NICKEY & THE WARRIORS、結成40周年を記念して、新曲1曲に近年のソロを含むベスト盤『TOY BOX <WILD CHERRY Years 2018-2025>』と、新曲2曲に初期のナンバーやレアなナンバーも収録の初のセルフカバー『DISPERFECT DAYS <Self-cover Best>』の2枚のアルバムが同時リリース。初期のナンバーから書き下ろしの新曲まで。初期のパンクナンバーが蘇り、懐かしくて胸がキュンとするのだが、いやそれよりも「今」なのだ。NICKEY自身が懐かしさより「今」のスタンスで居続けている。常に「今」。懐かしいナンバーは止まらず進み、その時々を生き続け鳴り響く。
80年代、いかつい男性メンバーの真ん中に突然現れたキュートなNICKEY。メンバーチェンジがありつつも常にステージの真ん中に立ちハッピーなライブを鮮やかに見せ、ソロユニットの軽蔑、アコースティックライブなど幅を広げる。やりたいことをやり続けるNICKEYは強いなぁと思うのだが、「自由にやれば楽しいよー」なんて声が聞こえる気がする。過去から現在、そして未来へ向かう2枚のアルバムをぜひ聴いてほしい。
40th ANNIVERSARY "Final" ライブ(渋谷Veats)は11月1日(土)と目の前だ。(Interview:遠藤妙子)
小4で劇の主役を演じて人前で表現する楽しさを知った
──NICKEY&THE WARRIORS、40周年おめでとうございます! 40周年を記念して、新曲1曲に近年のソロを含むベスト盤『TOY BOX <WILD CHERRY Years 2018-2025>』と、新曲2曲に初期のナンバーやここでしか聴けないレアなナンバーも収録の初のセルフカバー『DISPERFECT DAYS <Self-cover Best>』の2枚のアルバムがリリース。変化したとこ、変わってないとこがあって、2枚ともぜひ聴いてほしい!
NICKEY:ありがとうございます。曲を選ぶのが大変でした。もう、たくさんあるからね(笑)。
──いきなりですが、40周年記念ってことで子どもの頃のこともちょっと聞かせて。小学生の頃ってどんなでした?
NICKEY:凄くおとなしくて人見知りで。兄がいたから兄の友達と遊んで女の子と遊んでなかったんですよ。そしたら女の子たちにいじめられて。引っ込み思案だから何も言えない。4年生になって、先生が心配したのかな? 「劇に出てみなさい」って言われて思いきって演劇部に入った。主役だったの。主役っていっても鳥の役。みんな鳥なんだけど(笑)。一番小さい鳥。劇を見て兄の担任の先生が凄く褒めてくれて。嬉しかったですね。「自分はこんなことができるんだ!?」って思ったんでしょうね。そこから活発になって女の子たちとも仲良くなれるようになってきて。劇に出たことは今でも鮮明に覚えてますね。
──人前に出て表現する楽しさを知ったんだ。
NICKEY:今思えばそうなんでしょうね。
──音楽やバンドを好きになったのは?
NICKEY:中学年になるといろんな音楽、ポップスやロックを聴き始めて。めんたいロックが好きで中学生になるとライブハウスに行くようになって。ただね、家が厳しかったんですよ。厳しくて過保護。親には内緒でライブハウスに行ってたの。ライブハウスによく行ってた隣の席の同級生と仲良くなって、彼女が渋谷の屋根裏に連れて行ってくれた。
──おぉっ、伝説の渋谷屋根裏!
NICKEY:しかも出ていたのはスターリン。もうびっくりしちゃって。全然知らない世界。怖かった。こっちは子どもで全然不良でもないしね。凄い衝撃。それからいろんなライブに行くようになって。
──親には内緒で(笑)。
NICKEY:家の勝手口に物置の小屋があって。ライブに行く時はそこで着替えて(笑)。そういうのが楽しかったんですよね。学校や家にちょっと反抗してたのもあったのかな。ライブハウスで会う人も何かに反抗しているような人ばかりで、そういう場所が心地良くなっちゃって。まさか自分がバンドやるとは思わなかったですけどね。バンドやってることも親には長い間内緒でした(笑)。
──当時のWARRIORSのメンバーとも知り合って。
NICKEY:そうそう。当時のメンバーはKEIGO、WANTAN、TAKI、そのあとオノチンも初期の頃にやってくれてた時期があり。当時はTHE WARRIORSでKEIGOがボーカルとってたんだけど、ボーカルのガラじゃないからボーカリストを入れたいって男のボーカルを探していたらしいです。だけど見つからなくて。で、「試しにちょっと唄ってみて」って言われたんですよ。無理って思ったけどとりあえずスタジオで蚊の鳴くような声で唄ったのが「ユー・メイ・ドリーム」。で、決まってるライブがあって出ることになって。昼間の新宿ロフトでした。一回やって辞めるつもりだったのに『FOOL'S MATE』のグラビアに載っちゃって、それでWARRIORSに入る羽目になった。イヤでイヤで辞めたいってしばらく思ってましたね。でもね、あたしはファッションも好きで、ライブでこの服着てこんな感じでとか考えて、好きなファッションでステージに立つことが楽しくなってきて。ここが自分を表現できる場所なんだ! って。なんていうか、スイッチが入ると変われるんでしょうね。当時はみんなそんな感じだったんじゃないかな。
──かもしれないね。新しいバンドがどんどん出てきて。みんな個性的だった。
NICKEY:でしたよね。

















