2月13日（水）新宿LOFT
The Beatmoss Flippin'Out Tour
The Beatmoss

　RIP SLYMEのILMARI（Vo）、KOSEN（Gt)、YAS（Ba）、SOHNOSUKE（Drums）で構成されたThe Beatmossの“The Beatmoss Flippin' Out TOUR”ファイナルが2月13日に新宿LOFTで行なわれた。昨年11月にミニアルバム『The Beatmoss Vol.1』でデビューを飾り、今年1月には『The Beatmoss Vol.2』をリリースしている。
　昨年末に行なった取材の時に、「5月ぐらいから都内では15本ぐらいライブをやらせてもらっていた」と言っていたが、The Beatmossとしての正式なライブは年末のカウントダウンと今回のツアー3ヶ所のみ。あの時のインタビューの最後にILMARIさんはこうも言っていた。「ワンマンのことを考えると辛くなっちゃうので、先に延ばしてます」と。

　そうして迎えたツアーファイナルだったが、ロフトに着くとフロアを埋め尽くすほどにたくさんの人が詰めかけていた。フロアが暗くなり、まずは、KOSEN、YAS、SOHNOSUKEの3人がそれぞれ定位置について音を鳴らし始める。オーディエンスがグッと前に押し寄せたところでILMARIが歓声を受けて登場し、『Freedom【Twilight】』でライブはスタートした。軽快なドラムのビートに、ボーカル、ベース、ギターのサウンドがロフトの壁に共鳴し、フロアを煽るILMARIに応えるように無数の手があがっている。そしてYASの野太いベースとILMARIのラップが冴え渡る『Break Down』、ギターフレーズが心地よいメロウな『Yellow Sun』と続けて演奏し、1度目のMCへ。「曲数があまりないので、今日はトークが長くなるかもしれません！」と最初に宣言していたが、このあとも3曲に1度は（ユルめの）MCが挟まれ、その度にじっくりとメンバー紹介をするので、メンバーのだいたいの人となりがわかるぐらいだった。

　でも、再び演奏が始まると、MCでのフワっとした空気を一瞬で変えてしまう。初めてライブで披露するという『So Fish』では、KOSENが色気のある歌声でメインボーカルを執り、ILMARIがギターを弾くことに徹する姿もとても新鮮に映る（この曲で一生懸命ギターを弾きすぎて指が疲れてしまったらしく、次の曲が始まって早々に演奏を一度止めていたのだけど／笑）。ライブ中盤ではCDにはなっていない曲も披露し、後半はキレの良いリズムを刻む『Flippin' Out』や、熱いエネルギーが渦巻くミクスチャーロックの『Laughter』を畳みかけ、最後は『Freedom【at Dawn】』で静かに幕を閉じた。
　アンコールでは、なんとRIP SLYMEの『Do it!』のカバー（と言って良いのか）を!! まさかここで聴けると思っていなかった選曲だ。そして、ラストは今後のライブでも演奏され続けるであろう、盛り上がり必至のダンスチューン『SUPERSTAR』でポジティブなエネルギーを放ち、ステージをあとにした。

　ボーカリストとして圧倒的な存在感を放つILMARIと、KOSENが鳴らす艶のあるギターサウンド、YASのヘヴィーなベースライン、ジャズバンドでも活動しているSOHNOSUKEのドラム（MC中にジャジーなドラムを披露していたが、これも素晴らしかった）は、ここからライブの回数を重ねることで、よりバンドのグルーヴが増し、魅力的なライブを見せてくれるのだろうと確信出来た1日だった。次のライブがすでに楽しみでならない。（Rooftop：やまだともこ）

PHOTO BY：Hisashi Mori

SET LIST
1. Freedom【Twilight】
2. Break Down
3. Yellow Sun
4. Summer
5. So Fish
6. フリースロー
7. Smile on your face
8. Reareation
9. Landscape
10. All Around The World
11. Stranger
12. Great Journey
13. Flippin' Out
14. Laughter
15. Freedom【at Dawn】

EN1. Do it!
EN2. SUPERSTAR