絵恋ちゃんの ああ えらそうに コラムが書きたい
1月、何もせずに終わってしまいました。後悔はとくにありません。どうやらわたしは何もしないをすることにおいてトップクラスの才能があるようです。もしそのような大会があるならお声がけいただきたいですが、あいにく何もできませんので出場は辞退します。
何もしなかったと言っても、それはわたしが人だった場合です。人と自分を比べると、わたしはどうしてこんなにクズなんだと焦りを感じてしまいます。ところが、基準を熊にすると、わたしは途端に働き者になるのです。熊は冬眠しますので、1月は活動を停止しています。春になる前に起きてコラムを書いたりトーク配信をしているわたしの活発さは、熊界をざわつかせること間違いなしです。わたしは自分のことを熊だと考えていますので、冬眠の時期に何もしない日が続いても落ち込むことはありませんし、ちょっと何かをすれば英雄のような気分になれるのです。
他にも冬眠する生き物はいるのに、なぜ熊なのかについては、はっきりとした理由があります。熊の好物が鮭であることは有名ですが、なんとわたしも鮭が好きなのです。鮭が好きで、冬が眠い。ここまで一致していてわたしが熊じゃないパターンは考えられません。そして、わたしはおそらくフランスの熊だと思います。幼い頃、わたしのお家に犬と猫がやってきました。犬の名前はティナ、猫の名前はメルシャン。まったく記憶にないのですが、わたしが名付けたと聞きました。海外に居たわけでもないのにどこからそんな名前が出てきたのか不思議です。さらに驚いたのは、学校でフランス語の授業を受けていたときのことです。先生がフランスではパンに板チョコを挟んで食べると教えてくれました。それはまさに、わたしが誰に教わったわけでもなく気に入ってやっていた食べ方そのものだったのです。わたしはその瞬間、やっぱり自分はフランスの熊なんだと確信しました。フランス語のテストが毎回赤点だったことは少し引っかかりますが、それも熊だからと考えれば説明がつきます。
わたしのように人と同じペースで生きられないと日々感じてる方がいましたら、もしかすると自分が人ではない可能性も想像してみてください。多分、こんな現実逃避をするのは人だけです。