いろんなことをやれてるのはWARRIORSをやってるからだし、いろんなことをやってるからWARRIORSを続けられる
──うんうん。そしてもう1枚、近年のナンバーのベスト盤『TOY BOX <WILD CHERRY years 2018-2025>』。
NICKEY:『Talks to Rainbows』以降の作品からの選曲ですね。こっちも選曲が凄い難しかった。CROSSが作った曲が多くて。CROSSの曲はホントにいい曲で。選曲はあたしとCROSS、別々に一切話さずに考えて。そしたら数曲違うのはあったけどほとんど同じ曲を選んでましたね。ただ曲の並びが難しいし、曲間も、もうちょっと開けたいとか、ここはフェイドアウトだとか。毎日毎日聴き続けて。だから年代順ってわけじゃないです。ソロの曲も入ってるし、HIKAGEさん、宙也さんと唄ってる曲もある。
──1曲目は新曲の「トイ・ボックス~なくした恋のバルーン」。
NICKEY:インタビューで最初に子どもの頃の話をさせてもらいましたが、子どもの頃のあたしのおもちゃ箱。その中にジェジェってお人形を入れてて。ジェジェって覚えてます? ジェジェはあたしの友達だった。あたしは男の子の遊びのほうが好きでスパイ手帳もおもちゃ箱に入れてたんだけど、ジェジェはとても大事にしてて。あたしはライブハウスに行ってることもバンドをやってることも親に内緒にしていたんですよ。「トイ・ボックス~なくした恋のバルーン」は、誰にも言わなくてもずっと大事にしていることを唄っていて。
──WARRIORS、ソロ、軽蔑といろいろやってるけど、ニッキーさんが唄ってることって究極的には「好きなことやっていいんだよ」「自由になろう」ってことなんだと思う。
NICKEY:そう思います。
──それも昔は「あたし好きにやるわ」って感じだったのが、だんだんと「みんな好きにやろう」って呼びかけてる感じが出てきたなと。
NICKEY:あぁ、そうですね。意識はしてないですけど、そうですよね。
──実際、ライブのニッキーさんを見てると楽しくて幸せな気分になる。
NICKEY:ライブ中のアクシデントをどう楽しく切り抜けるか? と、その瞬間考えるのが好きだったりね(笑)。突拍子もないことを考えたりすると楽しくなる(笑)。
──あぁ、前にアコースティックのライブの時、店の窓から外側を向いて唄って。他の人はやらないような動きをして。あれはゾクッとした。
NICKEY:ありがとー。意外性が好きだから。パンクやってるのにフレンチポップもやるの? って。自分の中にいろんな面があるんだから出しちゃえばいいと思うんですよ。
──では最後に。NICKEY & WARRIORSを続けるモチベーションってなんでしょう?
NICKEY:40周年といっても休止していた時期もあったんです。あたしの場合、かなり大きな交通事故に遭ってしばらく活動できない時期もあった。そういうのもあってNICKEY & THE WARRIORSは解散するだろうなって思った人もいたと思うのね。でも、続けた。義務感とかではないんですよ。なんだろうな……凄い悩んだ時期はあった、もういいやって思った時期もあった。いろんな時期があるんだけど、でも悩みつつでもステージに立つと楽しいんだよね。ここに戻ってきた、ここに戻るんだ! って感じで。戻るとこがライブでありWARRIORSだったっていう。で、ソロや軽蔑、いろいろやってるけどWARRIORSをやってるからやれるんだし、いろんなことをやってるからWARRIORSを続けられるってとこもあるんですよ。
──全部がニッキーさんだし。
NICKEY:何かが欠けてたら何も続いてなかったかもしれない。で、中でもWARRIORSはあたしの中で最初に始まったもので。ずっとメンバーと一緒にやってきて。いつの時代でもメンバーとやるのがWARRIORSで。一人でできるわけではなくて40年間やってこれたのはいろんな助けがあったからで。歴代メンバー、ここ数年かかわってくれてるメンバー、応援してくれてる人たち、サポートしてくれたり助けてくれた人たち。たくさんの人がいたから頑張れたっていうのは凄く感じていて。感謝してます。
──今後のWARRIORSは?
NICKEY:考えてることがあるんですよ。11月1日のライブでお伝えできるかと。
──80才まで続けるんだよね?
NICKEY:そうそう(笑)。
──よーし、私もやるぞー!
NICKEY:やりましょー!

















