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INTERVIEW

トップインタビュー【新宿LOFT歌舞伎町移転25周年記念インタビュー】安部コウセイ(SPARTA LOCALS / HINTO)- バンドに軸足を置きながらも、丸腰で覚束ないと自覚するソロとして唄い続ける理由

バンドに軸足を置きながらも、丸腰で覚束ないと自覚するソロとして唄い続ける理由

2024.06.04

ライブは苦しいけど一番刺激的だからやめられない

──最近は、リリースがない間もアーティストもSNSなどで近況を発信されたりしていますが、安部さん自身はSNSなどに興味はありますか。

安部:俺自身は何が良いのかはわかんないっすね。何か情報が少ないほうが貴重な感じがしません? 一つ一つの情報が貴重になるし、「やっと見つけた!」っていう喜びもある。一生懸命探して掘っていく行為が、能動的なことに繋がっていくって思う。だから、SNSみたいなのに何でも情報が流れていくのって、俺個人としては豊かには感じないですね。

──では情報過多の中で、ライブならではの魅力って何でしょうか?

安部:ライブって、ほかの情報がたくさん飽和していても、ライブだけは特別な空間なのですよ。ライブは瞬間でしかないし、同じことを繰り返せない。たとえ、同じ曲を演奏しても、全く違う気分になれる。昔と変わらず、そこだけは一貫しているんですよ。価値として薄まらないし、一番、刺激的だと思いますね。だからライブをやめられない。

──ライブはレコーディングと違って、楽しいのですか。

安部:いや、でもライブも面倒くさいんですよ(笑)。でもやった後は、「今日の一生懸命をやりきったぞ」って満足できる。

──ライブもレコーディングも面倒なのですか!(笑)

安部:さっき若い子たちの中で、ライブハウスに対して怖いっていうイメージがあるって聞いて、ネガティブなイメージはしなかったんですよ。むしろいいじゃんって思った。80年代の危険なイメージだったライブハウスから、うちら世代からは、安全な場所っていう雰囲気になっていた。それって、あまり良くない気がしていた。ライブハウスって、カルチャーを発信する場所じゃないですか。そういうところって、やっぱり危なっかしい部分があったほうが良いと思う。安全だと、退屈ですよ。

──そうですね。ライブハウスならではの魅力ってありますよね。

安部:だからね、集まってきますよ、若者は。だって危ないところが好きだから。未来は明るい。

──ソロとバンドでは、安部さんにとってライブの面白さは変わってきますか?

安部:いやあ、ライブはどれもあんまり変わらないですね。ライブは基本、苦しいからな。「ライブは楽しい」って、口では言うけれどリップサービスみたいなもので。でも、基本は苦しいですよ。

──でも、そんな苦行がなぜ続いているのですかね……?

安部:一番、向いているのではないですかね。苦しさの中でも、耐えられるタイプっていうか。

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──そういう意味では、さきほどおっしゃっていたレコーディングが面倒くさいっていうのは別の苦しみなのでしょうか。

安部:そうですね。それは産みの苦しさですね。もう新しいものは産みたくないですね(笑)。今ある曲だけずっと演奏していて、お客さんが増えればいいですけど。これまでも、いっぱい曲を作りましたからね(笑)。でも、周りからもアルバムを出してほしいって求められているのは、ひしひしと伝わってきています。ライブは、バーン! ってやったら終わりじゃないですか。レコーディングは作業が長いのですよね。それこそ絵を描くほうが楽ですよ。

──たとえば、どういう部分が大変なのですか?

安部:レコーディングって、強い瞬発力みたいなものが一番出しにくい作業だと思うのです。バンドのメンバーがそれぞれこうしたいという気持ちを汲みとったり、まとめたりする役が俺だったりするので。まずいろいろな制約があるから、できることとできないことを考える。そもそも、そういう面倒なことをやりたくなくて音楽を始めたのに。だから、すごく矛盾するのですよ(笑)。

──レコーディングが大変な作業だというのは、伝わってきました。

安部:何が言いたいかって言うと、……作ります!

──新曲をですか?

安部:はい。新曲を作ります。

──安部さんにとって、やっぱり音楽ってなくてはならないものですか?

安部:いや。お金が降ってくればいいけど。お金が降ってきたら、音楽やめますよ(笑)。

──では、音楽を続けてもらうために、お金が振ってこないようにしないといけないですね…。

安部:俺のことを、ちゃんとした人間として認めてくれるのなら、全然やめる。俺、ぼーっとしているのが苦じゃないので(笑)。俺と社会をギリ繋いでくれるのが音楽だったっていう話ですよ。みんな、この苦しみなら耐えられるっていう仕事を選んでいるんでしょ。それが、俺は音楽だったっていう。

──では、最後に一言お願いします。

安部:やっぱりライブハウスは危険ですからね。不良たちが集まる場所なので、気をつけて来てください(笑)。

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LIVE INFOライブ情報

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新宿LOFT歌舞伎町移転25周年記念公演『邂逅』
2024年6月7日(金)東京都・新宿LOFT
開場18:30 / 開演19:00
<チケット情報>
前売り全自由:4,500円(税込・ドリンク代別途)
※客席前方エリア椅子席、客席後方エリアスタンディング
※チケットはイープラスにて発売中
問い合わせ:新宿LOFT 03-5272-0382
 
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SPARTA LOCALS『TWO BEAT』
出演:SPARTA LOCALS / fOUL
2024年6月16日(日)東京都・赤羽ReNY Alpha
開場16:30 / 開演17:00
<チケット情報>
オールスタンディング 4,500円(税込・ドリンク代別途)
※チケットはローソンチケットイープラスにて発売中
問い合わせ:SEVEN’S SOFTHOUSE
 
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HINTO “NERVOUS PARTY” release 10th anniversary ONE-MAN LIVE【大阪公演】
出演:HINTO
2024年7月19日(金)大阪府・心斎橋PANGEA
開場18:30 / 開演19:00
<チケット情報>
オールスタンディング 前売4,500円 / 当日5,000円(税込・ドリンク代別途)
※チケットはイープラスにて発売中
問い合わせ:SEVEN’S SOFTHOUSE
 
HINTO “NERVOUS PARTY” release 10th anniversary ONE-MAN LIVE【東京公演】
出演:HINTO
2024年7月24日(水)東京都・渋谷La.mama
開場18:30 / 開演19:00
<チケット情報>
オールスタンディング 前売4,500円 / 当日5,000円(税込・ドリンク代別途)
※チケットはイープラスにて発売中
問い合わせ:SEVEN’S SOFTHOUSE
 
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YANUSHI LIVE TOUR 2024【広島公演】
出演:SPARTA LOCALS / 家主
2024年7月20日(土)広島県・広島CLUB QUATTRO
開場17:30 / 開演18:30
<チケット情報>
オールスタンディング 前売4,000円 / 当日4,500円(税込・ドリンク代別途)
※チケットはイープラスにて発売中
問い合わせ:広島 CLUB QUATTRO 082-542-2280
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