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宇宙科学ロマン・ドキュメント、再び。「はやぶさ2」帰還記念ミニトークショー・オフィシャルレポート!

2020.12.08

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12月6日(日)未明に「はやぶさ2」が地球に帰還したことを記念して、本作の監督・上坂浩光氏のミニトークイベントを開催。「はやぶさ2」の壮大な旅の軌跡を追ったはやぶさミッションの10年の歩みを振り返り、熱いトークが繰り広げられた。
 
舞台挨拶が始まると、まずは帰還したばかりの「はやぶさ2」についてのことを振り返った。
 
「既にご存知かと思いますが、昨夜12月6日(日)未明に無事に「はやぶさ2」が帰還しました。初代「はやぶさ」から「はやぶさ2」の17年かけた旅が一つ終わったかのような感慨深さがあります。今観ていただい作品にも描いていますが、初代「はやぶさ」は様々な困難がありましたが、今回の「はやぶさ2」はあっけないくらいミッションをこなしてしまった気がしましたが、これも初代「はやぶさ」でのミッションの失敗があったからできたことだと思います。帰還前、12月5日(土)、6日(日)とJAXAの相模原キャンパスで地球帰還の様子を間近で体験しました。初号機の時は私も現地に行きました。この目で見たカプセルは真っ赤な血のような色でしたが、今回写真で見た時は光を放っていて白っぽく点と点が切れている筋のようになっていて、もしかしたらカプセルが回転しているのかも知れません。無事に帰ってきてくれて、明るくなった朝の5時過ぎにはカプセルも回収しているようですが、実際のカプセルは映画と少し違って腹を見せているようなひっくり返っていましたね。でも、初めから帰還バージョンも作る予定だったので…」と、話すと会場中から拍手がおこった。
 
「はやぶさ2」の本体から切り放されることも裏話とともにお話いただいた。
 
「はやぶさ2」スライド4.jpeg
 
「外から見ると、順調に見えていましたが実際のJAXA内部はハラハラでした。カプセルを切り放すには、へその緒のようなケーブルみたいなものがあって、それを火工品で切って放すのですが、宇宙に旅立ってから6年間、一度も動かしていなかったので動くかどうか心配していました。緊張が走りました。もし、動かなかったらどうなるかもミッションチームでは計算されていて、本体と一緒に突っ込むことに事になっていました。カプセルはシールドで熱から守られているのですが、姿勢が安定しないとそれがうまく働かず、カプセルも燃え尽きてしまうだろうと予測されていたのでハラハラしていました。無事に帰還したカプセルを人が拾って手で持つのも衝撃的かもしれないですね。よく見ると一部、焦げているところがあります。カプゼルの表面は地球に帰還する時非常に熱くなっていて1万℃くらいになっています。」
 
このカプセルを持っているのはJAXAの山田さんで初号機の時も回収したのは山田さんだったと小ネタも。
 
「このカプセルの中にはリュウグウのかけらが入っていて、早ければ12月8日には日本に戻ってくるでしょう。今回は恐らくたくさん入っているようです。」
 
JAXAの多くの方々にも本作を見ていただいたことを明かした。
 
「この映画をJAXAの関係者の方々にもたくさん見ていただきました。自分たちがやったことが映像で見れることが多くの人に共感していただけて、タッチダウンするところでは津田プロマネから拍手をもらいました。地球帰還フェーズは、予定通りに実行されたことで、この映画の中で描いている探査機とカプセルの動きは本物通りとなりました。この作品をまたご覧になる機会があれば是非、「これは本物通りなんだ」と思ってみてください。」
 
「はやぶさ2」がいかに難しいことをやったかを図を使用しながらの説明。
 
「カプセルを地球に届ける難しさは、どんな難しいことか初代が3時間前7万キロでカプセルを離しましたが、今回の「はやぶさ2」はカプセルを分離した後、地球から離脱しなければ行けなかったので、より遠くで、22万キロ12時間前に放しています。距離で言うとここから月までが38万キロなのでまあ地球から月のある地点を狙うのと同じくらいですね。普通遠いものを正確に狙うには、銃なら銃身の長いもの、大砲なんかあんなに長いを使いますが、しかしはやぶさ2がカプセルを押し出す分離装置はこの高さしかありません。大丈夫でしょうか?(笑)  みなさん大丈夫な理由がわかりますか?」
 
