隙のある女と隙のない女というのがいる。
最近、頓に言われる。
「大久保さんは、隙がないから男が手を出しにくいんですよ」。
いやいや、全然ですよ。隙だらけ。
三匹のこぶたの一番目のぶたが作った家くらい隙だらけだって。
「大久保さん、固そうだからな」
いやいや、ゆるゆるだって。
牛乳入れすぎて失敗したフルーチェくらいゆるゆるだって。
もっといい例え募集中。
でもここ最近、恥も外聞も捨て、妙齢の男性諸君に「私の何が問題で何年も彼氏ができないのか?」を投げかけると決まってこの返答だからな。
おぎやはぎの小木さんも言ってたな。
「大久保さんなんかブスなんだから、ブスがガード固そうに見えてどうすんの? ブスなんだから愛想よく媚ないと。お高くとまってるブスなんてありえないからね。大久保さん、ブスなんだから」
言葉は最低だが、同じことだよな。
確かに、先日ちょっと気になる男性と飲んだときも、仕事関係の人というのもあったけど、結局、最後までお互いに敬語が崩れることなく、距離感変わらずのままだった。
私、メスゴリラみたいな顔してお高くとまってたわ。
でも、言わせて貰えば、ちっとも気にならない男性なら、酔っ払った勢いでスキンシップはするし、なんなら上目遣いの甘えモードをお送りすることだって出来るんだけど。
ちょっとでも「付き合いたい」下心があると出来ないっていうのがあって。
いやいや、「自分、不器用ですから」って言ってる場合じゃない。
時間がないんだって。40歳間近、隙のある女にならなきゃ。
隙がある女って何だろう?
まず思いつくのが、笑顔が多くて自然なスキンシップが出来る女でしょ。
あと、どうでもいいようなドジ子ぶりが自然と出来て、いつのまにか男に突っ込まれる存在に仕上がっている女。
どうでもいいようなドジ子ぶりとは、多分わざとだろうけど、他人の飲み物を間違って飲むとか、何もない所でつまづいてみせるとかか?
あと、色んな意味でゆるい感じの雰囲気が出せる女。
喋り方がふにゃふにゃしてて、「だぉ」とか「ふぇ?」とか小さい母音を多用しがちな。
うーん、どれもこれも40女が実践するには、大きなリスクが伴う。
最近読んだ『男をキュンとさせる方法』という本の中に、「大きい楽器を持って一生懸命と、登校する子」というのがあった。
確かに。それは分かる。品も良いし、女からみても可愛いと思える。
とりあえず、大きい楽器ケースを購入してみようかしら。
カチカチのメスゴリラって嫌だもんな。
大久保佳代子
1971年5月12日生まれ
愛知県出身
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