいんじゃないですかね。最近はなくなってきたけど、ある程度決めてツアーに出て、ブロックを入れ替えることはあったりね。だから、メンバーに申し訳ないけど最終のリハーサルまで、「もう1回これテレコします」とか、「やっぱりこの曲入れ替えてこっちにします」とかっていう我儘は言ってるかもですね。

mitsu:なるほど。セットリストは基本お一人で決めてからスタッフさんにですか? それともみなさんと一緒にですか?

卓偉:いやいや、基本的に絶対に自分でです。

mitsu:そうなんですね。最初、自分はそれが一番苦労したんです。バンドしかやったことがなかったので。バンドの時は、なぜか自信を持って「これだよ」って言って、それで喧嘩することだっていくらでもあったんですけど。

卓偉:バンドの時も自分で決めてたの?

mitsu:自分の意見が最初で、それからメンバーから「こうは?」っていうのがあって、「何でそうなの?」とかってあって、「なるほど。それだったらやってみようか」ってのがあったんです。でも基本は、自分が引っ張ることが多かったんです。そう言ってたくせに、一人になった時に、今はあんまりないんですけど意見が欲しくなったり(笑)。癖が抜けてなかったのか、不安なのか…。

卓偉:それ多分ね、不安なんだよ。でももう断ち切って、ソロなんだし、自分以外は考える奴いねーんだしで、我儘でいいと思うんだよね。

mitsu:最初はそれがすごく苦労したんですけど、今は楽しくなってきたって部分は、そこに快感を得るようになってきたのかなとは、ちょっと思います。ただそれが10年出来るかって言ったらまだ分からないので、その辺のドキドキはあります。

卓偉:ソロは、そこは本当に自分の好き勝手でいいと思うしね。うちのメンバーとかに軽く、「何かツアーでやりたい曲ある?」って聞いたりしても、全然自分のイメージしてない曲が返ってきて、「そんな気分じゃないんだよな」ってやっぱり思うんだよね(笑)。いい意味で。無責任だからこそ言えることだったりもして。だからが次に求めてる、次はここまでしたい、ここに行きたい、次はこういうテーマでやるって曲と全く違うテーマの曲を言うわけじゃない。

mitsu:でもそれが他のメンバーから来るって、すごくいい関係ですね。もっとシビアに、仕事というかサポートというか、そういうことだけだったら絶対に無理ですよね。

卓偉:やっぱり客観視を聞いてみたくなる時もあるんですよね。だけどそういう意見が来た時に、それを自分の気持ちと照らし合わせると、自分がよく分かる。「なるほど、それもあるな」って受け入れるんだったら、自分は今、客観視が欲しいんだなって思うし、振っときながら「全然違うな、この曲」って思うんだったら、やっぱり自分の軸は曲げちゃいけないと思うし。

mitsu:なるほど。判断材料になったりもするんですね。

卓偉:そうですね。だからそういう判断基準とか自分の決断は、ソロは強く持たなきゃいけない責任感はあるかもしれないですね。

mitsu:やっぱり楽しいです! 元々はボーカリストじゃなくて、今は楽器もやりながらって方とは何度かお話はさせてもらってるんですけど、純粋にボーカリストという形で活動をされてる方とここまでお話したことがなかったんで、本当に面白いです!

卓偉:本当? 何でも聞いて! 僕でよければなんでも答えますよ(笑)。

mitsu:今はもう、ワクワクしちゃって…。すみません! インタビューの質問も結局もう(笑)。

一同:(笑)

卓偉:もうmitsuくんの質問に何でも答えるから!

 

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LIVE INFOライブ情報

Shinjuku Loft「master+mind」presents【Rock is Culture 2018】

2018年02月15日(木)新宿LOFT

OPEN 18:15 / START 19:00

前売り 4000円 / 当日 4500円(共にドリンク代500円別)

※未就学児童入場不可

【出演】

中島卓偉 / mitsu(50音順表記)

【前売りチケット:発売中!】

・ e+一般(Bチケット)

・ LOFT店頭(Bチケット)

・ ローソン(Cチケット/L:73077)

【入場順】

1. Aチケット(e+プレオーダー/受付終了)

2. Bチケット(e+一般・LOFT店頭)の並列

3. Cチケット(ローソン)

【主催・企画・制作】

新宿LOFT / master+mind

【協力】

ライカエジソン / 自主盤倶楽部 / ZEAL LINK / ブランドエックス / little HEARTS.

【お問い合わせ】

新宿LOFT 03-5272-0382

 

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