「強敵」と書いて「とも」と呼ぶ!
──まずはお互いの出会いを教えてください。
ryo:瀬音くんは、4〜5年ぐらい前ですかね、STEREO.C.Kの前のバンドの時に対バンで初めて会いました。活動の名前が違う時だったので、僕の中では“トラくん”っていうイメージが強いですね。
──どんな印象でしたか?
ryo:そうですね、少年っぽいって言ったらいいのかな? いい意味でフレッシュな感じで初々しくて。
アヲ:おいくつぐらいの時ですか?
瀬音:24歳ぐらいですね。
アヲ:少年ですね(笑)。少年で特に問題はないですね。
ryo:そういう印象ですね(笑)。アヲさんは、すごく前にお会いしたことがあって。cali≠gariがデモテープをまだ製作している頃に、確かライカエジソン新宿店さんで店員さんに紹介されてご挨拶したのが初めてです。
アヲ:多分その話を前にも聞いた覚えがあるんだけど、私的には全く記憶がなくてですね。
──何年ぐらい前なんですか?
ryo:90年代ですね。
アヲ:その頃の私と言えば、ヴィジュアル系やってるくせにヴィジュアル系に興味がなくなってきたみたいな頃だったから(笑)。出て来る杭は全部打つものっていう感じで、こいつは打つヤツだなって(笑)。だから僕、ryoくんのことをちゃんと認識したのはGULLETからなんですよ。だけどなぜか音源のデモテープは全部持ってるんですよ(笑)。
ryo:マジですか!(笑) なるほど。
アヲ:実家にね、D’elsquelとかあるはずなんですよ(笑)。
ryo:うわー!! 僕、そのD’elsquelをやってる時に初めてアヲさんに会ったんです。
アヲ:ちょっと凝ったデモテープでしたよね。そのデモテープを見て、「やはりここは敵だ! 負けない!」みたいな(笑)。だから後々GULLETが終わって、その後って9GOATS BLACK OUTでしたっけ?
ryo:そうですね。
アヲ:そこでちゃんと認識をしたの。あっ、GULLETってD’elsquelの人だって。
ryo:もうその頃には(アヲさんは)素晴らしいデザイナーとして活躍されてましたよね。
アヲ:何を言ってるんですか、止めて下さいよ、本当に。びっくりするなぁ〜(笑)。超格好いいCDを海外で別注で作ったりしてるじゃないですか! 9GOATSのCDで、染料を入れたブラックディスクとか作っちゃってて、すごい僕も作りたかったのに、とことん工場がNGで。でも1人で作ってるんですよ。何てことだ!って(笑)。
ryo:あれは本当は、CDの本体でもやりたかったんですよ。裏面って銀盤じゃないですか。あれを全部トレイの色まで黒に出来ますっていうやりとりをプレス工場と出来てて、もうリリースしなきゃいけない納入の日ぐらいに、出来ませんでしたって連絡が来て。
アヲ:出来ねーじゃねえよってね。
ryo:出来るって言って段取り組んでやってたのに出来なくてってことがあったんですけど。アヲさんと会うと音楽よりもそういう話が多いですよね。
アヲ:もうね、デザインものの話の方が多いんですよ。でも作品を見て、「僕の予感は正しかった。やはりこいつは敵だ」って。
一同:(笑)
ryo:敵視されてますね(笑)。
アヲ:強敵と書いて“とも”と呼ぶってやつですよね(笑)。
──そして瀬音さんとアヲさんは今日が初めてなんですよね?
アヲ:僕、今日が初めて。今初めて会った印象としては少年のような(笑)。
一同:(笑)
アヲ:少年のような感じでいいオーラだと思います。
瀬音:(笑)有難うございます。
──kazuさんとアヲさんは?
アヲ:kazuさんは、ちゃんと認識したのはthe god and death starsとしてで。実は後から蜉蝣って聞いたんですよ。
──あっ、そうなんですね! 蜉蝣時代はあんまり絡みはなかったんですか?
アヲ:対バンとかはないですよね?
kazu:多分蜉蝣とはないかと。cali≠gariと一緒にやってたのはその前のバンドですね。それこそ同じ時代ですよ、多分。
アヲ:蜉蝣の前って何やってました?
kazu:僕、RESEARCHってバンドをやってたんです。
アヲ:おぅっつ! RESEARCHってあのRESEARCHですよね!?
kazu:多分そのRESEARCHです(笑)。
ryo:今、すごい繋がりましたね、背後が(笑)。
アヲ:ちょっと失礼な言い方になるんですけど、うちのイベントに出てたりしましたよね!?
kazu:cali≠gariのイベントだったのかな…。はい、対バンは何度かさせてもらってますね。
アヲ:すごい僕、失礼っ(笑)。
一同:(笑)
アヲ:RESEARCHのデモテープある!
kazu:アヲさん、それどこで入手してるんですか!?(苦笑)
アヲ:僕は当時、対バンしたところのは情報収集して、これは出る杭なのかどうかみたいなところを…(笑)。
一同:(笑)
ryo:RESEARCHも敵でしたか?
アヲ:一緒にやってたってことは、やっぱり格好いいからやってたんであって、格好悪いバンドを自分たちのイベントに呼んだりはしないですよね、やっぱり(笑)。
ryo:格好よかったですよね。
kazu:古い話ですよね。
アヲ:石を投げれば今もバンドはいっぱいいますけど、あの当時のバンドってヴィジュアルの概念が違いましたもんね。とりあえず格好いいんですよ。なんかね、ださいけど格好いいんですよ。すごい今一気にkazuさんに親近感と敵意が沸きましたね(笑)。ここも強敵と書いて“とも”と呼ぶ感じでした。
ryo:僕はkazuくんともやっぱり古いですよ。
kazu:ですよねー。
アヲ:やっぱりデモテープの時代からですか?
ryo:デモテープの時代でしたね。
アヲ:こんな三者三様の出会いですね。今、四者四様ですけど。