「虹色の君へ」は自分らしさもありつつ、お客さんにも寄り添えるような曲
⑩ いちごミントの夏
──これは80年代アイドルっぽいですね。
るなっち☆ほし:恋愛ソングをあまり歌ってこなかったし、聴かせるバラードの曲が欲しいなと思っていたタイミングで作ってもらってけっこう切ない曲が出来上がったんですけど、実は凄く自分の実力のなさを痛感したんです。この曲の仮歌が凄い綺麗な声のボーカロイドだったんです。こんなに完成度高いならもうボカロで出そうよ…と思って自信を無くしたんですけど、凄い頑張ってレコーディングしたら綺麗に自分らしい曲になったなって安心したと同時にこの曲に考えさせられてしまって。作曲や編曲ができるわけじゃないから自分の歌に価値を付けていかないといけないのにAIに負けていると思っちゃって。自分の地声が元気でハキハキしているのにしっとりした声でできるのか凄い悩んだんですけど、作詞のまいさんがるなほしの声が好きだからって言ってくれたんです。私の声を買ってくれていたまいさんのおかげで私も頑張ろうと思いました。私の声を好きって言ってくれてありがとうございます。
── 一人称が僕なのはなにかこだわりはありますか?
るなっち☆ほし:今まで私視点が多かったんですけど、最近のアイドル楽曲は僕視点が多いので取り入れようと思ったんです。それが私の声とか語感に合っているねってまいさんが言ってくれて嬉しかったです。
──いちごミントの由来は何ですか?
るなっち☆ほし:タイトルに懐かしくて甘酸っぱい夏の青空が思い浮かぶワードを入れようってことで、そのイメージに近いのがドロップで、いちごとミントの飴を二人に見立てて夏休みの終わりを表しています。
──この曲はMVもありますね。
るなっち☆ほし:恋愛だから相手に男性を起用しないとかなと思ったんですけど、県民の顔が思い浮かんでアイドルは孤高でいないといけないと思って悩んでいたとき、監督さんにボーイッシュな女の子ならいいんじゃないって提案してもらって堂々とMVでいちごミントを再現できたなと思いました。MVもあまり作ってこなかったのですが、自分の生きている証でもあるのでこれからはどんどん出していきたいなと思って今回MVを3つ出します。それも楽しみにしてほしいです。
⑪ 虹色の君へ
るなっち☆ほし:小日向由衣ちゃんの曲は本当に歌詞が良くて、前回も書いてもらったんですけど今回はまた違ったテイストで、由衣ちゃんがライブで自分を表現している人なので私もライブで表現する曲を作りたくてアンコールとか最後の曲にふさわしい1曲が欲しくて依頼しました。
──中盤からどんどん切なくなりますね。
るなっち☆ほし:聴かせる系ですね。私がライブで見るペンライトが好きで、「虹色の君へ」でいろんな色のサイリウムを振ってくれたら嬉しいなっていう想像をしながら、ちょっとライブを意識した曲になりました。
──「虹色の君へ」のライブパフォーマンスについてはいかがですか?
るなっち☆ほし:今までは振付師さんとか、自分でやっていたんですけど、「虹色の君へ」はいろんな人に携わってもらっていいものを作ろうってことで振入れをお友達のルカタマちゃんにお願いしました。
──これは恋愛ソングなんですか? 恋愛とも友情ともとれるように感じました。
るなっち☆ほし:恋愛ソングじゃないですけど、お客さんと自分のちょっと切ない曲です。
聴き手に寄り添ってくれるような歌詞でもあるなと思います。由衣ちゃんは自分が独り歩きしない歌詞を書くのが上手だなとずっと思っていたので、私の破天荒で自分の好きを放出している中でこの「虹色の君へ」だけは自分らしさもありつつ、お客さんにも寄り添えるような曲にまとめてくれたなと思います。この曲がバランスをとってくれた感じがします。自分的にもこの曲を歌うのが好きなので最近は最後に歌ったりします。
──楽曲を依頼するうえで憧れの方と親しい方のバランスなどは悩みましたか?
