せいぜいタバコだけはなんとかしてほしいね
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──12月6日には新宿ロフトのワンマンも決まっています。
友川:そうね。新宿ロフトはその前にも何度か出してもらってる。去年のエンケンさんのイベント(2023年10月24日「純音楽の友~遠藤賢司七回忌公演」)とかね。
──新宿ロフトに対して、どんなイメージがありますか?
友川:すぐに近くに飲み屋があるのがいいんだよね。出たらすぐ酒場があるじゃないですか。あと、新宿のロフトは奥でタバコ吸えるのがいいよね。今、ライブハウスもみんなダメじゃない。わたしの住んでいる川崎市も、来年の4月から1200ある公園が全部禁煙、罰金5万円だって。一本吸っただけでわたしの家賃分だよ(笑)。もちろん吸いませんけどね。
──川崎のある神奈川県は、いち早く受動喫煙防止の条例を作りましたよね。
友川:早かったよね。施行の2~3日後に神奈川のある中学校の校長室でぼや騒ぎがあったんですよ。校長先生、灰皿もってなかったのかな(笑)。今、会社も全部吸えないでしょ。仕事がはかどらないと思うよ。そういうことを考えないんだね。ひとつ吸える部屋があればいいのにね。この国は間違ってる。テレビドラマも映画もほとんどタバコ吸っているシーンがないでしょう。大げさに言うと文化が廃れていくんだよ。浅丘ルリ子がハイライトを吸ってるのがかっこいいなと思ってさ。歌にもしたよ、「浅丘ルリ子はハイライト吸ってた」っていう歌詞があるのよ(「農協の軽トラ」)。
──今、いちばん納得いかないのはタバコ問題ですか?
友川:そうだね。タバコ税で国鉄の赤字を埋めてたのに、電車のホームに喫煙所がないっておかしいでしょう。筋が通らないって話よ。
──いろんなことに対して、もうちょっと納得させてほしいっていうのはありますよね。納得させる説明をくれる人がほとんどいないように思えます。
友川:政治家は言葉がいちばん大事。行動力の前に言葉なんですよ。言葉に説得力がないわけだから、もう無駄なんだよね。
──ずっと選挙は行かれているんですよね。
友川:ずっと行ってる。昔、歴史学者の羽仁五郎っていう人と一緒にタクシーに乗っている時、そのすぐ後に選挙だったから「羽仁さんはやっぱり共産党に入れるんですか?」って聞いたの。そしたら、「心情的には共産党だけど、その時入りそうな野党だね」って。それを聞いて目からうろこだったのよ。そういう考え方があるんだって。それからずっと行ってるね。
──その時々の趨勢を見て投票するんですね。
友川:そう。今回、わたしが入れた人は落ちたけど。立憲民主党に入れて、比例は共産党に入れたんですよ。選挙前、国会の党首討論の中継を見ていたら、野田(佳彦)がよかったんだよ。石破(茂)は「裏金は決めつけ、不記載」だって言ってたよ。どう考えたって不記載イコール裏金じゃない。石破よりも野田がしゃべってることのほうがよかったの。
──民主党といえば菅直人さんは原発反対運動をしていた市民活動家だったわけじゃないですか。自民党が推し進めてきた原発が菅政権の時に事故が起き、また自民党に戻ったっていうのはなんともいえない気持ちになります。
友川:そのとおりだよね。でも、今や原発問題も完全にうやむやになったね。40年で廃炉っていうのもなしくずしで。
──友川さんは原発のことをずっと発言もされていますし、歌詞でも歌っていますね。
友川:昔、六ヶ所村の山の上で三上寛と再処理工場建設反対のイベントに出たんだよ。その時、わたし、なんかシラケちゃったんだよ。だって、原発反対の人しか呼んでないんだよ。なんで賛成の人も呼ばないんだよって学生と喧嘩してね。間違ってるでしょう?