Rooftop ルーフトップ

INTERVIEW

トップインタビューNICKEY & THE WARRIORS - 完璧なんてないから走り続ける。結成40周年を迎えた紅一点ボーカル・パンクバンドの最高峰が絶えず更新し続ける「みんな好きにやろう」

完璧なんてないから走り続ける。結成40周年を迎えた紅一点ボーカル・パンクバンドの最高峰が絶えず更新し続ける「みんな好きにやろう」

2025.10.22

歌も演奏も上手くなったけどキレイにまとまってちゃつまんない

WCCD-010_front.png

──で、いきなり新作の話、『DISPERFECT DAYS <Self-cover Best>』から聞きたいんですが、セルフカバーは珍しいですよね?

NICKEY:去年まではセルフカバーは考えてなかったんですよ。セルフカバーってある程度のキャリアがあれば出す人も多いけど、なんかね、セルフカバー・アルバムに興味が持てなくて。それより新曲やりたいって思っちゃうから。でも40周年だし、今かなって。昔の曲で今もライブでやってる曲があるしね。

──初期のナンバーも入ってるし、キャリアの前期の曲が多いよね。

NICKEY:そうですね。たまたま(笑)。たまたまというか、今ライブでやりたい曲。今年は『40th ANNIVERSARY YEAR GIGS 2025』で何本かライブをやって、ファイナルが11月1日に渋谷Veatsであるんですけど。そのメンバーは今回のレコーディングのメンバーと被ってる人もいるし、ライブをイメージしたっていうのはありますね。11月1日のライブと、あと今後のライブにも反映されるようなライブ感のあるアルバムにしたいと。そういうことを考えて選んだ曲。バンドを長いことやってて昔の曲をやると、曲によっては当時のほうが下手だとしても勢いがあっていいって曲もあるんですよ。今、演奏は上手くなって歌も多少は唄えるようになった。でもキレイにまとまってちゃつまんない。そうならないように。今のほうがカッコイイって思えるものを作ろうって。だから曲選びは凄い時間かけて。

──あの当時と同じようにやろう、ではなく。

NICKEY:ないです。今のメンバーで今のWARRIORSのカッコ良さ。当時は当時のカッコ良さがあるしね。演奏は今のほうが確実に上手いんだけど、それを録ってもあんまり意味がないっていうか、上手いのをまとめましたってのはつまんないからやりたくなくて。今のWARRIORSはメンバーが流動的なんですよ。固定メンバーが4人のバンドってわけではなく。ずっと一緒にやってるKATSUJI(B)は固定メンバーで、牟田君(Ds)もほとんどの曲を叩いてくれていて。今作に参加してくれたのは歴代のメンバーで今もライブに参加してくれることがある人。ギターは大口君(The STRUMMERS / HOT & COOL)、LINA(LINDA / ex.COBRA)、TORUxx君(THE STAR CLUB)、本間章浩さん(KING BISCUIT TIME / ex.赤と黒)、CROSS(the LATHERS / ザ・サブタレニアンズ)。ドラムは牟田君(THE STREET BEATS)がほとんどなんだけど東川さん(ex.シーナ&ザ・ロケッツ)が叩いてるのが2曲。ベースはほとんどKATSUJI(the LATHERS / ナカスギロックス)だけど穴井さん(TH eROCKERS / ex.シーナ&ザ・ロケッツ)が2曲。あとキーボードに磯江さん(Vertueux / 小野正利)。だからね、ギターは「この曲はこの人に弾いてほしい」とか「このフレーズはこの人に合ってるな」とかいろいろ浮かんできて。ベーシックはこの人でソロはこの人って振り分けてみたり。「この人にコレは絶対いいよね」って感じで。

──固定メンバー4人ってわけじゃなく、ニッキーさんのもとにそれぞれ集まってきたからこその面白さ!

NICKEY:やっぱりみんなサスガでしたよ。

2025_07_21_1.JPG

──そういう演奏の振り分けはニッキーさんが考えて? プロデューサーだね。

NICKEY:自分に関するプロデュースは好きなんですよ(笑)。細かいとこだったりは磯江さんとCROSSが頑張ってくれて。ホント、メンバーみんなサスガで。初期の曲もあるからセルフカバーっていっても演奏したことない曲をやるってことになったり。そういう中でみんな凄い頑張ってくれて。LINAも弾いてない曲がいっぱいあるけど、いろいろ弾き方を考えてきてくれて。大口君も弾いてない曲があるけど、昔からWARRIORSの曲を聴いてくれてるんで。

──大口君はWARRIORSのメンバーとしてライブに出る以前からのファンだったわけだ。

NICKEY:ファンなのかな?(笑) レコーディングはみんな凄かったけど、特に牟田君。牟田君はここ数年一緒にやることが多いんだけど、過去の曲は知らない曲もいっぱいあったと思うのね。それを短期間にバッチリやってきてくれて。

──オォッて思ったのが「WILD CHERRY」。最初期の曲で今も人気のあるストレートなパンクチューン。それがR&Rになってる。凄く変わったけど凄くカッコイイ。

NICKEY:これは最高ですよ。穴井さんと東川さんのリズム隊は最高。何カ月か前にライブでやったんですよ、このリズム隊で。凄くいいライブで。レコーディングも参加してくれるなら「WILD CHERRY」だ! って。

