2024年4月にリリースした1stソロ・アルバム『僕の正体』でソロ・アーティストとしての才能を開花させたOLDICKFOGGYのギタリスト、SUZZYこと須藤慈郎。その彼が『僕の正体』から2年半ぶりに2ndソロ・アルバム『夢で逢えたら』をリリースする。
前作のコア・メンバーだった大川順堂(ドラム/OLDICKFOGGY)、三隅朋子(キーボード&アコーディン/OLDICKFOGGY)、ERY(ベース/極東ファロスキッカー)に加え、今回はKOHKI(ギター/BRAHMAN、OAU)、MASAYA(ギター/CHERRY COKE$)、小峠英二(アルト・サックス/バイきんぐ)ら、総勢13名の豪華ミュージシャンが参加。『夢で逢えたら』の聴きどころになっているが、それもさることながら、一番の聴きどころはやはり『僕の正体』で印象づけた叙情的な日本語の歌詞、幅広いバックグラウンドに裏打ちされた楽曲およびバンド・サウンドともに、さらなる広がりを見せていることだ。
どんなふうに広がっているか。それはMASAYAとともに『夢で逢えたら』の制作を振り返った以下のインタビューをぜひ読んでいただきたい。
前作以上の自信作となったようだ。終始、控えめだったSUZZYは最後、本音を語っている。(Interview:山口智男 / Photo:MAYUMI)
同い年だからそんなに話さなくても気心が知れてる
──MASAYAさんとSUZZYさんの出会いから聞かせていただけますか。
SUZZY:2004年ぐらいだよね。
MASAYA:たぶん2004年とか2005年とか。
SUZZY:チェリコとオールディックが対バンしたんだよね。
MASAYA:そう。
SUZZY:今はなき恵比寿みるくで。
MASAYA:そうだった。えっ、それからもう20年ちょっと経つんだ(笑)。
SUZZY:でも、そのときは話してないよね。
MASAYA:かもしれない(笑)。そもそもチェリコとオールディックがそんなに交流がなかったから。
SUZZY:一緒にライブはやったけど、なんかちょっとね(苦笑)。
MASAYA:そうだね(苦笑)。たぶん、お互いに何か思うところがあったんじゃないかな。やっぱり同じジャンルと言うか、同じシーンにいて。
SUZZY:ライバル心がね。
MASAYA:あれがOLDICKFOGGYか、あれがCHERRY COKE$かじゃないけど。
SUZZY:だから、最初は顔を合わせても、お互いに挨拶するだけだった。
MASAYA:若かったね(笑)。
SUZZY:パチンコ屋でもよく会ったね。
MASAYA:会った、会った。パチンコしに行くと、オールディックのメンバーに会うっていうことはあった。
SUZZY:そのときは話すんだよね。
MASAYA:そうそう。ライブのときは話さないのに(笑)。
──その後、仲良くなるきっかけがあったんですか?
MASAYA:オールディックもチェリコも同じ頃、メンバーがやめて、それからすごく仲良くなったよね。その頃にはもう同い年ってわかってたし。
──お互いにギタリストとしては、どんな印象でしたか?
MASAYA:俺自身、大所帯バンドのギタリストの苦悩がわかってるじゃないですか。だから、SUZZYもきっとそうなんだろうなと思いつつ、新しい要素を混ぜながら、作ってるんだろうなと勝手に想像してました。
SUZZY:僕はMASAYA君のことは、もうめっちゃうまい人だと思ってました。でも、やっぱり大所帯のアイリッシュ・パンクバンドの中でメタルをやりたいのにやれない。自分の好きなことをやれない人という意味では、僕と一緒だなって。
──そういうことは話し合ったことはないんですか?
MASAYA:そういうことは話したことないよね。
SUZZY:そもそも、そんなに話したことがないもんね。
MASAYA:でも、同い年だから、そんな話さなくても気心は知れてると言うか。
──今回、ソロ・アルバムに参加してもらえないかと誘われたのも、対バンしたとき、突然、言われたそうですね。
MASAYA:そうでした。喫煙所でタバコを吸ってたら、言われました。だから、思い付きと言うか、その場のノリと言うか、たたまま俺を見つけて、「よかったら何かやってみない?」ぐらいのことだと思ったら、ガチのオファーだったから逆にびっくりしちゃって。そのときも言ったんですよ。「ギター弾けるじゃん」って。そしたら、「いや、でも、ちょっと弾いてくれないかな。MASAYA君らしいギターを」って話になって、あ、これは本気なんだと思って、最初は1曲っていう話で受けたんです。
──その1曲というのは、「夢で逢えたら」?
MASAYA:そうです。
──SUZZYさんは、どんな考えがあって、MASAYAさんにオファーしたんですか?
SUZZY:「夢で逢えたら」って曲がもうできていたんですけど、ちょっとメタルチックにしたいなと思っていたら、対バンしたときに、あ、いたって(笑)。
MASAYA:実際、「あ、いた」って言われたんですよ。
SUZZY:僕はメタルっぽいギターは弾けないから、それだったらメタルに特化した人に弾いてもらったほうがいいと思ったんです。今回のアルバム、「夢で逢えたら」以外でも、曲ごとに特化した人を呼んでるんですよ。
MASAYA:そしたら後からLINEが来て、「もう1曲行ってみない?」って。
SUZZY:せっかくだからもう1曲やってもらおうと思って。
MASAYA:そういうふうに言われて、弾けないって言うのは、なんかバンドマンとして負けみたいなところがあるんで、ぜひやらせてくださいって受けました。
──MASAYAさんが最初に聴いたのはデモだったと思うんですけど。
MASAYA:SUZZYのギターと歌と朋ちゃんの鍵盤と順堂君のドラムをスタジオで一発録りしたやつだったから、最初聴いたとき、大丈夫かな。俺、できるかなと思いました。だから、難しかったですね。最初はどうしようかなって悩みました。ベースが入ってないからスカスカなんですよ。これ、どうやって埋めていったらいいんだろうって。

















