Rooftop ルーフトップ

INTERVIEW

トップインタビューNICKEY & THE WARRIORS - 完璧なんてないから走り続ける。結成40周年を迎えた紅一点ボーカル・パンクバンドの最高峰が絶えず更新し続ける「みんな好きにやろう」

完璧なんてないから走り続ける。結成40周年を迎えた紅一点ボーカル・パンクバンドの最高峰が絶えず更新し続ける「みんな好きにやろう」

2025.10.22

 NICKEY & THE WARRIORS、結成40周年を記念して、新曲1曲に近年のソロを含むベスト盤『TOY BOX <WILD CHERRY Years 2018-2025>』と、新曲2曲に初期のナンバーやレアなナンバーも収録の初のセルフカバー『DISPERFECT DAYS <Self-cover Best>』の2枚のアルバムが同時リリース。初期のナンバーから書き下ろしの新曲まで。初期のパンクナンバーが蘇り、懐かしくて胸がキュンとするのだが、いやそれよりも「今」なのだ。NICKEY自身が懐かしさより「今」のスタンスで居続けている。常に「今」。懐かしいナンバーは止まらず進み、その時々を生き続け鳴り響く。
 80年代、いかつい男性メンバーの真ん中に突然現れたキュートなNICKEY。メンバーチェンジがありつつも常にステージの真ん中に立ちハッピーなライブを鮮やかに見せ、ソロユニットの軽蔑、アコースティックライブなど幅を広げる。やりたいことをやり続けるNICKEYは強いなぁと思うのだが、「自由にやれば楽しいよー」なんて声が聞こえる気がする。過去から現在、そして未来へ向かう2枚のアルバムをぜひ聴いてほしい。
 40th ANNIVERSARY "Final" ライブ(渋谷Veats)は11月1日(土)と目の前だ。(Interview:遠藤妙子)

小4で劇の主役を演じて人前で表現する楽しさを知った

──NICKEY&THE WARRIORS、40周年おめでとうございます! 40周年を記念して、新曲1曲に近年のソロを含むベスト盤『TOY BOX <WILD CHERRY Years 2018-2025>』と、新曲2曲に初期のナンバーやここでしか聴けないレアなナンバーも収録の初のセルフカバー『DISPERFECT DAYS <Self-cover Best>』の2枚のアルバムがリリース。変化したとこ、変わってないとこがあって、2枚ともぜひ聴いてほしい!

NICKEY:ありがとうございます。曲を選ぶのが大変でした。もう、たくさんあるからね(笑)。

──いきなりですが、40周年記念ってことで子どもの頃のこともちょっと聞かせて。小学生の頃ってどんなでした?

NICKEY:凄くおとなしくて人見知りで。兄がいたから兄の友達と遊んで女の子と遊んでなかったんですよ。そしたら女の子たちにいじめられて。引っ込み思案だから何も言えない。4年生になって、先生が心配したのかな? 「劇に出てみなさい」って言われて思いきって演劇部に入った。主役だったの。主役っていっても鳥の役。みんな鳥なんだけど(笑)。一番小さい鳥。劇を見て兄の担任の先生が凄く褒めてくれて。嬉しかったですね。「自分はこんなことができるんだ!?」って思ったんでしょうね。そこから活発になって女の子たちとも仲良くなれるようになってきて。劇に出たことは今でも鮮明に覚えてますね。

──人前に出て表現する楽しさを知ったんだ。

NICKEY:今思えばそうなんでしょうね。

2025_05_31.jpg

──音楽やバンドを好きになったのは?

NICKEY:中学年になるといろんな音楽、ポップスやロックを聴き始めて。めんたいロックが好きで中学生になるとライブハウスに行くようになって。ただね、家が厳しかったんですよ。厳しくて過保護。親には内緒でライブハウスに行ってたの。ライブハウスによく行ってた隣の席の同級生と仲良くなって、彼女が渋谷の屋根裏に連れて行ってくれた。

──おぉっ、伝説の渋谷屋根裏!

NICKEY:しかも出ていたのはスターリン。もうびっくりしちゃって。全然知らない世界。怖かった。こっちは子どもで全然不良でもないしね。凄い衝撃。それからいろんなライブに行くようになって。

──親には内緒で(笑)。

NICKEY:家の勝手口に物置の小屋があって。ライブに行く時はそこで着替えて(笑)。そういうのが楽しかったんですよね。学校や家にちょっと反抗してたのもあったのかな。ライブハウスで会う人も何かに反抗しているような人ばかりで、そういう場所が心地良くなっちゃって。まさか自分がバンドやるとは思わなかったですけどね。バンドやってることも親には長い間内緒でした(笑)。

──当時のWARRIORSのメンバーとも知り合って。

NICKEY:そうそう。当時のメンバーはKEIGO、WANTAN、TAKI、そのあとオノチンも初期の頃にやってくれてた時期があり。当時はTHE WARRIORSでKEIGOがボーカルとってたんだけど、ボーカルのガラじゃないからボーカリストを入れたいって男のボーカルを探していたらしいです。だけど見つからなくて。で、「試しにちょっと唄ってみて」って言われたんですよ。無理って思ったけどとりあえずスタジオで蚊の鳴くような声で唄ったのが「ユー・メイ・ドリーム」。で、決まってるライブがあって出ることになって。昼間の新宿ロフトでした。一回やって辞めるつもりだったのに『FOOL'S MATE』のグラビアに載っちゃって、それでWARRIORSに入る羽目になった。イヤでイヤで辞めたいってしばらく思ってましたね。でもね、あたしはファッションも好きで、ライブでこの服着てこんな感じでとか考えて、好きなファッションでステージに立つことが楽しくなってきて。ここが自分を表現できる場所なんだ! って。なんていうか、スイッチが入ると変われるんでしょうね。当時はみんなそんな感じだったんじゃないかな。

