Rooftop ルーフトップ

REPORT

トップレポート【ライブレポート】2013年9月9日(月)横浜BLITZ"9mm Parabellum Bullet presents「カオスの百年 vol.9」"

【ライブレポート】2013年9月9日(月)横浜BLITZ"9mm Parabellum Bullet presents「カオスの百年 vol.9」"

2013.10.02

_RUI0563.jpg9mm Parabellum Bullet presents「カオスの百年 vol.9」
2013年9月9日(月)横浜BLITZ
9mm Parabellum Bullet


 9mm Parabellum Bulletの9周年イベントが9月9日に行なわれた。バンドの“9周年”をここまで盛大に祝うバンドはたぶん“9”の付く彼らならではだと思うが、9月9日“自称9mmの日”、ここ横浜BLITZには9周年をお祝いする多くのファンが詰めかけた。

_RUI0451.jpg ステージには「999」と書かれた大きなフラッグが掲げられ、スタートの19時を少し過ぎて会場が突然暗くなると客席には大きな歓声が上がり、メンバーの登場とともにボルテージが一気に上昇した。6月にリリースされた5thアルバム『Dawning』の1曲目『The Lightning』でスタートしたこの日のライブ。演奏後すぐにステージ左右に設置されていた特殊効果が爆発して会場はさらにヒートアップ。続けて『荒地』『Lovecall From The World』『Wanderland』『Psychopolis』と最初から飛ばしまくるセットリスト。この5曲、最新アルバム『Dawning』の1曲目『The Lightning』から過去のアルバムの1曲目を順番にさかのぼって演奏するという9mmの日ならではの演出だ。

_RUI0528.jpg 「カオスの百年 vol.9ですよ。第1回目も横浜でやったんです」と菅原が話を始めた(ちなみにvol.1は横浜Club Lizardで開催され、当初のイベントタイトルは“カオスの百年後”だったらしい)。大学時代を神奈川で過ごした彼らにとって、9周年のこの日をこんなにたくさんのファンの人と一緒に横浜で迎えることが出来たことはとても意味があるのだろう。続いてシングルのカップリング曲を3曲続けて演奏後、「ここに集まるヤツラだから、カップリングも知ってることだろう。(中略)でも、ここにいる人と中継で見てる何億人(この日のライブはニコ生とUstで中継されていた)が知らないCDが1枚ある」と。『Talking Machine E.P.』といって、結成して間もない頃に大学のプリンタを使って作ったデモCDだそう。「9月下旬の台風の後で、(使っていた)横浜のスタジオが水びたしのなか5時間パックで4曲を録りました」という無謀なレコーディングだった話も織り交ぜながら、まだ大学生だった彼らが詰まっている『Talking Machine E.P.』に収録された『Talking Machine』『Beautiful Target』『少年の声』『(teenage)Disastar』の4曲を再現。インディーズ時代にリリースされた『Gjallarhorn』に唯一収録されていない『少年の声』は、歌ものと言ってよいのかはわからないが艶やかなギターが心地良く、じんわりと体に浸透していくこの曲に客席はじっくりと聴き入っていた。

_RUI0428.jpg ここでステージのセットチェンジがあり、アコースティックのコーナーへ。かみじょうのドラムセットはコンパクトサイズになり、ギターはアコースティックに持ち替えられて『Discommunication』を演奏。しかし途中まで演奏したところでアクシデントが。演奏中に自分の左手を見つめる滝と、それを察知するメンバー。指がつってしまったようだ。滝の回復を待つためしばしの休憩中「日本には昔から八百万の神様がいて…」という話を始めた菅原。ここで客席から「今のは何の神様?」と聞かれ、「トラブルの神様だよ。ロマンスの神様じゃないでしょ」と世代を感じさせる返しで会場は和やかな空気に包まれ、滝の指も復活したようなので再び『Discommunication』、そして『キャンドルの灯を』を披露。普段のライブで聴くエッジの効いた感じとは違い、9年という期間でプレイヤーとしての円熟味を増した4人の表情豊かなアコースティックサウンドが会場を包んでいた。「アコースティックがとても楽しいので、いつかCDを出したりツアーが出来たらと思います」と菅原が新たな目標を口にしたところで、全宇宙初公開のアレンジで『The Revolutionary』を聴かせ、アコースティックコーナーを終えた。