──「WILD CHERRY」を選ぶニッキーさんも凄い。

NICKEY:このリズム隊だからこそですよ。穴井さんのベースのドライブ感が凄い、わくわくする。高揚する。やっぱりあたしはめんたいロックが好きなんだなぁ。KATSUJIのベースは長いこと一緒にやってるから凄く安心感がある。演奏者が変わると唄い方も変わるなって。聴いてるほうはあまりわからないぐらいだけど、やっぱり違うんですよ。自分で面白いです。

このアーティストの関連記事

TOY BOX
<WILD CHERRY Years 2018-2025>

発売:2025年10月29日(水)
形態:1CD(国内盤)
価格:¥3,300(本体¥3,000)
品番:WCCD-009
JAN:458976751399 3
発売元:WILD CHERRY RECORDS
販売元:DISK UNION MUSIC DISTRIBUTION

【収録曲】
01. トイ・ボックス~なくした恋のバルーン(新曲)
02. SOME FLOWERS
03. THE COLD METAL GUN
04. TALKS TO RAINBOWS
05. VELVET LIPS
06. EMPTY STREET ~廃墟の街から~(Nickey solo)
07. 太陽はひとりぼっち(Nickey solo version)
08. BLACK ON THE BEACH
09. APRILL FOOL~大人は判ってくれない~(Nickey solo)
10. GO-GO WHITE XMAS
11. ONE FROM THE HEART
12. MARCH ON THE STREET
13. LOVE × HURTS(Nickey solo)
14. BROKEN WORLD
15. TOKYO DOLLS~悪徳のジャングル~
16. HUSH ! HUSH ! feat.HIKAGE ~傷だらけの天使達へ~
17. FREESIA(Nickey solo)
18. COSMIC LOVE(Nickey+宙也 vers)

▷パンク・クイーン~ニッキー率いるウォリアーズ、近年のソロを含むベスト盤が登場。新曲「トイ・ボックス」ほか全18曲収録。ニッキー&ザ・ウォリアーズ40周年記念盤。

DISPERFECT DAYS
<Self-cover Best>

発売:2025年10月29日(水)
形態:1CD(国内盤)
価格:¥3,300(本体¥3,000)
品番:WCCD-010
JAN:458976751400 6
発売元:WILD CHERRY RECORDS
販売元:DISK UNION MUSIC DISTRIBUTION

【収録曲】
1. DISPERFECT DAYS(新曲)
2. SET ME FREE
3. I LOVE YOU
4.I N MY HEART
5. CRAZY TROUBLE BOY(新曲)
6. BIG LOVE
7. クールじゃいられない
8. ARE YOU READY
9. HURRY UP !
10. ROCKIN'ALL NIGHT
11. POWER&GLORY(英語)
12. I Wanna Be Yourself
13. LOVE SONG
14. 永遠の詩
15. S.O.S.
16. DREAM IN
17. BORN TO RIDE
18. 嵐の季節
19. WILD CHERRY
20. DREAMS

▷ニッキー率いるウォリアーズ、初のセルフカバー~ベスト盤が登場。結成40周年。現在のウォリアーズの演奏による1985~2025年ベスト。全て新録音+新曲「ディスパーフェクト・デイズ」ほか全20曲収録。ニッキー&ザ・ウォリアーズ 40周年記念盤。

LIVE INFOライブ情報

d1e7ea1f-dab4-443a-9ce2-7952f12bd271_rw_1200.jpg

NICKEY & THE WARRIORS 〜40th Anniversary Live Final〜
【日程】2025年11月1日(土)
【時間】開場16:30 / 開演17:30
【会場】Veats Shibuya
 
【出演】
current and former warriors following
 
本間章浩 / 大口知彦 / LINA / HIDEAKI
KATSUJI / 穴井仁吉 / 津田紀昭
東川元則 / 牟田昌広 / 魔太朗 / 木谷秀久 / zukky
磯江俊道
 
【ゲスト】
HIKAGE / TORUxxx(THE STAR CLUB)
 
【DJ】
DJ ISHIKAWA
 
【チケット】前売¥5,000(税込・ドリンク代別)
イープラスにて10月31日(金)18:00まで発売中
*入場は整理番号順に行ないます
*入場時にドリンク代¥600が別途必要です
*3歳以上有料、3歳未満入場不可
 
【来場者限定企画】
入場者全員に「未発表音源収録プレスCD」配布
 
【『加藤正憲 NICKEY 写真展 - BLOW-UP 291 -』同時開催】
BOØWY、氷室京介、BUCK-TICKなど日本を代表するロック・アーティストの撮影で知られる写真家・加藤正憲氏。NICKEY & THE WARRIORS 40周年を記念し、NICKEY写真展を会場ロビーにて同時開催。数々の時代を切り取った貴重な写真を、NICKEY秘蔵の衣装と共に御覧いただけます。
 
【問い合わせ】CITTA'WORKS 044-276-8841(平日12:00〜13:00 / 16:00〜18:00)
休刊のおしらせ
ロフトアーカイブス
復刻