オープン当初のプラスワンは面白ければ誰でも出しちゃう無責任な感じ
豪:今日は「話に詰まったら」ってことで、プラスワンの1995年から2025年までの10月分のみのスケジュールをまとめた資料を用意してるみたいなんですけど。まず、1995年はオープンしたてなので平野さんラインの人たちが多いね。ARBのKEITHさん、亜無亜危異の仲野茂さん、頭脳警察のPANTAさんといった辺り。なぜかネオ・レディースの篠(泰樹)社長が月に4回も出てるけど。
掟:スケジュールが空いたら篠さんみたいな感じだったのかな。『クラブホステスの口説き方』なんてイベントがあるけど、そんなものわざわざ聞きたい?(笑)
豪:ブッキングもまだ手探りだったんだろうね(笑)。今より平野さん色が強いから、右でも左でもヤクザでも何でも面白ければ出しちゃおうみたいな、今より無責任な感じだったんじゃない? 園子温が月に2回出てるのも平野さんっぽい。掟さんはどう? ここで広げられそうな話ある?
掟:うーん。俺がピースボートの話をしてもしょうがないもんね(笑)。
豪:ロフトとピースボートのつながりは、ボクは非常に興味深いんだけど。
掟:平野さんがピースボートを好きだったんでしょ?
豪:もちろん。ピースボートで熟年不倫をして、それを小説にしたくらいだし(笑)。あと、ピースボートで出会った人たちを次々と一本釣りしていくのがロフトグループの特色。ロフトのトーク部門統括の石崎(典夫)さんもピースボートに乗ってたんだよ。
掟:石崎さんはもともとテレビ局のADだったんだよね。
豪:そうそう。フジテレビのADをやってて、のちに『TIF』やアイドリング!!!のプロデューサーとなった神原(孝)さんの地雷を踏んで凄い怒られて、テレビは怖いということで辞めたと石崎さんは言うんだけど、詳細を聞いてビックリした。神原さんに「何でもいいから企画を出せ」と言われて石崎さんが出した企画が「女をグーで殴りたい」っていう内容で(笑)。「お前、なめてんのか!」って神原さんが激怒したってことだから、神原さんは何も悪くない(笑)。
掟:それは当時でもダメでしょ(笑)。
豪:そういう酷い話は掟さんもあったよね。プラスワンの女性スタッフの××を××ながら………(以下、自粛)。
掟:そんな話をしたら、どんどん家を借りづらくなるよ! 今、ただでさえ新居の引っ越し審査が通らなくて困ってんだから!(笑)
豪:男の墓場プロの忘年会で×××も出してたし。野蛮な時代だったね(笑)。
掟:戦後の闇市みたいなね、混沌としていた時代でしたし……。『宇宙猿人ゴリ』の歌を唄いながら生まれたままの姿でプラスワンのステージを歩き回るっていう。
豪:そのときの写真をボクがX(Twitter)に上げて、どれだけ大丈夫なのかっていうのを試してみたりしたんだけど。
掟:一応言っておくと、インターネットは×××の写真ダメだから(笑)。
豪:でもプラスワンはもともとそういう場所だからね。緊縛イベントで吊るせるシステムが確かこのステージの上にあったんだよね? 『格闘二人祭』の常連の女性客がここで吊るされたことがあったんだよ。
掟:1996年、行きましょう。
豪:杉作(J太郎)さんの『東京ボンクラ学園』が開校してますよ。そして『ライターズデン・ミーティング』にサエキさんの『コアトーク』。こういう時代ですね。金井さんの『レディース・ゴング・ナイト』とか、掟さんは見に行きたくなかった?
掟:どうかなあ……。ただこの時代はまだインターネットが全盛ではなかったから、情報が今ほど入ってこなかったんですよ。どこで何をやっているのか知り得るのがまず大変。紙の『ルーフトップ』とかが重要で、それを見てプラスワンで今月何やってるか知るみたいな。
豪:紙の『ルーフトップ』やイベント前のオープニング映像があったことで、今よりもスケジュールを早めに決めなくちゃいけなかったんだよね。『ぴあ』や『創』、『噂の真相』にもプラスワンのスケジュール広告が載ってて、そこにもちゃんと載せられるくらいスケジュールが決まってたんだね。
掟:『日本列島改造論?』というイベントに佐川一政さんが出てるけど、確かこのときに右翼の人から「人肉を食べた奴を出すなんて許せん!」ってことで街宣車で乗りつけて店を壊しに行くっていう脅迫の電話があったんだよね。