_RUI0856.jpg 再びのセットチェンジ後、「これから盛り上がって行くからなー!」と演奏されたのは『Vampiregirl』。タイトな4人のアンサンブルを一層盛り立てるかのように、ステージ後方に設置されたスクリーンには『Vampiregirl』では赤を基調とした映像のアニメーション、『黒い森の旅人』ではモノクロのアニメーションが映し出される。VJと彼らの音楽が絶妙な世界観で混ざり合い、活動を始めて9年になり新しい見せ方に挑戦をしている彼らが見て取れた。さらにライブのフィナーレに向けて『Scream For The Future』『ハートに火をつけて』『Termination』といった攻撃的なロックチューンをぶっ放し、滝に至ってはギターをグルグルとぶん回しながらステージを駆け回り、しまいにはステージに転がりながら流暢なギターソロを弾くという目を見張るようなプレイを見せつけた。『新しい光』では菅原、滝、中村による3人が楽器を立ててポーズを決め、ラストは中村とかみじょうのリズム隊の爆発力の高い『The Silence』まで全23曲完全燃焼のライブだった。

 ライブが終わり、メンバーがステージを去っても会場は熱気で冷めやらぬ中、スクリーンには事前に告知されていた“重大発表”が映し出された。そこには“2013年2月7日(金)・8日(土)日本武道館2DAYS開催決定”の文字。会場には割れんばかりの歓声と拍手が響いていた。来年結成10周年を迎える彼らの活動歴の中では初となる日本武道館2DAYSに挑戦するとのこと。この9周年ライブで新たな試みを提示し、ここに集まった多くの人と配信で見ていた何億人の人たちと共に更なる高みを目指して彼らはこれからも進んで行く。その意志と決意が感じられたライブだった。(やまだともこ/Rooftop編集部)


LIVE PHOTO BY:橋本塁

 

SET LIST

1. The Lightning
2. 荒地
3. Lovecall From The World
4. Wanderland
5. Psychopolis
6. エレヴェーターに乗って
7. ラストラウンド
8. Wildpitch
9. Talking Machine
10. Beautiful Target
11. 少年の声
12. (teenage)Disaster
13. Discommunication
14. キャンドルの灯を
15. The Revolutionary
16. Vampiregirl
17. 光の雨が降る夜に
18. 黒い森の旅人
19. Scream For The Future
20. ハートに火をつけて
21. Termination
22. 新しい光
23. The Silence

Live Info.

2014/02/07(金) 東京 日本武道館
9mm Parabellum Bullet 10th Anniversary Live「O」

開場 18:00 / 開演 19:00
前売¥5,500(税込/初披露新曲ライブ音源CD付)
[チケット先行抽選販売]
・受付期間:9/21(土)12:00 〜 9/30(月)23:59
・受付URL:http://eplus.jp/9mm-hp/
[チケット一般発売日]12/15(日)
・e+ http://eplus.jp
・ローソンチケット 0570-084-003(Lコード:75694)
・チケットぴあ 0570-02-9999(Pコード:212-427)
【問合せ】DISK GARAGE:050-5533-0888

2014/02/08(土) 東京 日本武道館
9mm Parabellum Bullet 10th Anniversary Live「E」

開場 17:00 / 開演 18:00
前売¥5,500(税込/初披露新曲ライブ音源CD付)
[チケット先行抽選販売]
・受付期間:9/21(土)20:00 〜 9/30(月)23:59
・受付URL:http://eplus.jp/9mm-hp//
[チケット一般発売日]12/15(日)
・e+ http://eplus.jp
・ローソンチケット 0570-084-003(Lコード:75694)
・チケットぴあ 0570-02-9999(Pコード:212-427)
【問合せ】DISK GARAGE:050-5533-0888

関連リンク

このアーティストの関連記事

RANKINGアクセスランキング

データを取得できませんでした

休刊のおしらせ
ロフトアーカイブス
復刻