ツアーと曲作りが基本。DTMスクールで変わったこと
──バンド活動をやめたくなったことはありませんでしたか?
逸見:一回もないですね。
──それはファンにとっては嬉しい一言ですね。今回は新曲を2曲作ったことで、バンドとして新たな段階に入れたという手応えはありましたか?
逸見:それはあったと思います。新曲を合わせているときも、レコーディングの帰り道もみんなの表情が楽しそうでした。「良い曲が、かっこいい音で録れたね」「早くライブでやりたい」って話しながら帰りました。バンドとしてももう一歩踏み込めたというか。世良くんが加入したことで、バンドが生まれ変わった。自分の中で初期衝動的なものがどんどん溢れてきましたね。
──それは曲を聴いていても伝わってきますね。
逸見:これがかっこいいと思ってバンドをやっていたんだって改めて思いましたね。ロックンロール、カックイぃぃぃって思いながら書いた2曲です。世良くんとも家が近かったので、デモができた時点で曲を聴かせたり、プリプロしたり、方向性に相違はなかったと思います。多分、好きなロックバンドの傾向が似ていると思う。
──メンバーが変わると、今までどおりのやり方でできなかったりすることもあると思うのですが、曲作りも変わりましたか?
逸見:今まではみんなに弾き語りを聴いてもらって、スタジオで合わせていくという原始的なやり方だった。でも去年から、DTMのスクールに通い始めたんですよ。自宅でもある程度トラックを作れるようにしたいと思って。下手くそなんですが、自分でドラムを打ち込んでベースを弾いたりしています。そこにギターのフレーズをのせたデモを作るようになった。それをみんなに聴いてもらってから、バンドで合わせるようになりました。
──作り方の変化で、変わったことは何ですか?
逸見:デモを作ってからスタジオでより良いものにしていく作業をする。事前に作り込んでいったほうが、メンバー間の意思疎通を図るのも早かった。メンバーがへんみのやりたいことを理解するのもスムーズだったと思います。
──では来年2025年にやってみたいことはありますか。
逸見:やっぱり作品を作りたい。できれば7インチのアナログ盤を作れたら良いなって思っています。ぼくらは知らない人まで届かせなきゃダメだし、リスナーもぼくらに触れてもらいやすいと思うのでサブスクでも配信していますが。レコードはもう自分のバンドをレコードで聴きたい、っていう(笑)。
──やっぱりライブとリリースを大事にしているのですね。
逸見:あとはお世話になっているライブハウスのワンマンライブでソールドアウトを目指したい。ずーーーーーっともっと人気になればいいなって思っています。