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トップレポート脚本家・倉本聰が描く至高の愛、至高の美を豪華キャスト集結で描く映画『海の沈黙』。本木雅弘、小泉今日子、菅野恵、倉本聰(原作・脚本)、若松節朗(監督)が登壇した記者会見と舞台挨拶付き先行上映会が札幌で開催

脚本家・倉本聰が描く至高の愛、至高の美を豪華キャスト集結で描く映画『海の沈黙』。本木雅弘、小泉今日子、菅野恵、倉本聰(原作・脚本)、若松節朗(監督)が登壇した記者会見と舞台挨拶付き先行上映会が札幌で開催

2024.10.14

倉本聰原作・脚本、若松節朗監督、本木雅弘主演の新作映画『海の沈黙』が11月22日(金)より全国公開となる。
 

『前略おふくろ様』『北の国から』『やすらぎの郷』など数々の名作を手がけてきた巨匠・倉本聰が長年にわたって構想し、「どうしても書いておきたかった」と語る渾身のドラマを、『沈まぬ太陽』や『Fukushima 50』などを手がけた若松節朗がメガホンをとり映画化。
北海道・小樽を舞台に、人々の前から姿を消した天才画家が秘めてきた想い、美と芸術への執念、そして忘れられない過去が明らかになる時、至高の美と愛の全貌がキャンバスに描き出される。
孤高の画家・津山竜次を本木雅弘が演じ、小泉今日子、中井貴一、石坂浩二、仲村トオル、清水美砂、菅野恵、萩原聖人、村田雄浩、佐野史郎、田中健、三船美佳、津嘉山正種が共演。日本映画界の豪華キャストが集結した作品。
 

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10月13日(日)に、北海道・札幌市において本木雅弘、小泉今日子、菅野恵、倉本聰(原作・脚本)、若松節朗(監督)が登壇した本作の記者会見と舞台挨拶付き先行上映が開催された。
 

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午後に行なわれた記者会見で、倉本は本作の着想の元になった「永仁の壺事件」(1960年、それまで鎌倉時代の古瀬戸の傑作として国の重要文化財に指定されていた瓶子が実は、1897年生まれの陶芸家、加藤唐九郎の作品であると言われ、重要文化財の指定の解除、文部技官が引責辞任するなどの事態となった)について「(偽物だと分かると)皆が美の価値を下げてしまう風潮に納得がいかず、なんとかドラマにしたいと思っていた」と語った。
 

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主役・津山竜次を務めた本木は、北海道で記者会見・先行上映舞台挨拶を行なうことについて、「北海道を皮切りにプロモーションが始まることを非常に嬉しく思います」と挨拶。「繊細さ、頑なさを秘めた難しい役で苦労しましたが、熟練の若松監督の支えもありながら、なんとか乗り切ることができました」と撮影を振り返った。倉本聰脚本の映画は1988年の高倉健主演、蔵原惟義監督作『海へ ~See You~』以来36年ぶり。倉本聰の最新作に出演することについて尋ねられると、本木は「憧れるような魅力の詰まった作品であり、その中の竜次というキャラクターが私で成立するのか。戸惑いもありましたが、今回は“正真正銘最後の作品になる”というオファーだったので、覚悟を決めてお受けいたしました」と語った。
 

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竜次のかつての恋人・安奈を演じた小泉は、倉本が脚本を手掛けた作品にかつて出演し、別の作品でもオファーがあったが都合がつかず出演が叶わなかった過去を明かした。「いつかリベンジしたいという気持ちがあったので、今回お話をいただいたときにこれで心がスッキリできると思いました。60年、先生が温めてきたテーマ。先生の心に引っかかっていたものを流すタイミングでご一緒できてうれしかったです」と語った。
 

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今回がスクリーンデビューであり、小樽で竜次と交流するバーテンダー・あざみを演じた菅野恵は「錚々たる先輩方、監督、そして倉本先生から言葉をいただきながら、まだまだ力及ばずだなと感じることもたくさんありましたが映画は本当に素敵な仕上がりになりました」と答えた。
 

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若松監督は「監督であれば誰しもが一度は倉本聰の脚本を演出したいと願います。しかし相当厳しくやられるのだろうなという不安もありました。しかし倉本さんはとても優しいお方で、先生には背中をずいぶん押していただいて、先生の描きたかった世界観が本木さん、小泉さんたちの力を借りて出来上がったような気がします」と語った。
 

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夜にTOHOシネマズ すすきので行なわれた舞台挨拶付き先行上映では、即完売となった観客の前に5人が登壇。北海道を舞台にした作品が地元で先行上映されるとあって、客席からは大きな拍手が沸き上がった。
 

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いよいよ初お披露目となる本作について倉本は、「俳優さんが素晴らしいです」と太鼓判を押す。本木は「倉本先生の本拠地、そしてロケの思い出のある北海道でいち早く皆さんに観てもらえることを大変嬉しく思います」と挨拶。監督も「季節は今、芸術の秋。美術館や絵が好きな方たちにはとても良い映画です。そして、本木さんと小泉さんのラブストーリーにもご期待ください!」と本作にて描かれるドラマをアピールした。
 

