久しぶりに行きつけのバー「ラブ・ジュース」へ。
改めて「ラブ・ジュース」の魅力を申しますと、
1.マスターがよい塩梅の男前。
2.マスターが、もしかしたらキス位してくれるんじゃないかという期待を抱かせてくれる危うさ。
3.マスターが「お前はしょうがねえなぁ」と
ちょっと彼氏面をしてくれ、擬似カップルを体験できたりする点。
以上により、それはもう非常にラブ・ジュース。
その日も、結構遅い時間(多分深夜3時過ぎ)だったから、念のため、まずはやっているかどうかの確認の電話を。
「はい、ラブ・ジュースです」元気なマスターの声。
これだけで、ジュンといやキュンとくる。
「大久保で〜す。今から行っても大丈夫ですか?」
「あぁ、ごめん。明日早いから、もう閉めるとこなんだよね」
「了解です。また近く行きま〜す」
まさかの断り。初めて断られた。
ショック。失恋したような感じ。
だったら電話にでなければいいのに。
本当に、店を閉めるとこなのか?
もしや、店にお気に入りの女がいて、だから、私を来させたくないんでは? 男ってそういうもの。
「ごめん、明日早いから、もう寝るとこなんだよね。また明日、会おうよ」ってな時は、大概女がいるって相場だから。
ラブ・ジュースに乗り込んでやろうかと思った。
「あれ? 店まだやってんじゃん。で、その女は誰?」って。
駄目だ。落ち着け。頭がおかしいと思われる。
私は、単なる客だ。
ウーロン杯を毎回4、5杯飲む、客単価がそんな高くない一客でしかないのに。
でも、この裏切られた感は、消えない。
浮気には浮気をもって仕返すタイプの私は、近所のバーへ。
外観がやや怪しいので行ったことなかったが思い切って。
「いらっしゃい」
イチローをむくましたような顔のマスター。
お客は誰もいない。マンツーマンだ。
こうなったら、ラブ・ジュースのマスターに思い知らせてやるために、おもくそ盛り上がってやろうじゃないか。
ラブ・ジュースからの鞍替えだってアリだからね。
しかしながら、イチローマスター、まさかの無口派。
そっち派なんだ。ウーロン杯2杯で帰る。
なかなか、よい塩梅のマスターって、いないもんなんだなぁ。
大久保佳代子
1971年5月12日生まれ
愛知県出身
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