「はやぶさ2」スライド20.jpeg
 
「はやぶさ2」の動きも説明。
 
「その理由は、「はやぶさ2」は秒速32キロメートルで動いているので、長い銃身があるのと同じなんですね。例え分離するさいに誤差があっても、数十メートルくらいにしかならないのです。しかも当たり前ですが、宇宙には風も空気もないから計算通りに動かせます。今回カプセルの中に入っているサンプルは地球が出来たことを探る水や有機物の元になるものがあるだろうと思われます。小惑星のような生命の元になったと考えられる隕石。リュウグウの欠片もそれらと同じかもしれません。46億年前の(生命の源の)姿が見れるかもしれません。」
 
また、「はやぶさ2」ミッションに対して上坂監督が思っていることを語っていただいた。
 
「サンプルを解析することは人類にとって大きな一歩になるになる事でしょう。これで「はやぶさ2」のミッションは終わりになるけれど、こういう試みが続けてほしいと思っています。そして、是非みなさんにも応援してほしいです。宇宙を知ることは自分たちがどういう立ち位置にいるかを知ることになり、生きていくうえで重要であると思います。「はやぶさ2」これから11年かけて拡張ミッションとして未知の小惑星1998KY26への旅が始まるけれど、もう(地球に)戻ってはこないので「はやぶさ2」とは今回でお別れだと思いました。はやぶさから思い起こすとこの十数年間、本当にいろいろなことがあったので(思い出すと涙が出るので)、今日は考えないようにしておこうと思います。「はやぶさ2」は途中でミッションが中止になりかけて、そのときに多くの人の声が届いて国を動かしました。応援する声とか気持ちが国を動かしたのです。「はやぶさ2」を動かしたのはJAXAではなくて、大切に思う皆さんの気持ちだったのです。これからも応援の声をあげてほしいし、こうやって共有できたことを嬉しく思います。」
 
 

「はやぶさ2」スライド12.jpeg

上映後のミニトークショーであったため、上映を観客と一緒に観ての感想もいただいた。
 
「映画の途中ですすり泣きが聞こえてきて、そういう姿を見て、はやぶさは単なる機械なのになんて人の心を動かす素晴らしい機械なんだと思いました。機械が苦労する姿を見て、かわいそうだ、どうにかしてやりたい、初号機の地球帰還の時など、「俺が受け止めてやる」という人もいました。そういう人の心の動きって本当に素晴らしいと思いました。それがあるからそこ、私も最初は何気なく作ったはやぶさの地球帰還CG映像にに、自然に涙し、その気持ちがあったからこそシリーズ化できたのだと思います。「はやぶさ2」ミッションは人の気持ちを動かす、「はやぶさ2」が頑張る姿を多くの人が見て、くじけそうな人を思いとどまらせ、勇気づける。はやぶさ、はやぶさ2は、工学的、理学的な成果を沢山あげましたが、もしかしたらそれ以上に、人を救ったことも大きな成果ではないかと思います。」
 
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Live Info.

『劇場版HAYABUSA2〜REBORN』

「劇場版HAYABUSA2~REBORN」ポスター.jpg
 
11月27日(金)よりユナイテッド・シネマ豊洲他 全国公開中
 
小惑星リュウグウのカケラを持ち帰るため、再び広大な宇宙空間へ飛び立ったはやぶさ2。それから2年半、32億キロの距離を進み続けた孤独な旅路の末、待ち受けていたのは、想定外のリュウグウの姿だった。あらゆる場所が岩で覆われ、タッチダウンに最適な、平らな場所が存在しなかったのだ。「君を”また”失ってしまうかもしれない」小惑星イトカワでの悪夢が去来する。はやぶさ2はどのように困難を乗り越え、数々のミッションを成功させていったのか。そして彼がリュウグウで見つけたものとは。
 
■スタッフ
監督・シナリオ:上坂 浩光
ナレーター:篠田 三郎
音楽:酒井 義久
監修:吉川 真
制作:ライブ
 
宣伝協力:SPSS
配給・宣伝:ローソンエンタテインメント
協賛:NEC  大正製薬株式会社
協力:宇宙航空研究開発機構(JAXA)
 
©HAYABUSA2〜REBORN製作委員会

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