目の上のたんこぶ(=諸先輩方)がなかなか引いてくれない
──レディキャロはさっき真也くんも言ってたけど、最初からLOFTを組み込んでツアーを?
真也:はい。自分たちの冠のイベントをやらせてもらって。
ウエノ:最初からやりたいなって言ってたもんね。「Roulette Lounge」っていうイベントでね。バンドTよりそのイベントのTシャツが売れたっていう(笑)。真也が監修して。オシャレボーイやから。
真也:(苦笑)仲のいい仲間のバンドと対バンして、勝手にしやがれとか来てもらって。
ウエノ:3回ぐらいやったね。バー・ステージでa flood of circleがやってたの覚えてる。
真也:勝手にしやがれと、SCOOBIE DOと。あと誰だっけ?(後に、もう1組はピーズと判明)
──どっちも制服組ですね。
PATCH:ですね。ラフな感じじゃない(笑)。
──2009年の活動休止までに、ツアーは5回ぐらい回ってる? ということはそれぐらいはLOFTに出てる。もっとかな?
真也:ツアーと、あとそういうイベントと合わせて二桁ぐらいやってるんじゃないかなぁ。
ウエノ:それで調子に乗ってLIQUIDROOMやったら埋まらなくて大変で、やっぱ背伸びしちゃダメなんだって(笑)。そこでよく分かった。
──LOFTでやるとお客さんも違うみたいのあったりする?
PATCH:近いからね。やりやすい。ステージ低いほうなのかなぁ。あんまり高いと緊張しちゃうから、俺らが(笑)。あれぐらいの目線がちょうどいい。デカいところでやると、聴こえてるのかな? って心配になる。野外ステージとか、一生懸命やってるんだけど不安になる(笑)。それでいつも以上に気合い入れてやって、空回りすることが多い(笑)。
──LOFTでこの人見れて良かったみたいな、先輩とかのライブとか覚えてますか?
ウエノ:それはたくさんありますけどねぇ、俺に関して言えばルースターズに関連したところで。ましてや一緒にやらせてもらえるっていうところは。嬉しいよねぇ。俺なんかにはルースターズが大きいからねぇ。
──真也くんは?
真也:ウエノさんと一緒で、最初にルースターズがフジロックでやるという前にLOFTでやったのが、やっぱり見れて良かったなぁって。ライブハウスという規模の中で、印象に残ってます。あと、ウエノさんと花田(裕之)さんと一緒に、別な時だけどLOFTでやらせてもらったことがあって、ピールアウトの企画だったと思うけど、それは僕のキャリアの中では、特別に嬉しい話。
──PATCHくんは?
PATCH:俺はあんまり見に行ってなかったのかもしれないんだけど(笑)、先月ぐらいに、ホットスプリングって若いバンド見に行って超良くて。終わってから「良かったね」って言ったら、「俺たちLOFT初めてなんです」って、嬉しかったみたいで、いつもの1.5倍良かった。生意気そうに言っちゃうけど(笑)、他の所で見た時より、映えるなって。前にレディキャロで大分に行った時に、まだ高校生で前座で出たことがあって。その時、ベースの伊藤(コウスケ)くんというのが、まだ高校生なんだけど、メールの交換してて、「修学旅行で東京行くんですけど」ってメール来て(笑)。予定合わなくて会えなかったんだけど、ずっとなんか繋がってる。
──浅井健一さんのレーベル(Sexy Stone)からCD出てる九州のバンドですよね。
PATCH:うん、大分のバンド。
ウエノ:俺もベンジーに紹介してもらったりとかして知ってるよ。池畑(潤二)さんのイベントとかでも絡んではいないけど、一緒になったことある。
──若い世代と交流あるじゃないですか。
ウエノ:まぁ、知ってるっちゃあ知ってる。
PATCH:でもやってる音は若くないって言うか(笑)。
──基本、オーソドックスなガレージで。
ウエノ:LOFTで見るピーズがカッコいいんだよね。小滝橋の頃よく見に行ってたんだけど、カッコ良かったもんね。もちろんニューロティカとかもそうだけど、LOFTで見るピーズ、みたいな。そういうのってあるよね。さっきPATCHが言ってた、映えると言うか。
──レディキャロもありましたか。
ウエノ:まだまだ(笑)。
──アーティストにそう思わせる、独特な匂いとか。
ウエノ:あるんじゃない? バンドが持つ匂いとかハコが持つ匂いとかあると思うし。歴史もあるし、人間の歴史もあるし。そういうのがハコとしてどんどん、なっていくのがライブハウスなんじゃないの?
──しかもLOFTは諸先輩方がずっといるし。
ウエノ:そうなんだよ。俺はいつもニューロティカに目の上のたんこぶって言ってるんだけど、なかなかそのたんこぶが引かないからなぁ(笑)。