撮影:MAYUMI
老朽化のため改修整備される現・野音での最後の新宿LOFT主催ライブとなった。
まちゃまちゃによる開催の挨拶を経て、先攻でトップバッターを務めたのは氣志團。「俺達には土曜日しかない」「房総魂」「喧嘩上等」と軽快爽快痛快のキラーチューンを序盤から矢継ぎ早に繰り出して自身のペースに。
C-C-B「Romanticが止まらない」のカバーの後に「野音さん、改修するならまず滑る床を!」を笑わせながら野音で伝説を残したいと語った綾小路 翔のショーマンシップは不変。
最後はTENGAロボットもステージに上がり入り乱れて大団円、“KISSES”はもちろん“日雇い”をも巻き込んだ安定と信頼と実績のステージだった。(17:35 更新)
中盤は“ハーフタイムアクト”。新宿LOFTがここ数年プッシュする、次世代を担う気鋭の若手バンド三組が登場。
氣志團の後でさぞやりづらいのではないかと思ったが杞憂に終わったザ・シスターズハイ。
大ステージに全く物怖じすることなく、「天使のごめんね」「pink pink vibration」「メシアになった」「絶望MAQUIA」を一気呵成に連打して確たる存在感を見せつけ、新人らしからぬ堂々とした佇まいに毅然としたロックンロール・バンドの風格を感じた。(18:00 更新)
新宿LOFTで開催した自主企画『いとしの令和』を大盛況のうちに終えたレイラは、「SEASIDE」「Emma」「アパートの中で」「透明少女」という今のバンドのエッセンスを凝縮させ、いつもライブハウスで魅せる渾身のパフォーマンスを野音でも変わらず丁寧に届けるといった印象。新宿LOFTの音楽部門統括・大塚智昭のためにも、いつか「かに道楽」を一軒立てるくらいにブレイクしてほしい。(18:12 更新)
ロックンロールの名門レーベル“DECKREC”から新曲「ワイルド・ワン」をリリースしたばかりのthe myeahns(マヤーンズ)は「オレンジ」「ロックの背骨」「ローズマリー」「ワイルド・ワン」「デッカバンド」とバンドの代表曲を一気に聴かせ、日本のロックンロール代表という異名に偽りなしの白熱のステージ。「ワイルド・ワン」では逸見亮太が気温8℃の寒空のなか上半身裸で熱唱し、渾身のパフォーマンスで観る者を魅了した。(18:46 更新)
撮影:ニイミココロ
撮影:ニイミココロ
撮影:MAYUMI
撮影:MAYUMI
ツーマンの後攻にして大トリを務めたのは、怒髪天の増子直純が“シンナー吸い過ぎたサザンオールスターズ”、“横浜を乗り過ごしたクレイジーケンバンド”と評する柳家睦&THE RAT BONES。「エキゾチック」「バンド稼業のテーマ」「夜空」など一気にRAT BONESペースで場内を巻き込み、徹底した世界観のエンターテイメント・レビューを魅せに魅せる。
柳家睦自身、野音で観たというザ・モッズのカバー「TWO PUNKS」では氣志團の綾小路 翔が飛び入りデュエット(“暴動”と呼ばれるあの人気脚本家が普段着で、そして“鬼”と呼ばれるあの方と氣志團の早乙女 光が法被に褌姿のダンサーの一員として突如乱入)。「希望の街」で遅々として復興の進まぬ石川県の被災地に思いを馳せ、北島三郎の「まつり」では裸褌姿の輩軍団(LOFT PROJECT代表取締役社長・加藤梅造も急遽参加)が登場し、杵と臼で餅を突くという涙あり笑いありのライブ・スペクタクル。今や向かう所敵なしのRAT BONESの真髄を存分に発揮したステージだった。
日本のロックンロールここにありを体現する新旧ロックバンド、日本屈指の生粋のライブバンドが一堂に会した、新宿LOFT主催による現行最後の野音公演。オープンから48周年、歌舞伎町移転四半世紀を迎えたLOFTの歴史にまた新たな伝説の一夜が刻まれたと言えるだろう。(19:30 更新)
撮影:ニイミココロ
撮影:ニイミココロ
撮影:MAYUMI
撮影:MAYUMI
氣志團、レイラ、the myeahns、柳家睦&THE RAT BONES 撮影:MAYUMI(@SOxWHAT_88)
ザ・シスターズハイ、the myeahns、柳家睦&THE RAT BONES 撮影:ニイミココロ(@ni_____mi)