るなっち☆ほし:ビックネームの人だけというのも素晴らしいですけど、一緒に戦ってきた人の楽曲も世間に響いて欲しい。自分が純粋に好きだからっていうのもあるんですけど、ソロアイドルなので一人で舞台に立つときもその人の顔が浮かぶようにっていう気持ちも込めて、かききちゃんの思いとか由衣ちゃんの意思とかを想像できたりするのでアルバムにどうしても入れたいって伝えてお願いしました。
──CDとデジタルの同時リリースは珍しいのでは?
るなっち☆ほし:凄く言われました。売り上げの部分で後からデジタルにしたら? とか言われたりもして。だけどおすすめされて調べて出てこないのはもったいないし、デジタルで全部出したほうが広まるなと思って。個人的にCDにもこだわっているので物として欲しいんじゃないかなって思っています。YMCKさんのドット絵を歌詞カードとか裏表紙にふんだんに使わせてもらっていて、帯のコメントは絵恋ちゃんにお願いしたりいろんな人の協力を得てできたものなので、CDとして「これは欲しい!」と思うものを作れたから今回はデジタルも安心して出すことにしました。
メジャーに行って夢をどんどん叶えていくのが最大の恩返し
⑫ triangle again
るなっち☆ほし:お客さんからもずっと音源化してって言ってもらえていて、やっと自分の曲として出せて良かったです。るなほしの作詞ってなかなかないので。
──地方から東京に出てきた女の子の話なのが分かりやすいですね。
るなっち☆ほし:良かったです。寄り添える歌詞とかになったかなと思います。これはアルバムに入れないとと思って、『音楽って最高!』のトリにふさわしいなと思ってこの曲も再録しました。
──「終わらないリズムで」という歌詞で終わっているのがタイトルの『音楽って最高!』にぴったりだと思いました
るなっち☆ほし:そうなんです。『音楽って最高!』のために作られたんじゃないかって思うけど、4年前に作っているからびっくりします。ここで伏線回収して改めて良い曲だなって思いました。そのときからライブアイドルの在り方について考えていたのかなって思います。ライブだけじゃなくて日常からるなほしの声を聴いたら元気出るなとか思ってもらえたらいいなとか、普段から歌を通してなら寄り添えることができるかなっていう思いでこの歌詞を書いたんだと思います。なのでCDでもデジタルでもいっぱい聴いてもらえたらと思います。
──それでは、これからの活動についてきかせてください。
るなっち☆ほし:私は現在、【声優としてメジャーデビュー】するために活動しています。今年1月のワンマンで初めてこの言葉を掲げました。この言葉が言えたのは、間違いなく今応援してくださるファンがいたり、周りの方々がフリーランスになったときにたくさん助けてくださったおかげでもあります。きっと受け止めてくれる。
そして私がメジャーに行って夢をどんどん叶えていくのが最大の恩返しだと思ったからです。そのために現在目まぐるしく活動を進めていて、アルバム発売後もいろんなことを考えています。なので、今後もるなっち☆ほしを応援してて楽しいなーって思えるように私も頑張ります! 期待していてください!
──ツアーについてはどうですか?
るなっち☆ほし:今までの界隈から飛び出たことをやっていきたいと思っていて、ツアーで名古屋、大阪に行くのも初めてなので凄いドキドキしているんです。今までだとワンマンが終わって、その後の告知がゆっくりになってしまってお客さんが一回立ち止まっちゃうことが多くてその時間がよくないなと思って、ワンマンでは次もあるぞって応援しがいがあるようなことをしたくてアルバムとツアーを発表して、バンドも大きいことをやっていこということで提案して、お客さんも今回のアルバムの告知で盛り上がってくれているけどツアーでも更に盛り上がってくれるんじゃないかと思います。
ツアーの千秋楽でるなほしバンドで全曲やるんですよ。多分皆さん「IQ5000」とかバンドでできるのか気になるじゃないですか(笑)。なのでぜひ遊びに来て欲しいです。
今年のるなっち☆ほしは今まで見たことないものを皆さんにお届けできると思いますので、楽しみにしてください!