Rooftop ルーフトップ

NEWS

トップニュース50年前にアイスランドで起きた前代未聞のムーブメントを描くドキュメンタリー映画『女性の休日』、貴重なアーカイブ映像を特別解禁。著名人からのコメントも到着

50年前にアイスランドで起きた前代未聞のムーブメントを描くドキュメンタリー映画『女性の休日』、貴重なアーカイブ映像を特別解禁。著名人からのコメントも到着

2025.10.22

50年前にアイスランドで起きた前代未聞のムーブメントを描くドキュメンタリー映画、『女性の休日』(10月25日公開)。

女性の休日_ポスタービジュアル.jpgこのたび、1975年の「女性の休日」の貴重なアーカイブ映像が特別解禁(詳細はこちら)。
さらに、坂口涼太郎、ブレイディみかこ、岨手由貴子監督など各界著名人の方々からのコメントも解禁された。

当時10歳のビョークも「女性の休日」に参加していた

WDayoff_sub8.jpg

このたび解禁された本編映像は、1975年10月24日の「女性の休日」当日の様子である。
この日、レイキャビクの広場には、アイスランドの当時の人口21万人の10%以上にあたる25,000人の女性たちが集まった。キッチンや水産工場を抜けてきた女性たち、政治的でも左派でもない女性たち、女性の権利について初めて考えた女性たち──年齢も職業も立場も越えて、あらゆる女性たちが参加した。参加者の一人だった女性は、「革命だった」と振り返る。
 

WDayoff_sub3.jpg

本編で使用されている当日を記録したアーカイブ映像はアイスランド国営放送局RUVに残っていた15分間のモノクロ映像に加えて、ある民間人が記録した10分間のカラー映像が使用されている。彼はデモに魅了され、一日中人ごみの中を歩き回っていたそうで、歴史的なデモが繰り広げられるなか、見事なクローズアップで様々な感情が表れている女性たちの表情を捉えたものとなっている。
なお本作の制作過程で、エンドクレジットソングを提供したビョークも10歳のときに「女性の休日」に参加していたことが判明。おそらくは社会活動家だった母親の影響で参加したものと考えられ、本編中にはフルートを握りしめながらステージを降りていく一瞬の姿が写り込んでいる。

「日本もアイスランドに続こうや!」坂口涼太郎、ブレイディみかこ、岨手由貴子監督ほか著名人コメント到着

WDayoff_sub1.jpg

さらに、本作を応援する著名人の方々からの推薦コメントも解禁。
 

WDayoff_sub9.jpg

作家・コラムニストのブレイディみかこは自身の著書『SISTER “FOOT” EMPATHY』でもたびたび『女性の休日』について言及するなど、このムーブメントに魅了された一人。「シスターフッドはどこにでも転がっているが、広げていくのは生やさしいもんじゃない。それでも、やるんだ、のスピリットで本当にやっちゃった彼女たちの胆力が、時空を超えた引力となって私たちを引き寄せ続ける」とコメント。
岨手由貴子監督は連帯することの難しさを指摘しつつ、「それでも呉越同舟で『休む』という態度をとった女性たちがとても楽しそうで、なんか元気が出た」、俳優の坂口涼太郎は「日本もアイスランドに続こうや!」と呼びかける。さらに、夏木マリ、ライターの武田砂鉄からのコメントも到着した。コメント全文は以下の通り(五十音順・敬称略)。
 
「休日」がなかった女性たちのユーモアと聡明さが社会を変えた。
ホットドッグも作れない男性たちは女性たちが休んでやっと気づいた、「俺たち楽ちんに生きすぎている!」と。ものすごく長い間、男性が考えた男性主体の社会構造だったのだから、女性をはじめ、今まで「休日」がなかった人たちの願いや要望をまだまだ速攻で叶えていかなだめですね。
日本もアイスランドに続こうや!
──坂口涼太郎(俳優)
 
女性というだけでは一枚岩になれない。
子供がいる私は連休のたびに「また祝日?!」と発狂するが、学校や保育園の先生たちは休日を楽しんでいるだろう。もしくは別の雑事に追われているか……。
休日に休むのは難しい。それは1975年も同じだった。
それでも呉越同舟で「休む」という態度をとった女性たちがとても楽しそうで、なんか元気が出た。
──岨手由貴子(映画監督)
 
社会はこうして変わる。
道を塞いでいるのは誰か。
ものすごくハッキリ見える。
──武田砂鉄(ライター)
 
“休日”という名で
女性たちが動いた1975年のアイスランド。
「結婚したけど、自分自身でいたかった」──そんな思いが時代を動かした日をあなたは目撃する!
──夏木マリ
 
今年出版された『SISTER ”FOOT” EMPATHY』で書いたアイスランドのウィメンズ・ストライキのドキュメンタリーが、日本でいま公開されるなんてなんという偶然だろう……。「あの日の出来事」には、散らばった点と点をつなぎ、見知らぬ人と人を出会わせて、大きなうねりをつくりだす不思議な力が宿っている気がする。
シスターフッドはどこにでも転がっているが、広げていくのは生やさしいもんじゃない。それでも、やるんだ、のスピリットで本当にやっちゃった彼女たちの胆力が、時空を超えた引力となって私たちを引き寄せ続ける。
──ブレイディみかこ(作家・コラムニスト)
 

Wdayoff_sub10.jpg

なお、東京シアター・イメージフォーラムにて10月26日(日)に上野千鶴子(社会学者)、11月2日(日)に富永京子(社会運動研究者)、また大阪・第七藝術劇場にて10月30日(木)に浜田敬子(ジャーナリスト)とアルテイシア(作家)によるトークイベントを予定している。詳細は公式SNSおよび劇場ホームページにて。
 

商品情報

映画『女性の休日』

監督:パメラ・ホーガン
出演:ヴィグディス・フィンボガドッティル、グズルン・エルレンズドッティル、アウグスタ・ソルケルスドッティル 他
エンドクレジットソング:ビョーク
2024年/アイスランド・アメリカ/アイスランド語・英語/71分/原題:The Day Iceland Stood Still
後援:アイスランド大使館
提供・配給:kinologue
© 2024 Other Noises and Krumma Films.
10月25日(土)より、シアター・イメージフォーラム他全国順次ロードショー

【『女性の休日』作品概要】
1975年10月24日、アイスランド全女性の90%が仕事や家事を一斉に休んだ、前代未聞のムーブメント「女性の休日」。
国は機能不全となり、女性がいないと社会がまわらないことを証明した。その後、アイスランドは1980年に世界初の民主的選挙による女性大統領が誕生し、16年連続でジェンダーギャップ指数1位(2025年現在、世界経済フォーラム発表。日本は118位)を維持している。このように、アイスランドが「ジェンダー平等先進国」となる大きなきっかけとなった、歴史的な1日を振り返るドキュメンタリーが50周年を記念して劇場公開となる。インターネットもスマホもない時代に、女性たちがどのように連帯し社会を変えるムーブメントを成功させたのか。その知られざる全貌とそれぞれの物語が、ユーモア溢れる当事者たちの証言とアーカイブ映像、カラフルなアニメーションでポップに、エモーショナルに語られる。

関連リンク

このアーティストの関連記事

RANKINGアクセスランキング

データを取得できませんでした

休刊のおしらせ
ロフトアーカイブス
復刻