まちゃも氣志團もニューロティカを使って羽ばたいてほしかった
──二人の思い出深いエピソードといえば、やはり新宿ロフトでの打ち上げですか。
アツシ:ロフトの打ち上げで、蒼井そらちゃんのブラジャーをオークションにかけたことかな(笑)。それが凄い高値で売れて。
まちゃまちゃ:すげぇ! ブラジャーってそんなに高く売れるの?! つって、アタシもやることにしたんです。最初は100円とか少額で始めたんだけど、そのうち周りがどんどん値を下げていったんですよ。「50円!」「10円!」とか言って。それに対してあっちゃんがブチ切れて。あっちゃんが怒ったのを見たのはあれが最初で最後。その一方で、アタシの地元の友達はバカだから「6万円!」とか言ってずっと上げ続けてたんです(笑)。でもあっちゃんがキレたせいかちゃんとしたオークションになって、最終的に8,000円貰って帰りました。
アツシ:全然覚えてない(笑)。キレたのもまるで覚えてない。
──あっちゃんとしては、女性に対してそんな失礼なことを言うのは打ち上げの席でも言語道断だという感じだったんですか。
アツシ:まあ、そういうことだろうね。全然覚えてないけど(笑)。
まちゃまちゃ:芸人だからアタシをサゲに使いやすいのかもしれないけど、その行為に対してちゃんと怒ってくれるあっちゃんやピーズのアビさん(安孫子義一)みたいな人もいるんですよね。氣志團の綾小路翔も木更津の縦社会で育ったせいなのか、呼び捨てしてくる人に対して厳しい。團長と一緒に木更津のお祭り『やっさいもっさい』に参加したときに群衆に囲まれて逃げなきゃいけなくなって、ダッシュで走ってたんですよ。そのさなかに「おう、まちゃまちゃ!」と声をかけられたんですけど、團長が足を止めて「『まちゃまちゃさん』な!」とその人に言ってくれたんです。ギターウルフのセイジさんも人を蔑むようなことは絶対に言わない。怒髪天の増子(直純)さんもそうですね。モーリーさん(モリマンのホルスタイン・モリ夫)やアタシのことをMCで話してもサゲる感じじゃなくちゃんと笑いに変えてくれる。とても有難いです。
──『独身披露宴』に出演するバンドの共通項として、ユーモアを忘れない紳士揃いというのがあるのかもしれませんね。
まちゃまちゃ:もともとは自分が好きで追いかけてライブを見に行ってた人たちで、みなさんの曲に何度も背中を押してもらいましたね。アタシは何をやるにも一人だし、若い頃はみなさんの曲のちょっとした言葉に気持ちを上げてもらったり、そこからのインスピレーションでネタができたこともありました。
──ニューロティカに力を貰った曲といえば?
まちゃまちゃ:「絶対絶命のピンチに尻尾を高く上げろ!」ですね。ちょうどあっちゃんと仲良くなった頃の曲なんです。当時のメンバーはギターがシズヲさん、ベースがカー君(カタル)、ドラムがナボ。アタシの知ってるロティカではなかったけど、やってることは一緒で。今でもよく覚えてるのが、あっちゃんがMCで「俺は一度クサいメシを食ってるから何も怖くない!」って言ったことなんです。なんで一度捕まった体になってるんだよ?! って話で(笑)。メジャー・デビューして華やかな世界を過ごした時期を経てセルフ・プロデュースを始めて、今や自分がメロコア・シーンを作ったくらいのことをそのMCで言ってたんですよ。何を言ってんだよと思いつつも、まあ言いたいことはわかると。だけどなぜ「クサいメシを食ってる」という言葉のチョイスなんだ? と(笑)。笑わそうとしてるのか、本気の言い間違えなのかわからないのがあっちゃんらしいというか(笑)。
──サイモン&ガーファンクルのことを言い間違えて『サイモンガール☆ファンガール』というアルバムタイトルが生まれた話に近いですね(笑)。あっちゃんはそのMCのことは……。
アツシ:全然覚えてない(笑)。
まちゃまちゃ:JINDOU、GELUGUGUと一緒にロフトでやったとき(2004年12月23日)。
──1995年の年末にギターの修豚さん、ベースのSHONさん、ドラムのアキオさんがこぞってニューロティカを卒業したのは一世一代のピンチでしたが、あっちゃんはどう乗り越えようとしたんですか。
アツシ:当時はライブの現場を全然見てなかったから、ニューロティカを好きだというバンドのライブへ行って打ち上げでバカやって、一緒にライブをやろうと誘って決めて。とにかく自分からバンバン仕事を取っていこうとしてたね。新しい4人でニューロティカをもう一度持ち上げていこう! って気持ちが凄くあったんじゃないかな。
──氣志團と出会ったのはその少し後、2000年に氣志團がTiNSTARから『房総与太郎璐薫狼琉』を出した頃ですよね。
アツシ:氣志團のレコード会社の人がCDをくれて、リーゼントに興味はなかったけど(笑)、曲を聴いたら凄いなと思って。で、ライブへ遊びに来なよと誘ったらメンバー全員で来てくれてね。その場でニューロティカのことが好きだ好きだと言われて舞い上がっちゃって、じゃあ一緒にツアーを回ろうよと誘ってみた。まちゃを僕らのオープニングアクトに誘ったのもそうだけど、せっかく出会えたわけだから僕らのことを使ってほしいっていうか。当時はウチらのほうが動員があったし、ニューロティカを使って羽ばたいてくれたら嬉しいなと思って。僕らはPOTSHOT、ロリータ18号、GELUGUGUに力を貸してもらったので、そのお返しみたいな感じかな。
まちゃまちゃ:あっちゃんはサラッと「ロフトに出なよ」って言ってくれたけど、アタシや氣志團の世代はロフトに対して凄い憧れがあったんで、嬉しさと戸惑いがごちゃ混ぜになる感じでしたね。氣志團が「ツアーを一緒に回ろう」って言われたときもきっとアタシと同じ気持ちだったと思う。
アツシ:翔やんが言ってたね。「『ツアーは酒とラーメンの美味い所、いい女がいる所にしか行かない』とあっちゃんに教わった」って(笑)。















