2016年10月1日、下北沢SHELTERはオープン25周年を迎えます。無名でも良質なバンドやシーン、人との繋がりをずっと大切にしてきたSHELTERは、25周年に向けて昨年の11月から『SHELTER 25th Anniversary Kick Off GIG』と題したイベントを企画。その第1弾として、My Hair is Bad×LOST IN TIMEの2マン・イベントを開催し、凄まじい盛り上がりを見せました。その『〜Kick Off GIG』の第3弾として、来たる1月21日(木)にSHELTERの人気2マン・シリーズ『BATTLE60×60』を開催、日本のロックンロール・バンドの頂上対決という趣でザ50回転ズ×Radio Carolineに出演していただきます。イベント開催にあたり両バンドのメンバー全員にメール・インタビューを敢行、今回の共演について話を聞きました。[interview:柳沢英則(下北沢SHELTER)]
──今回は『SHELTER 25th Anniversary Kick Off GIG』の出演、どうもありがとうございます。Radio Carolineの下北沢SHELTERの出演は2007年の『Roulette Lounge』以来、なんと8年ぶりなんですね。
PATCH:下北沢SHELTER 25周年、オメデトーございます。オレ、15周年の時もライブさせてもらってるから、35周年でもお願いします。キレイにならず、微妙に汚い? 失敬!! 雰囲気のあるハコのまま続けてもらいたいです。シクヨロ!!
──イベントを組んだ自分が言うのも恥ずかしいんですが、この組み合わせは最高です! ザ50回転ズ×Radio Carolineは過去に2マンで共演したことがありますか。
ダニー:7、8年ほど前に大阪のライブハウスで! その時は二度目にお会いしたにもかかわらず、真也さんに「呼んでくれてありがとう〜!」と背後から抱きしめられ、距離感に戸惑ってたボギー(笑)。
ボギー:「え!、、あ、、はい。」とか言うてね。
──下北沢SHELTERで印象的な思い出はありますか。
ドリー:初めて出た時ですかね〜。ガレージ系の多くのバンドが出るイベントで、外階段ではヤンチャな人たちがケンカしてたり、ステージはカオスそのもの、楽屋もグッチャグチャ、客席は汗&ビールまみれ! 「これがライブハウスやで〜!」とメンバーでドキドキしてたのを思い出すよね。今回のイベントは危なっかしいことはないと思いますので、ご安心を!
PATCH:1990年代終わり頃の『BACK FROM THE GRAVE』や『MERKEEY BEAT』で観て聴いて感じたことすべてが印象的と言うか、強烈に胸に残っています。
楠部真也:復活したギョガンレンズを観に行ったことですかね。
──お互いのバンドにどんな印象を持たれていますか。
ダニー:男伊達! さらにそれぞれ一級のキャリアを持ったプロ集団。これもう俺たち世代から見たらドリーム・バンドでしょ!
ボギー:僕、前のキャリアのバンド3つともCD持ってますよ。
PATCH:シッカリ明確に自分たちのロックンロールをしてる、持ってるヤツらだなぁって思います。
楠部真也:素敵な変顔ですかね。
ウエノコウジ:正しいロックンロール・バンドだと思います。聴いてきたレコードも一緒なんじゃないかな。
──ザ50回転ズは2004年結成、Radio Carolineは2003年結成。ほぼ同時期に活動を始めていますが、この約10年で変わったなと思うことはありますか。音楽業界、自分たち、それぞれの点で聞かせてください。
ダニー:うーん、難しい。俺たちは変わってないようできっと変わってるし、またそうでないとイカンけど、、、、、業界はどーなんでしょうね〜。あ! 男女混成バンドが増えた! 俺たちなら絶対女の子の取り合いでモメそうですけど、、、最近の子たちはロング・ツアーとかしてて恋しちゃわないんですかね?(笑)
ドリー:しても普通に活動できるんちゃう?
ダニー:俺、絶対無理〜!! 別れたらどうすんの! そんなことで解散すんのかい!?
ドリー:別れても最近の子は気にせず一緒にバンドやれるんですよ。
ダニー:えー、信じられん!!
ボギー:何の話をしてるんですか(笑)。ちなみにライブハウスに関して言えば、どうでしょう、10年で変わった?
ドリー:怖くなくなった!(笑)
ダニー:言えてる。怖い人が減った!
ボギー:俺たちが年取っただけだったりして、、。
ダニー:それを言うな!
PATCH:私の老化現象は加速の一途を辿っております。音楽“業界”なんて大袈裟なモノは分かりません。
楠部真也:業界に関しては今も昔も大きく変わってない気がします。自分的にも基本変わってないですが、プレイに繋がる引き出しは少し増えた気がします。
ウエノコウジ:すべて変わったと思います。悪いほうにも良いほうにも。自分たちに関しては長い間休んでた期間があるのですが、その間にも皆個々には経験を重ねているので変わってないといけないと思います。
──ザ50回転ズは今年で結成12年。ひとつのバンドを長く続けていく上で良いところ、もしあれば悪いところを聞かせてください。
ダニー:良いところは、曲作る時に「アノ感じで」で伝わる(笑)。「70年代後半のイギリスのB級パンクって変なノリあるやん? あのドラム、妙に遅いのにギターだけメチャクチャ速くて、ベースがマトモかと思ったらそうでもない、でもなんだかカッコいい」っていう言葉を使わなくても伝わる(笑)。
ドリー:エコやね。
ダニー:悪いところは、、、うーん、ないな。ないです。続くなら続くほど良い!
──Radio Carolineは途中、休止時期が5年ほどありましたが、それ以前もその期間もメンバーそれぞれ音楽キャリアを積み重ねてきたと思います。始めた時と比べて音楽に対する姿勢に何か変わりはありますか。
PATCH:ホントに好きなことしか追求してこなかったけど、ちょっと前からは興味のあるモノは何でもやってみようかな? に変わりました。バンドでデカイ音でギターを鳴らす時の興奮、感動、歓喜は変わりません。
楠部真也:変わりはないです。音楽、とりわけロックンロールが好きでバンドを演っています。
ウエノコウジ:音楽に対する気持ちは変わってないと思いますが、もっと吸収したいとか、もっと良くしたいという向上心は強くなっていると思います。