最強の”フツウ”バンド、千葉県成田市出身 BOYS END SWING GIRL。

昨年結成 5 年目にして活動休止、そして今年の 2 月に活動復活後、

3 月 15 日【フォーエバーヤング】のリリースと共に『いつだって生きていたいツアー』と掲げ、 全国を駆け回って来た彼らが下北沢 CLUB Que にてツアーファイナルを迎えた。 この日を迎えるにあたり自ら掲げていた『目標リスト』と題した数々の挑戦を公演 3 日前に見事達成し、 BOYS END SWING GIRL の闘志はこの上なく燃え上がっていた。

どことなく穏やかで、ゆったりとした温もりが包み込む彼ら”らしい”空間。 その中に ARCHAIC RAG STORE/phonon の音が、 空間の隅々まで溶け込むとても心地の良い時間が流れた。

 

 

いよいよ本日の主役、BOYS END SWING GIRL の登場だ。

辺り一面に散らばる星屑の輝きを想像させる SE がメンバーをステージへと導き、 「ただいま」と感情が零れ落ちるように優しく告げた”風の吹く場所へ”が始まった。 そして揺るがぬ思いが詰め込まれた彼らの代名詞”You are Teenager”へと続く。 その表情からは誰よりも、彼ら自身が一番この瞬間を待ちわびていた事を証明していた。

 

 

Vo.冨塚大地の冨塚節が効いたユーモア溢れる MC から、 どことなく無邪気な笑みが綻んでしまうような”コーヒーと湯気”、 優しく爽やかな風が音となってフロアを色付ける”花に風”、 いつの間にか無数の音の粒に一面が彩られていた。

「ここからもっと楽しみたいのでついてきて下さい!」 といよいよ後半戦へ。

自らの道標として足下を照らす”14”が、 振り落とされるのではないかと錯覚させる程のスピードに乗って迫ってくる。

 

 

その感覚が更に Vo.冨塚を奮い立たせたかのように「まだまだ行けますか!!」と続いた途端、 「タンマ!!」と声を荒げたのは BOYS END SWING GIRL 元気印の Dr.飯村昇平であった。 まさかのバスドラムを突き破る規格外のアクシデントにも見舞われたが、 Ba.白澤直人の艶っぽさを醸すベースに乗せ、 Vo.冨塚の機転を利かせたロンドン一人旅漫談が披露されるなど 彼らは先ほどまでの崖っぷち状態を見事に最高の好機に変換してしまったのだ。

 

 

「行くぜ下北ー!」から続いた”アンハッピーブレイカー”、 自ら『封印』と掲げていた”エクストリーム(俺)”の待望の解禁。

まさにこの日の BOYS END SWING GIRL に向かう所敵なし。 pic6

そして「自主レーベル『Nazca Records』を立ち上げ、2016 年 9 月に初の全国流通盤を出します!」 と思わぬ重大発表に歓喜する客席へ、 これまでの過去、これからの未来が詰まった”フォーエバーヤング”を贈り、 “ロックンロールファンクラブ”で強く握られた無数の拳が天を貫いた。

フロア一面を埋め尽くしたその光景越しに映るステージ上の 4 人の姿はまさに完勝だった。 鳴り止まぬ拍手に包まれながら現れたアンコール”オルニティア”で、

彼らのツアーファイナルは大盛況の中幕を閉じた。

 

 

進み続けた足を止め、再び強く前を進む事を選んだその生き様は バンドという枠を大きく超え、見る全ての人の心を突き動かす。

2016 年 9 月自主レーベル『Nazca Records』より【KEEP ON ROOLING】を通じ、 いよいよ BOYS END SWING GIRL が全国へ走り出す。

自他公認、日本一バンド名を間違いやすい最強の”フツウ”バンド BOYS END SWING GIRL。 何にも恐れを感じさせない彼らのこれからの挑戦から片時も目を離してはならない。

 

【SET LIST】

1:風の吹く場所へ

2:You are Teenager

MC

3:コーヒーと湯気

4:花に風

MC

5:14

MC

6:アンハッピーブレイカー 7:エクストリーム(俺)

MC

8:フォーエバーヤング 9:ロックンロールファンクラブ

EN:オルニティア

 

（text:新宿LOFT　横溝英梨 photo:中山優司）