“自分たちを貫いてきたからこそ今がある” そんな2バンドの競演
──では、両バンドが最初に新宿LOFTに出演した時のことを伺いましょうか。
菅原:『Discommunication e.p』(2007年)っていう、メジャーから1枚目のCDの2曲目が丸々36分ぐらい、LOFTでのライブ音源なんですけど。それが自分たちの冠をつけてやった最初で、2007年の『The World tour』の1本でa flood of circleも一緒のライブで。
かみじょう:よく覚えてるな〜!(笑) 俺はその頃まだ、1バス(=バスドラム1台)だったのは覚えてる。メジャーデビューのタイミングで2バス(=バスドラム2台)にしたのかな、滝が“やってくれ”って言うのもあって。俺、全く踏めないから5年ぐらい1日・16時間とか踏んだりしてた日もあった。
菅原:(両脚でバスドラムを踏む仕草をしながら)こうやって、ずーっとやってたね。
八木:えー!! てっきりメタル畑の方かと思ってたんで…。
かみじょう:俺、ゲーム音楽で育ってるからバンドとかを聴いてこなかった人なの。って、新宿LOFTの最初のライブの話に戻して…。
菅原:アンコールの時だけ、バーステージでやったんだよね。
八木:オシャレな演出してますね〜!
菅原:そんなこともやりましたね。それからも折に触れて新宿LOFTではやってきましたけど、おそらく俺は中村一義さんと一緒に弾き語り(2021)で出て以来で、9mmとしてはAA=とやって以来(2016)…じゃないかな? だとしたら9mmとしては8年ぶりなのか? マジか!
かみじょう:ドラマー飲み会がここでやるから、俺は来てるけど(笑)。
八木:確かに。ライブをするより、遊びに来てる回数のほうが新宿LOFTは多いです。僕らは音速ライン、Dr.DOWNERと一緒に出た(2013)のが最初かな? その後、TRICERATOPSとツーマンをやらせて頂いて、それが…。
樋口(新宿LOFTブッキング):2015年ですね、なので9年前かな。
八木:え、そんなに前なんですか?! ライブはその時以来ってことですもんね、えー!!
菅原:でもコロナで3年ぐらい飛んでるから、年数がバグってるよなぁ。自分としては5年ぶりぐらいの感覚でいたけどね。市松模様のステージに立つと、やっぱりLOFTだなぁって思うし、ステージから見てる景色も印象深くて。(ステージから見て)左側の奥のほうも見なくちゃいけないじゃないですか、盛り上げるためにそっちまで音を飛ばすぞっていう感覚でね。そうだなぁ…最初のライブの時からお客さんで埋まってるわけじゃなかったし、(後ろの)バーカウンターのほうまで人がいるな、来てくれるようになって嬉しいなって思ったこととか、思い出しますね。LOFTというライブハウスのキャラクターとしても、ご飯も美味しいし“ライブが見られる場所”として良いなぁって思っていたしやっぱり憧れの場所の一つで。結成した時すぐに“LOFTでやろう!”なんて、いきなり思うような場所じゃないし(笑)。
かみじょう:そうだよね、ちょっと敷居高い所だよね。最初の頃なんか下北沢のライブハウスのオーディションとかも落とされまくってね。でも、自分たちを貫いたから今に至ってます(一同拍手)。
菅原:“何がしたいか分からない”って言われたもんなぁ、覚えてる。同世代のバンドでもやっぱり、ライブハウスのオーディションに受からなかったバンドもいるしね。でも結果として残ってるし、俺たちは続けてるからなぁ。そんな感じだから、新宿LOFTが自分たちのツアーに入った時っていうのは、すごく嬉しかったですよね、やっぱり。
八木:分かります、新宿LOFTと下北沢SHELTERは憧れますよね。僕も学生の頃にUNCHAINとかLAST ALLIANCEとか、見に来てましたし。
かみじょう:たとえばSNAIL RAMPとかHi-STANDARDとかが、インディーズから市民権を得て、メジャーじゃなくても音楽ができるっていうフィールドを創り出したと思うんですけど、日本のインディー・ハードコアやパンクシーンが結構、LOFTを使っていたような気がして、(当時の)映像とかを見てもLOFTだな、って。だから自分が出られた時はすごく嬉しかった記憶があります。よく映像で見てたから“ここか!”って、来たことないけど知ってるぞ! って(笑)。
──そんな新宿LOFTでのツーマンは8月22日です。この日はどんな1日になるでしょうか!
八木:9mm先輩と初めてのツーマンなので、胸を借りて思いっきり。楽器を始めた頃から聴いているバンドですし、本当に楽しみです。僕もツインペダルは付いてるので、メンバーに怒られない程度にドコドコと…してみたいと思います! あと、僕が今日ちょっと遅れちゃったので、当日は遅刻しないように頑張ります!(一同笑)
菅原:とにかくこの日はもう、ファンが爆発すると思うのでいつも通り、9mmらしいライブでKEYTALKとやれれば、すごいことになるんじゃないかなって思ってますね。曲をどうするか、だよね。セットリストを決めるのはもうちょっと先ですけどね、どうしよう? スティックをいっぱい回す曲でやってみる?(笑)
八木:その曲の選び方、新しいです!(笑)
かみじょう:相手に寄せるか、全く離れるか。KEYTALKの音楽性って、もうちょっとBPMを速くしたらボカロに近いところもあるよね。ある一定のリズムでメロディを刻んでるけど、9mmは結構抜き差ししたりして、そういうところが違うと思ってるから。
八木:確かに、あまり抜かないですね。
かみじょう:だからそういう楽曲で攻めるか、真逆で行くかをメンバーで決めるけど、楽しみだね。
菅原:四つ打ちしかやらないとか、ずっとメタルだけっていう線もあるしね(一同笑)。