──かもしれないね。新しいバンドがどんどん出てきて。みんな個性的だった。

NICKEY:でしたよね。

このアーティストの関連記事

TOY BOX
<WILD CHERRY Years 2018-2025>

発売:2025年10月29日(水)
形態:1CD(国内盤)
価格:¥3,300(本体¥3,000)
品番:WCCD-009
JAN:458976751399 3
発売元:WILD CHERRY RECORDS
販売元:DISK UNION MUSIC DISTRIBUTION

【収録曲】
01. トイ・ボックス~なくした恋のバルーン(新曲)
02. SOME FLOWERS
03. THE COLD METAL GUN
04. TALKS TO RAINBOWS
05. VELVET LIPS
06. EMPTY STREET ~廃墟の街から~(Nickey solo)
07. 太陽はひとりぼっち(Nickey solo version)
08. BLACK ON THE BEACH
09. APRILL FOOL~大人は判ってくれない~(Nickey solo)
10. GO-GO WHITE XMAS
11. ONE FROM THE HEART
12. MARCH ON THE STREET
13. LOVE × HURTS(Nickey solo)
14. BROKEN WORLD
15. TOKYO DOLLS~悪徳のジャングル~
16. HUSH ! HUSH ! feat.HIKAGE ~傷だらけの天使達へ~
17. FREESIA(Nickey solo)
18. COSMIC LOVE(Nickey+宙也 vers)

▷パンク・クイーン~ニッキー率いるウォリアーズ、近年のソロを含むベスト盤が登場。新曲「トイ・ボックス」ほか全18曲収録。ニッキー&ザ・ウォリアーズ40周年記念盤。

DISPERFECT DAYS
<Self-cover Best>

発売:2025年10月29日(水)
形態:1CD(国内盤)
価格:¥3,300(本体¥3,000)
品番:WCCD-010
JAN:458976751400 6
発売元:WILD CHERRY RECORDS
販売元:DISK UNION MUSIC DISTRIBUTION

【収録曲】
1. DISPERFECT DAYS(新曲)
2. SET ME FREE
3. I LOVE YOU
4.I N MY HEART
5. CRAZY TROUBLE BOY(新曲)
6. BIG LOVE
7. クールじゃいられない
8. ARE YOU READY
9. HURRY UP !
10. ROCKIN'ALL NIGHT
11. POWER&GLORY(英語)
12. I Wanna Be Yourself
13. LOVE SONG
14. 永遠の詩
15. S.O.S.
16. DREAM IN
17. BORN TO RIDE
18. 嵐の季節
19. WILD CHERRY
20. DREAMS

▷ニッキー率いるウォリアーズ、初のセルフカバー~ベスト盤が登場。結成40周年。現在のウォリアーズの演奏による1985~2025年ベスト。全て新録音+新曲「ディスパーフェクト・デイズ」ほか全20曲収録。ニッキー&ザ・ウォリアーズ 40周年記念盤。

LIVE INFOライブ情報

d1e7ea1f-dab4-443a-9ce2-7952f12bd271_rw_1200.jpg

NICKEY & THE WARRIORS 〜40th Anniversary Live Final〜
【日程】2025年11月1日(土)
【時間】開場16:30 / 開演17:30
【会場】Veats Shibuya
 
【出演】
current and former warriors following
 
本間章浩 / 大口知彦 / LINA / HIDEAKI
KATSUJI / 穴井仁吉 / 津田紀昭
東川元則 / 牟田昌広 / 魔太朗 / 木谷秀久 / zukky
磯江俊道
 
【ゲスト】
HIKAGE / TORUxxx(THE STAR CLUB)
 
【DJ】
DJ ISHIKAWA
 
【チケット】前売¥5,000(税込・ドリンク代別)
イープラスにて10月31日(金)18:00まで発売中
*入場は整理番号順に行ないます
*入場時にドリンク代¥600が別途必要です
*3歳以上有料、3歳未満入場不可
 
【来場者限定企画】
入場者全員に「未発表音源収録プレスCD」配布
 
【『加藤正憲 NICKEY 写真展 - BLOW-UP 291 -』同時開催】
BOØWY、氷室京介、BUCK-TICKなど日本を代表するロック・アーティストの撮影で知られる写真家・加藤正憲氏。NICKEY & THE WARRIORS 40周年を記念し、NICKEY写真展を会場ロビーにて同時開催。数々の時代を切り取った貴重な写真を、NICKEY秘蔵の衣装と共に御覧いただけます。
 
【問い合わせ】CITTA'WORKS 044-276-8841(平日12:00〜13:00 / 16:00〜18:00)
休刊のおしらせ
ロフトアーカイブス
復刻