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INTERVIEW

トップインタビュー【復刻インタビュー】BEAT CRUSADERS(2007年5月号)-掟破りのお面軍団が紡ぎ出すPOPという名の第三種接近遭遇! 『EPopMAKING ~Popとの遭遇~』

掟破りのお面軍団が紡ぎ出すPOPという名の第三種接近遭遇!『EPopMAKING ~Popとの遭遇~』

2007.05.01

メジャー第1弾アルバム『P.O.A. ~POP ON ARRIVAL~』から2年、ビート・クルセイダースが待望のフル・アルバム『EPopMAKING ~Popとの遭遇~』を完成させた。YOUR SONG IS GOOD、TROPICAL GORILLA、ASPARAGUSとのスプリット・シリーズ、木村カエラへの楽曲提供など、果敢に新しいトライアルを行ってきた彼らは、本作において、より自由で斬新なPOPミュージックの在り方を提示してみせた。PUNKもEMOもギターPOPも80年代も00年代もぜーんぶひっくるめた彼らのPOP。それは多くの音楽ファン(そして、奥様達)に未知なる興奮を与えることになるはずだ。(interview:森 朋之)

イジケながらヒネくれたことをやってきた2年間の集大成

──オリジナル・フル・アルバムとしては、『P.O.A. ~POP ON ARRIVAL~』以来、約2年ぶりになりますね。

クボタマサヒコ(b):そうですね。ただ、フル・アルバムは久しぶりなんですけど、リリースはコンスタントに続けてきて。この2年の間にやってきたことがひとつにまとまった、っていう感じですね。もう思い残すことはないです!

カトウタロウ(g):(笑)これで終わり?

ヒダカトオル(vo, g):人生ごと終わったりとかね(笑)。

──前作以降は、“新しいことにトライしていこう”っていう時期だった?

クボタ:まぁ、そうですね。スプリット・ミニ・アルバム(YOUR SONG IS GOOD、TROPICAL GORILLA、ASPARAGUSとのスプリット3部作)はまさしく、そうだし。あと、カヴァー・アルバムもあったり……余計なことばっかりやってたら、いつの間にか2年経ってました。

──余計なことって(笑)。

クボタ:普通のことをするのはつまらない、っていうのがあるんですよね。シングルを何枚か切って、アルバムに繋げるっていうメジャーのルーティーンみたいなものに乗っかるのは、どうも予定調和的だな、と。だったら、誰もやらないことをやってみようっていうところですよね。メジャーになってから3年以上経ってるし、自分達なりにやれることはやっていきたいなって。

──メジャー生活もすっかり板について。

カトウ:気が付けばオレも30代になってましたからね。

クボタ:30代でその格好って、どうなの?

──この2、3年の間にビークルを巡る状況って、めちゃくちゃ変わりましたよね。

ケイタイモ(key):そうですね。このアルバムにも、2年くらい前に録った音源が入ってたり。

クボタ:そこは前作と大きく違うところかもしれないですね。前のアルバムは短期間でガッと録ったから。

マシータ(ds):そうだね、アレはかなりその時のモードで作ったというか。

クボタ:だから今回は、この2年の変化の軌跡が出てると思うんですよね。

ケイタイモ:いろんなモードが詰め込まれてるっていう。

カトウ:まさに“アルバム”ですよね。2年間の軌跡を集めたっていう…。

全員:…………。

カトウ:あ、あれ?

ケイタイモ:…上手い!

カトウ:うわ、ビックリしたぁ…。

クボタ:(苦笑)あと、2年間の気持ちの移り変わりも感じられますね。

──気持ちの移り変わり、大きいですか?

ヒダカ:うん、特にスプリットをやってからは、凄く変わりましたね…この前ね、スペースシャワーのイヴェントに出させてもらったんですよ、武道館で。その時一緒に出たのが、平井堅、レミオロメン、木村カエラ…あと、シークレット・ゲストでMr.Childrenと吉川晃司っていうね…こんなもん、絶対にアウェイだべ、って思って、半ばヤケクソでYOUR SONG IS GOODも呼んだんですけど(笑)、これがもの凄く盛り上がって。その時思ったんですよね。俺らって意外とオーヴァー・グラウンドなんだなって(笑)。

──なるほど。

ヒダカ:自分達が思ってる以上だったんですよ、それが。そういうことで言うと、イジケた感じっていうのが少しずつなくなってきたんですよね、この2年で。今まではイジケながらヒネくれたことをやってたんだけど、今は堂々と“ヒネくれてますけど、どうですか?”みたいになってきて。その軌跡っていうのも入ってると思いますね、今回の19曲には。

──でも、完全にオーヴァー・グラウンドでしょう、今のビート・クルセイダースは。大学生くらいの人と話してても、レミオロメンとかスキマスイッチなんかと同じように聴いてるみたいだし。

ヒダカ:嬉しいですね、それは。何て言うか、その時々のポジショニングが面白いなって思うんですよね。マキシマム ザ ホルモンと一緒に番組やって、YOUR SONG IS GOODとスプリット・ミニ・アルバムを出す、とか。そういうポジションのなかで、それまで接点のなかったホルモンとYOUR SONG IS GOODの間に繋がりができるっていうこともあるし。そういう異種交配を見てるっていうのも面白いんですよ。木村カエラに楽曲提供したっていうのも、ASPARAGUSのシノッピが彼女のバック・バンドでギターを弾いていたからこそだし。

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