音楽を始めたきっかけ
——みなさんが音楽を始めたきっかけは何だったんですか?
インザーギ:僕は、女の子にフラれたからなんですけど。
Gou:えっ、そうなんだ! 知らなかった。
インザーギ:歌を始めたきっかけはそうですね。中学校の時に変声期っていうのも相まって、めちゃくちゃ歌が下手だったんですよ。大好きな曲を歌ったらキーが全く分からず。しかも安いカラオケだったので、原キーではなく一般的に歌い易いキーに勝手に設定されていて、CDと違うキーに対応出来ず、めちゃめちゃ音痴だったんですよ。それでめっちゃ笑われて、「ごめんなさい」みたいな感じになった時に、歌が下手だとフラれるんだ、と思って。
Gou:歌で告ったってこと?
インザーギ:いや、歌で告ったわけじゃない。
クラオカ:ドラマっすか!
一同:(笑)
インザーギ:その歌を歌ってから、ちょっと気まずくなって、「ごめんなさい」みたいな感じだったから。「歌が下手だとフラれるんだ。じゃあ歌を頑張るしかないじゃん」って。中学生の時で頭がちょっとバカだったんで、そう思って。そこから歌を頑張ろうかなって感じになって、歌を始めたんですけど。
Gou:格好いいね!
インザーギ:本当に!? 浅いでしょ。
Gou:いやいやいや(笑)。
ミド:でもそれで今までずっと続けてきてるのはすごいですよね。
インザーギ:歌もやるようになってたんですけど、その時は、僕はベースをやってたんですよ。たまたまバンドを組む時にベースがいたんで、しょうがなくボーカルになっただけで。
ミド:そうなんですね。自分の場合は、中学校の時に絶対に部活に入らなければいけないっていうルールがあったんですよね。田舎なんで、大体みんな運動部なわけですよ。運動しないんだと、吹奏楽部しかなかったんですよ。で、吹奏楽部は女子しか入れなくて。男子は絶対に肉体的な運動をしなければいけない学校だったんですよ。
インザーギ:スパルタですね。
ミド:俺はもともと運動が全く出来ないんですよ。ラジオ体操もちゃんと出来ないし、体力測定のソフトボール投げとかも2mくらいしか飛ばないんですよ。
Gou:それも才能ですけどね(笑)。
インザーギ:全然そんな風に見えないですね。
ミド:全然出来ないんですよ。野球は外で暑いから嫌だし、サッカーも頭をハゲにしなきゃいけないしってなると、選択肢がバスケしかなくて。で、当時流行っていた『SLAM DUNK』みたいに出来るかもしれないって思って、バスケ部に入るじゃないですか。とんでもない話で、夏の体育館ってクソ暑いじゃないですか。で、無理で運動を諦めましたよね。そういう運動が出来なくて落ちこぼれた奴が入る末端の部みたいのが、救済措置的にあるんですよ。その部はいきなりは入れないんですけど。で、そこに入って、何かしなきゃいけないんですよ。絵を描くでもいいし、何でもいいんですよ。
クラオカ:その部活の名前はないの?
ミド:文化部っていう、すごく大きい括りになるんですよ。
一同:(笑)
インザーギ:カテゴリーが一気に大きくなるんですね(笑)。
ミド:そうなんですよ、そこだけめちゃくちゃでかいんですよ。総勢8人くらいいたかな。で、絵を描くとか、パソコンを勉強するみたいのがあって、その中に音楽をやるみたいのがあったんですよ。絵を描くのも面倒臭いし、パソコンもよく分かんないし。確か家に親父が買ったアコギがあったなって思って、それを持ってきてやり始めたのが、音楽をやり始めたきっかけなんです。運動が出来なくて良かったなって。なまじ運動なんか出来てたら、普通に生きなきゃいけなかったはずなんですよね。部活をやるってことは、それなりの人付き合いをして、普通の高校に行って、大学に行って、就職して歯車となり、ハゲて、太って、そういうおじさんになっていかなきゃいけないけど、運動が出来なくて、あそこでギターを持ったことでバンドが出来ていて。
Gou:まずギターから始めたんですね。
ミド:そうですね。Fで挫折しなかったタイプなんですよ。だから続けられたんですよね。
クラオカ:何でギターからベースに変わったの?
ミド:それはね、前回の記事を参照してもらえれば(5/11公演のインタビュー記事参照 <こちらをクリック>)。
一同:(笑)
ミド:(笑)簡単に話すと、専門学校に入って上京してきたんですけど、斜め後ろに座っていた奴がバンドをやっていて、「俺もやってましたよ」みたいな話をして。「何をやってたの?」「ギターをやってた」「じゃあ、ベースも弾けるんじゃない? 今、うちのバンドはベースがいないからさ」って。「じゃあ、ベースをやるわ」ってなって、そこで出会ったのが、えんそくのボーカルなんですよ。それ以来、なんやかんややってきたっていう。だいぶ話を切りましたけど(笑)。
一同:(笑)
Gou:当時から考えるとすごく長いんですね。
ミド:そうですね、10何年になりますね。
クラオカ:巡り合わせですね。
Gou:いいですね。俺も音楽を始めたきっかけは、友達がベースがいないからって。かなりショートカットしましたけど(笑)。それで始めましたね。
——いつ頃ですか?
