先日のタクシーでの会話。
私:「お台場まで。高速使ってください。混んでたら下でもいいですけど」
運転手:「混んでますけど上のほうが早いですよ」
という訳で、高速に乗ってみたものの、渋滞で全然進まない。
私:「下で行った方が早くないですか?」
運:「下で行きます?」
私:「いや、上のままのが早いなら上でもいいですけど」
運:「上で行きます?」
私:「上のほうが早いですか?」
運:「じゃぁ、下で行きます? へへっ」
私:「……」
運:「このままでいいですか? 上で行きますよ。へへっ」
完全なる下ネタととらえました。
これ以上のやりとりがバカバカしくなって、そのまま高速で行ってもらうことに。
結局、渋滞にはまってしまい、なかなか進まない。
運:「やっぱ、抜けないですね〜」
セ〜クハラ! セ〜クハラ!
いやはや単純に私が溜まっているだけなのかもしれない。
運転手さんに他意はなかったような気がする。
実際、下品笑い「ヘヘッ」もしてなかったし。
仕方ない、秋ですもん。秋はサカリの時期。
実家で飼っていたホイットマン(純粋な雑種犬)の、メス犬を欲する遠吠えを思い出します。
さらに先日、漁師さんとのやりとり。
仕事で島根の漁師さんらと漁師メシを食べる機会があり、取れたての魚の鍋に日本酒が振舞われ。
漁師のみなさん、60代や70代という年齢もあり、「お姉さん、もっと食べなさいよ」とお鍋をよそってくれたり、わざわざ新鮮な魚をさばいてくれたりと、優しい気遣いになんだかお父さんと接しているようなほっこり気分に。
で、しばらく娘気分で食べたり呑んだりしてたんだけど、ふと横を見ると、いつの間にか若い漁師さんがいて。
若いといっても、50歳過ぎくらい。
井上順さんをもっと色黒にして、パンチパーマを強くあてて、野生化させた感じ。
ノラの井上順さん。
ノラ順のあまりのギラギラ感に一瞬目をそらしてしまった。
それまでの穏やかな気持ちから急にドキドキしだして。
無視するのも何なんで、ノラ順に話しかけようとした瞬間、ノラ順のほうから「お前、俺のいちじく、食うか?」と。
最初、何を言っているのか分からなかった。
えっ? 俺のイチジク? えっ? 下ネタ? イチジクってもしや…? やだ、誘われてるの?
おずおずと聞き返してみた。
「はい?」
「お前、俺んちで作ったいちじくを食うかって聞いてんだよ」
あっ、果物のいちじくね。そっちね。勘違いも甚だしい。
すぐさま「食べます、食べます」と。
すると、ノラ順、ポケットからいちじくを一個取り出して、
鰹節のような固そうな筋肉質の腕で、いちじくを真っ二つに割って片方を手渡され。
片方は、既にノラ順が食べだしていて。
「熟しててうめぇぞ」
「私をあなたのイチジクにしてください(意味不明)」
秋ですね。
大久保佳代子
1971年5月12日生まれ
愛知県出身
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