最近、「何をやってもさっぱり上手くいかない!」という時は「そもそも」に戻って考えれば抜け出せる。というふうに考えている。
まぁ音楽についても、そもそもは楽しむものだし、僕らが演奏するリズムを主軸に置いた音楽は、ジャズもR&Bもファンクもロックンロールもテクノもヒップホップも、そもそもは「ダンス・ミュージック」で、ほとんどの場合4分の4というリズムの大枠を持っている。これほど多くのジャンルや、いろいろな雰囲気を持った多くの楽曲があっても、そのほとんどは4分の4なのである。
これを簡単にイメージしようと思ったら、大太鼓で「ドンドンドンドン」と叩いているところをイメージすればヨロシイ。「ドン」が1拍で「ドンドンドンドン」で1小節。で、実はこれだけでもノれる。これにさらにタンバリンなどで8分音符、3連音符、16分音符、6連音符など細かい音符を加えてみると、これで8ビート、シャッフル、16ビート、ハーフシャッフルといったビートの種類が分かれ、大太鼓だけよりさらにノリやすくなる。小太鼓も持って来て2、4を強調したり合いの手を入れたりする。さらにシンバルを持って来てここぞという時に、めでたく「ジャーン」と賑やかす。ここまで来るともう「ドラム」である。「ドラム」は基本の「ドンドン」をさらにゴージャスにノリノリにするためにいろんな楽器を足したものだ。と考えて、ほぼ間違いではないと思う。
で、「ドラムがダメ」ということは、ほとんどの場合、この「ドンドンドンドン」がしっかり見えない。あるいはよれていてノリにくい。ということなのである。ドラムでは実際はもう少し複雑なパターンを演奏するが、「ドンドンドンドン」は、常に根底にしっかり流れていなきゃダメなのである。ドラムはそういうものだからである。
が、こう考えると基本原理は意外とシンプルなものなので、これが分かっていれば、上手くいかない時の修正もできるし、技術の達成度も自分でジャッジできる。どんなに手が早く動いても、拍が揺れたらダメダメ。とかね。
▲シック、パワー・ステーション、デヴィッド・ボウイを支え、
一時代を築いたトニー・トンプソン。
シンプルだが強力なビートの説得力で、
ファンク、ポップス、ロックと横断的に活躍。
三原重夫
1976年、セットドラミングを始める / 1986年、ローザ・ルクセンブルグ『ぷりぷり』でデビュー。ローザ解散後、メトロファルス・ルースターズ・スターリンに参加。その後フリードラマーとし て、様々なレコーディングやツアーに参加 /1997年、ドラムチューナーとしても活動開始。ドラマー、ドラムチューナー、エンジニアなど、25年ものキャリアを誇る。
http://i.gmobb.jp/mihara/
https://twitter.com/mihasige
1976年、セットドラミングを始める / 1986年、ローザ・ルクセンブルグ『ぷりぷり』でデビュー。ローザ解散後、メトロファルス・ルースターズ・スターリンに参加。その後フリードラマーとし て、様々なレコーディングやツアーに参加 /1997年、ドラムチューナーとしても活動開始。ドラマー、ドラムチューナー、エンジニアなど、25年ものキャリアを誇る。
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