我が家が最近、ブスが集まる館と化している。年末年始、忘年会やら新年会やら、なにかと理由をつけて集まろうとするアラフォーブスの皆さん。人の温もりが欲しくてたまらないのだ。南極で、寒さを凌ごうとおしくらまんじゅう状態の皇帝ペンギンを思い出させる。とは言え、私も専ら人の温もり欠乏症の為、大歓迎。
先日も、我が家で忘年会。飲み物は用意するから、食べ物を各自持ち寄るスタイルで。私は、鍋を用意。出来るOL、エステシャンのK子は、手作りピザとサラダ。女芸人川村エミコちゃんは、間違いのないケンタッキー。ものまね芸人みはるさんは、ドンペリ。あの清原が銀座にて一晩で14本空けたという豪遊伝説にもなるドンペリ。食べ物だって言ってるのに。どっかのパーティーのビンゴゲームの賞品で貰ったらしい。「ピンドンですよ。ピンドン」食べ物だって言ってるのに。で、北陽・虻ちゃんが持ってきたのが、マルちゃんの焼きそば(3食入)。食べ物だけどさぁ、何でだろう? 調理してくるならまだしも。バーベキューやるならまだしも。「だってこれ美味しくないですか? 〆に作ろうかと思って」鍋の〆は、おじやですから。センスゼロ。こういうところに、イイ女度合いが出る。
兎にも角にも、食べて飲んで喋って、一通り終わると、誰からともなく「男呼ぼうよ。誰かいない?」と異性を欲してしまう状況に。各自、携帯を手に探し出すが、気軽に呼び出せる男なんているはずもなく。そんな中、うちらの中では、イイ女的存在である、って言うか、イイ女きどりな言動が目に余るみはるさん(十八番のモノマネは天童よしみ)から「会話はつまんないけど、顔だけはイイ男なら呼べますけど」と。とてつもなくイイ女きどりが、イラッとくるが背に腹は変えられない。「呼びましょう」となり、なんと20代のイケメンが1人来ることに。ドキドキして待つアラフォーブス5人。そこに現れたイケメン。「いらっしゃい。どうぞ」「あっ、あの、あっ、まだ用事があって、あの、ちょっと寄っただけですから。すいません、これ良かったら」あんなキレいな後ずさりは見たことない。アラフォーブスの生贄から逃れたイケメンが置いていった日本酒を飲みつつ、「誰かいないかな?」と新たな生贄を探しだす5人なのでした。恐るべしブスの館。
大久保佳代子
1971年5月12日生まれ
愛知県出身
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