Rooftop ルーフトップ

INTERVIEW

トップインタビュー池畑潤二 - 日本屈指の剛腕ドラマーが亡きソウルメイトへ捧げる豪華絢爛なロックンロールショウ、そこに集いし雄鶏たちの人生交差

日本屈指の剛腕ドラマーが亡きソウルメイトへ捧げる豪華絢爛なロックンロールショウ、そこに集いし雄鶏たちの人生交差

2026.06.29

音楽も野球もやり続ける限りは終わりがない

198511.jpg

『Rooftop』1985年11月号の表紙を飾る池畑潤二

──今年の10月にオープン50周年を迎える新宿ロフトについても聞かせてください。池畑さんと言えばとかくルースターズのことばかり注目されますが、1985年から翌86年にかけては山善さんのバンドとゼロスペクターとして何度も出演していただいていました。1985年11月29日30日には『DYNAMITE KICKS・池畑潤二2DAYS』というイベントも行なわれていたり。

池畑:ああ、あったね。ロフトと言えば、ルースターズのテープを最初に持っていったのは俺なんだよ。ロフトに出るために昼のオーディションを受けないといけなくて、そのためにマネージャーだった石飛(智紹)か誰かとテープを持っていったんだ。

──それが1980年10月27日のロフト初出演に繋がると。当時は客としてロフトへ行くことはありませんでしたか。

池畑:なかった。昼間のロフトにテープを渡しに行ったのは、もう上京した後だったと思う。

──東京での初ライブはルイードでしたね(1980年7月5日)。

池畑:そう、ルイードが先だった。ルイードでそれなりにやれるようになったので、次はロフトだと。

──ARBなどロフト常連バンドとの交流は?

池畑:当時はよく知らなかった。その前のリンドン(田中一郎が在籍していたバンド)は中学のときに聴いたことがあったけど。

──1985年当時のロフトのスケジュールを見ると、「ゼロスペクター(Dr.池畑潤二)」「山部善次郎&ミッドナイトスペシャル(Dr.池畑潤二)」といった出演表記なんです。つまり池畑さんの名前を出したほうが集客に繋がると当時のロフトは考えていたんじゃないかと思って。

池畑:そうなのかな? 当時は蟹江(信昭)ちゃんが店長の時代だよね。

──そうですね。当時のバンドブームについては、その渦中にいながらどんなことを感じていましたか。

池畑:アナーキーやARBでロフトの集客を競い合って、もちろんそこにルースターズも入り組んで、誰がトップか? なんて鎬を削ってた。でも当時はその次の景色を見ていたんだろうな。この先どうなるんだろう? って。でも多くのバンドはそうなんだろうけど、それくらいだと自分たちがどの地点にいるのかまだわかっていない。ルースターズもルイードやロフトの後に久保講堂とかでライブをやったりしたけど、特に何かが変わるわけじゃなかった。動員が増えて注目を集めつつあるのは感じていたけどね。

roa_bb_flyer.jpg

2016年10月1日に中野サンプラザで行なわれた『ROCK OF AGES 2016 〜big beat together with spirits, stay alive〜』

──さまざまなセッションドラマーとして活躍した後は柴山俊之さん率いるRubyでもロフトのステージに立っていらっしゃいますし、ロフト40周年の際には『ROCK OF AGES 2016 〜big beat together with spirits, stay alive〜』と題したスペシャルイベントをロフトと共同プロデュースしていただきましたし、半世紀近くにわたってロフトと関わり続けてくださるのが本当に有難いことで。

池畑:シゲ(ロフトプロジェクト前代表の故・小林茂明)の存在も大きかったね。シゲも一緒に野球をやってたし、あいつに「ロフトの周年で何かやってもらえますか?」とお願いされると断れなかった。ロフトは好きだったね。思い出がいっぱいある。小滝橋通りからの移転候補として初台とか笹塚方面があって、その設計図を見せてもらったこともある。とにかく当時のロフトへ行けば誰かしらいたし、何をするにもロフトだった。あの時間は何だったんだろうね? まあ、他にやることもなかったし(笑)。

──原島さんやシゲさんといった仲間の旅立ちに直面するたび、あとどれくらいドラムを叩けるだろう? と考えることはありますか。

池畑:70歳くらいまでは叩きたいと思っていたけど、もうすぐだよね(笑)。

──池畑さんの満50歳を祝した『BIG BEAT CARNIVAL』の開催が2008年、もう18年前ですからね。2年後は古稀の盛大なイベントをやろうと考えていますか。

池畑:何も考えてない。そもそも50になったのがついこないだみたいな感覚だから(笑)。

──53歳で苗場音楽突撃隊が始まり、54歳でROUTE 17 Rock'n'Roll ORCHESTRAが始まり、その後も菊さんとのギラギラバンドやMIKA RANMARUなどにも参加しているわけですから、50代以降も濃厚濃密なドラマー人生を歩んでいると言えませんか。