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本作に参加した際の気持ちを訊かれた本木は、「倉本作品で定説として言われている“セリフを一字一句最後まで書かれている通りに話せ”というのは、そのようにしたほうがよろしいのでしょうか?と伺ったら、“それはちょっと噂が一人歩きしたんだ”と。“心情に沿っていれば、感じたままにおやりになればよろしい”と仰っていただきました」と倉本との電話のやりとりを明かした。
 

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小泉は、「倉本先生が書かれたテーマにまず惹かれて、そして主演が本木さんだと聞いて、これはきっと面白く素敵な映画になるだろうなと思い参加しました」と語った。
 

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菅野は、本作の豪華な出演陣について「子どもの頃から見ていた方々ばかりの中に私の名前が並ぶチャンスを貰えたので、しっかり準備して、やるぞ!という意気込みで臨みました。」と撮影を振り返った。
 

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監督は、「HBC制作の東芝日曜劇場に倉本さんの北海道を舞台にした作品がいっぱいありまして、それが僕の教本でした。倉本さんと一緒に仕事ができるということが、監督としての誇りです」。さらに「本作でも倉本節といえるセリフもたくさん出てきます。ぜひ楽しんで貰えたらと思います」と語った。
 

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最後に倉本は「皆さんがおじいさん、おばあさんになったときに、孫に昔、北海道はこうだったんだという昔話をできるような映画になればいいなと思います」と本作が長く愛される作品となることを願いイベントを締めくくった。

『海の沈黙』札幌記者会見&先行上映舞台挨拶 概要

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2024年10月13日(日)
記者会見:13:00~13:30 
会場:札幌プリンスホテル 国際館パミール(札幌市中央区南3条西12丁目)
舞台挨拶つき先行上映:18:30~19:00
会場:TOHOシネマズ すすきの(札幌市中央区南4条西4丁目1番地1 COCONO SUSUKINO内)
登壇者:本木雅弘、小泉今日子、菅野恵、倉本聰(原作・脚本)、若松節朗(監督)
 

商品情報

映画『海の沈黙』

出演:
本木雅弘
小泉今日子 清水美砂 仲村トオル 菅野恵  / 石坂浩二 
萩原聖人 村田雄浩 佐野史郎 田中健 三船美佳 津嘉山正種
中井貴一 

原作・脚本:倉本聰
監督:若松節朗

製作:曵地克之
プロデューサー:佐藤龍春
アソシエイトプロデューサー:谷山一也 増子美和 中村和夫 牛田直美
音楽:住友紀人 絵画協力:高田啓介 企画協力:フラノ・クリエイティブ・シンジケート
製作会社:インナップ

撮影:蔦井孝洋 照明:緑川雅範 録音:鶴巻仁 美術:瀬下幸治 装飾:秋田谷宣博
編集:新井孝夫 監督補:村谷嘉則 キャスティング:出射均 スクリプター:木下真理子
制作担当:鹿浜勉 ヘアメイク:蜂須賀佳代 スタイリスト(本木雅弘):宮本まさ江 衣裳:加藤哲也
配給・宣伝:ハピネットファントム・スタジオ

特別協賛:日本航空株式会社 伊右衛門
フィナンシャルサポート:東日本銀行
協賛:マインズ 朝里クラッセホテル mewgull 北海道新聞社 JR北海道 日興電気通信グループ 北海道エネルギー ベル食品株式会社 株式会社ベストパートナー ツムラ札幌 くつかけステイグループ 株式会社久松商事 東北住建株式会社 株式会社イワテック 菱和建設株式会社 岩手トヨペット株式会社 二葉運送株式会社 ホクレン
クロスポイント株式会社 株式会社インベストエイト 美術の窓 社会福祉法人暁星会 富良野とみ川  autec 一般社団法人ふらの観光協会 株式会社創文 富良野観光協会 野口観光グループ 伊東社会保険労務士事務所 美鈴コーヒーグループ

©2024 映画『海の沈黙』INUP CO.,LTD

11月22日(金)TOHOシネマズ 日比谷 ほか全国公開

【STORY】
世界的な画家、田村修三の展覧会で大事件が起きた。展示作品のひとつが贋作だとわかったのだ。連日、報道が加熱する中、北海道で全身に刺青の入った女の死体が発見される。このふたつの事件の間に浮かび上がった男。それは、かつて新進気鋭の天才画家と呼ばれるも、突然人々の前から姿を消した津山竜次だった。かつての竜次の恋人で、現在は田村の妻・安奈は北海道へ向かう。もう会うことはないと思っていた竜次と安奈は小樽で再会を果たす。しかし、病は竜次の身体を蝕んでいた。残り少ない時間の中で彼は何を描くのか? 何を思うのか? 彼が秘めていた想いとは?

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