Gou:高校2、3年の時ですね。ミドさんとは逆で最初からベースしかやってなかったんで、ギターを弾く時は大変でしたね。
クラオカ:いきなりよくベースにいきましたね。
Gou:最初は簡単そうだと思ったんで。でも全然簡単じゃなかった(笑)。
ミド:そうなんですよね! ところがどっこいなんですよね。
Gou:単音で、単純に弾けるかなって思ったんですけどね。そういうきっかけです。
——クラオカさんは?
クラオカ:まだ俺、言ってなかったですね(笑)。音楽を始めたきっかけは、俺もやっぱり中学の時に…。
ミド:ユウスケの場合は、モテようとしたんだよね。
クラオカ:あっ、まあそうだね。端折って言えば、モテようとした、だよね(笑)。
Gou:それは俺も一緒ですよ(笑)。
一同:(笑)
インザーギ:みんなそうですよね。
クラオカ:モテて、やっぱりスターになりてーなって。…っていうところから始まりました。端折れば!
一同:(笑)
インザーギ:最初からギターだったんですか?
クラオカ:そうです。でも最初は俺、自分にドラムの才能があるんじゃないかなって勝手に思ってたんですよ。だからドラムをやろうかなって思ったんですけど、ドラムの機材って高いな、と。地元が青森のすげー田舎なんで、スタジオがまずないんですよ。「ドラムを叩く場所ってどこやねん!」って感じだったんで、ドラムをやるならセットを買わなきゃいけなかったんですよ。
インザーギ:俺も函館だったんですけど、スタジオがないんですよね。
クラオカ:広い大地しかないじゃないですか。
インザーギ:そうなんですよね。
クラオカ:だから「どうしよう」ってなって、ギターにしました。ベースはちょっと違うなって思って。俺はギタリストが結構好きだったんで。
Gou:そういうの、ありますよね。
クラオカ:実はボーカルもありかなって思ったんですよ。やっぱり一番スターダムに近いのはボーカルかなって思ったんで、最初はボーカルをやったんですけど、なんせ声が出ないんでギターにしようと思って。
Gou:ボーカルを試したんですね。
クラオカ:試しました。昔組んでいたバンドがボーカルでした(笑)。
Gou:ボーカルに憧れはありますよね。
クラオカ:いずれ披露します(笑)。
Gou:ミドさんは、ボーカルをやろうとは思わなかったですか?
ミド:そうですね、当時は歌うということが恥ずかしいなと思って。
インザーギ:そうなんですよね。何でですかね?
ミド:何なんですかね。今にして思えば、やっときゃ良かったっていう。
インザーギ:いや、分かります。楽器を弾いてる方が格好良く見える時期があるじゃないですか。不思議ですよね。
ミド:本当に。当時憧れていたバンドも、ボーカルよりもギターの方が格好良く見えてたんですよね。ギターが絶対的に格好良くて、次がボーカルかな。で、ベース、最後にドラム、みたいのがすごいありましたね。でも違うんですよね、バンドって。やっぱりボーカルなんですよ。
一同:(笑)
ミド:いくらライブで俺たちが頑張ってやってても、お客さんはやっぱりボーカルを見てるんですよ。
インザーギ:それはないですよ。ライブはやっぱり違うんじゃないですかね。特にこのシーンは全然違うと思いますよ。
ミド&クラオカ:本当ですか!?
ミド:何だろう。あんまり我々の視聴率はないような気がするけどね。
クラオカ:そうっすね。
Gou:そんなことはないと思いますよ(笑)。
インザーギ:うん。絶対ありますよ。
クラオカ:あと、視聴率を得るほどのボディをしてますからね、うちのボーカルは。
ミド:面積的な問題で、小箱だと本当にあいつだけで1/3が埋まってるんじゃねーかってくらいでかいんですよね。
クラオカ:ステージが1/3埋まってますからね。
ミド:その辺も見所です、この対バンは。
Gou:分かりました(笑)。
一同:(笑)
ミド:ちょっとしたファミリー用の冷蔵庫くらいの大きさがありますからね。
クラオカ:だからきっと思いますよ。「誰だ、こんなところに冷蔵庫を置いたのは?」って。で、開けようとしてみて下さい。
Gou:それはさすがに出来ないな(笑)。
ミド:いきなりそれくらい上からいってもらいたいですけどね(笑)。やりましょう、それは。
インザーギ:マジっすか! 俺、相当嫌われますよ。
ミド:大丈夫です! 俺らが全力でフォローします(笑)。
えんそく
メガマソ