池畑:そうかもね。日々ドラムを叩き続けて、「なんでこんなことを若いうちに気づかなかったんだろう?」という発見がいまだにあるから。やればやるだけ叩けるようにもなるし。若いときにしかできないのは技術的なものじゃないから、特にツールを持たなくても闇雲な力とエネルギーだけで行けてしまう。今は歳を重ねたからこそそうしたツールが必要になってくるとは思うけど。でもルースターズをやるには若いときのような力とエネルギーが必要で、自分の中のギアをだいぶ上げないとああいう演奏はできない。そういう怖さに似たものをよく理解してるから覚悟はしている。

──これだけの長いキャリアの中でソロ名義の作品、ジャズで言うところのリーダー作品を発表しようと考えたことはありませんか。

池畑:ないことはないけど、いまだに考えがまとまらない。あと、自分なりのドラムの極意みたいなものを若い世代へ伝えたい思いもある。それもどんな形がいいのか模索してる。そういうのを70歳までの目標にしようかな(笑)。

ikehata.JPG

©YukariMorishita

──当座の目標は満足のいくライブを一本でも多くやることでしょうか。

池畑:自分の中ではドラマーとしていろいろと試しながらやりたいことがまだいっぱいあるんだよ。その感覚は一つのことをやり続けている人なら誰しもわかると思うし、やり続ける限りは終わりがない。

──やり続ける限りは終わりがないのは野球も同じでしょうか。

池畑:そうだね。野球は走れなくなったら終わりかなと思ってる。そのために多少のトレーニングはするけど、それで身体が動くようになると必要以上に動かしてしまうから、怪我のリスクが逆にまた高まる。動かないほうが怪我のリスクが低くて、動くがために怪我をしてしまうだなんて、実に悩ましい問題だね(笑)。

このアーティストの関連記事

HEATWAVE『Mr.OUTSIDE』

2025年4月8日発売
NO REGRETS HWNR-040
¥4,000(税込)
https://heatwave1979.stores.jp/

【収録曲】
Motorcycle
私は土地を買わないだろう
Seize the Day
ディスタンス
Empty (空)
裸足のマリー
大雨洪水警報
Money
ボーダーライン
火を熾すとき
世界は新しいものを受け入れる
Paddy's Green Shamrock Shore

LIVE INFOライブ情報

vsHAKATABEATCLUB.JPG

HAKATA BEAT CLUB vs 苗場音楽突撃隊
【出演】
HAKATA BEAT CLUB:浦田賢一(Ds)/ 池畑潤二(Ds)/ 藤井尚之(Sax)/ 花田裕之(Gt)/ 細海魚(Key)/ 山口洋(Gt)
苗場音楽突撃隊:池畑潤二(Ds)/ 花田裕之(Gt)/ ヤマジカズヒデ(Gt)/ 細海魚(Key)/ 青木ケイタ(Sax)/ 隅倉弘至(Ba)/ TanyHoliday(Vo)/ ゲストボーカル:釘屋玄(暴動クラブ)
【日程】2026年7月6日(月)
【時間】開場18:00 / 開演19:00
【料金】前売¥8,000 / 当日¥8,800 / 学割チケット¥3,000
*学割チケットは当日券のみ、学生証をご提示ください。
*ご入場時ドリンク代¥600が別途必要です。
【会場・問い合わせ】渋谷クラブクアトロ 03-3477-8750
 

fuji26.jpg

FUJI ROCK FESTIVAL 2026
【出演】
ROUTE 17 Rock'n'Roll ORCHESTRA
feat.大江慎也, 甲本ヒロト, 浅井健一, トータス松本
“THANKS, SMILEY HARASHIMA”
《メンバー》
池畑潤二(Ds)
花田裕之(Gt)
ヤマジカズヒデ(Gt)
細海魚(Key)
井上富雄(B)
隅倉弘至(Ba)
梅津和時(A.Sax)
田中邦和(T.Sax)
タブゾンビ(Tp)
青木ケイタ(B.Sax)
丈青(Pf,Key)
スティーヴ・エトウ(Per)
タニーホリデイ(BackingVo)
《MC》
クリス・ペプラー
【日程】2026年7月24日(金)
【時間】午前11:00〜午後12:00
【会場】新潟県湯沢町 苗場スキー場|Green stage
*詳細はこちら
 

images.jpg

HEATWAVE TOUR 2026 -Mr. OUTSIDE- Complete
2026年12月13日(日)京都 磔磔
2026年12月18日(金)福岡 BEAT STATION
2026年12月26日(土)東京 duo MUSIC EXCHANGE
*詳細はこちら
休刊のおしらせ
ロフトアーカイブス
復刻